『家族葬』『親族葬』とはどんなもの?知っておくべき注意点と落とし穴»マネーの達人

『家族葬』『親族葬』とはどんなもの?知っておくべき注意点と落とし穴

『家族葬』とはどんなもの?『親族葬』との違い


  ご自分の大切な家族が亡くなった時、「身内だけで故人を偲びたい」「大げさにはしないで、家族だけで心温まる見送りをしたい」「費用を抑えてこじんまりと行いたい」という要望の高まりから、『家族葬』を考えられる方が増えています。

  ただ、一般的に『家族葬』というイメージと実際のギャップがあって、後で「こんなはずではなかった・・・」などということがあってはいけませんので、『家族葬』とはどんなものか、また、注意点について書いてみたいと思います。あくまでも北海道での現状ですので、ご了承くださいませ。

  まず、『家族葬』とは、亡くなった方の(狭い意味での)ご家族だけで行う、お葬式です。人数にしたら5~10人くらいのイメージです。ここには、例えば私の父が亡くなった場合(お父さん、ごめんなさい・・・)、父のお姉さんである私の伯母やいとこたちは入りません。また、父がとても仲良くしていただいた飲み仲間などもお呼びしません。そういう方々を呼ぶということになると、『親族葬』(または『一般葬』)という形式になります(葬儀屋さん的には)。

  つまり、『会葬者を一切呼ばないお葬式』が、家族葬ということになるのです。私は個人的に非常に驚きました。「そんなに範囲が狭いのか」と。『家族葬』の認識が間違っていたのですね。そういう方も少なくはないのではないか、と思いますが。


『家族葬』と『親族葬』の費用の目安


  また家族葬の費用として、「50万~60万円くらい」、という目安は、この狭い範囲内で行われる場合の目安です。もし、もう少し「親しくしていた方もお呼びしたい」となれば、『親族葬』という形式で考えておいた方が良いですね。

  親族葬となると、香典返しの数や通夜振る舞い(お弁当やレンタルの布団)の準備、火葬場までの移動の車の種類(大型ワゴン→マイクロバス)の変更、などなど様々な出費が少しずつ上乗せされ、一般的には最低80万~100万円位は準備しておく必要があります。(祭壇・お棺の種類や、その他の備品についても多少の費用削減は可能かと思いますが)

  「お葬式代は50万くらいだと思っていたら、100万円掛った!!」ということになったら、驚きますよね。

  私の祖母は2年前に103歳で大往生しました。祖母自身の身内やお知り合いは、ほぼ「先にあちらに逝っておられる」状態でしたので、身内だけで『おばあちゃんを偲ぶ会』を行いました。孫である私や姉の子供(おばあちゃんにとっては、ひ孫ですね)も出席しましたが、10名位でしたので『家族葬』に近い『親族葬』だったのかな、と今になって分かりますが。


押さえておきたい『家族葬』の注意点


  それでも、『家族葬』にしよう!と思われている方に、事前に知っておいていただきたい注意点がいくつかあります。

・後から親戚に「どうして知らせてくれなかったのか」と文句を言われる可能性

・ご近所から「うちも貰ったのでお香典を」と言われる可能性

・後になってから自宅に「お線香をあげさせてもらいたい」と次々訪問を受ける可能性


  などなど、その後の対応を考えると、「親族葬(一般葬)にしておいた方が、後々楽だった」という事態が起こりかねません。実際、こういうトラブルに悩まされる遺族の方は少なくはないようです。是非こういったケースも想定して「どういうお葬式をするか」お考えいただきたいと思います。

  FPとしては、ライフプラン作成時に、人生に関わる費用として『葬儀費用』も組み込みます。でも私は、『お金』だけではなく、そのお客様が、「どのような準備をすれば、見送られる方も見送る側も心穏やかに『最期』を迎えられるか」を話し合える場を持つ事が必要だと感じています。

  「私のお葬式は、こういう風にして欲しいと思っているのよ~」と、夢や希望を楽しく語り合っても良いではありませんか。私は菊の花より、色とりどりの大好きなお花に囲まれたいですし、お線香は好きじゃない。素敵な音楽だって掛けたいし、来てくれた方がしんみりするよりは「あっちでまた会おうね~」とお別れを言って、元気に帰っていただきたい。そう思っています。

  実際、私の知人で奥様を早く亡くされた方で、「費用はある程度準備しているから、子供たちと仲良くしていただいた方で、自分の事を酒の肴に楽しく『宴会』してもらいたい」と、おっしゃっている方もいます。

  『最期を考えることで、今するべき事がわかる』そんなこともあると思っています。お金の事を話し合う、家族間・親族間でコミュニケーションを図る、ご近所さんとの人間関係を良好にする・・・。逆もまた真なり、で、『今の環境をより快適にする』ということが、しあわせな今後、そして『最期』につながることになります。

この記事を書いた人

小林 布紀子 小林 布紀子»筆者の記事一覧 http://ameblo.jp/mbfpfukiko/

独立系ファイナンシャルプランナー事務所 ともあろう 代表
語学専攻の高校・大学で全く金融の教育を受けることなく、1996年に丸腰で社会に船出。就職氷河期にくじけ、少々の語学力を頼りに外国人向け免税店で働く。劣悪な環境から、『普通のOL』に憧れ、菓子メーカーで晴れて正社員として社会勉強の修行を積む。が、『大人の常識』になじめず、自営業に自由を感じ家業の保険代理店の3代目に収まる・・・つもりが、改めて自分の『お金の知識の無さ』に愕然とする日々を過ごす。必死でFP資格を取得するも、取ってはみたけれどあまり変わらない自分に気づく。『知識だけでは、お客様の人生のお金の全部を解決することは出来ない』と。その後、運命的に出会ったFPの実務家にご縁をいただき、『お金に悩まない家計』を目指す実務相談や『わかりやすいお金講座』を行うFPとなり、現在に至る。

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