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確定申告は自分で申告しよう。人任せは最悪、所得税法違反も

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  確定申告の期限も残り1週間となりましたね!皆さん、ちゃんとできましたか??昨年もご相談頂いたことがあるんですが、「国税局から問い合わせがありました」という話を時々聞きます。話を聞くと・・・「確定申告をすると、会社で払っている税金が還ってきますよ」という話を聞いて、その方へお願いして過去に還付申告をしたことがありその年の申告(3~4年前)に対して、国税局から話が来た、ということです。

  還付申告自体は全く悪いことではなく、正しい税金額を出す為にはむしろ必要なことですから「証明できるものを用意して、中身をちゃんと説明できれば大丈夫ですよ」とアドバイスさせて頂きましたが・・・こういう相談をされる方は、下記のいずれかに当てはまる方が多いです。

1.自分で書き、ちゃんと覚えており、説明しに行ける
2.教わりながら自分で書いたが、理解が浅く記憶は曖昧
3.教わったものの、当初から理解が少なく、記憶も曖昧
4.教わったが、結局全部やってもらったので、理解できていない
5.そもそも中身の話を聞いていない
6.聞いていないだけでなく、特に給与以外に収入もなく、なぜ還付されたかもよくわからない

  ここには大きな間違いがいくつかあります。そもそも、お金を取って具体的な税務ができるのは税理士さんのみであること!ですので、もし、自分の税金はいくらだから、これをこうするとこうなる・・・とか具体的なアドバイスですら、本来は業者としてしてあげることは禁止されています。僕らFPも、具体的なアドバイスはできませんので、一般的な知識や例を挙げたり、簿記の知識や書類の読み方などをアドバイスすることしかできません。

  まぁ、僕はそれだけでも十分、個人レベルであればその人自身が自分だけで申告できるまで成長させられると思っていますが。。

  それから、確定申告は自己申告制。全ては自分の責任範囲にある、ということ。ですので、自分の申告書を説明できないということはありえないんですね。説明できないということは、何か後ろめたいことがある、もしくは誰かにお願いした、もしくは無知であるかのいずれかでしかありませんから。

  税理士さんを始め、本人にちゃんと理解させない、本人が理解できるようにサポートできないそんな業者さんに対しても、声を大にして言いたいですよね!「その人がちゃんと自分の力で出来るようにしてあげて!」ってね。もちろん、法人など、複雑ですし、その業務を委託した方が圧倒的に得な人たちはたくさんいます。が、それでも経営者は絶対に決算書を始め、(最低でも読めて)理解しておくべきだと僕は思いますから。

  上記の1~6にあてはまるということは、いずれにしてもあまりよろしくはありません。税理士さんにお願いしたのであれば、1~4の方は「思い出す」「説明できるように見直す」ことで解決できるはずですが。

  5の方は、もう一度税理士さんにちゃんと確認する必要があります。が、人に任せて中身を知らないということは、それだけでとても危険ですから手遅れの可能性もありますよね・・・

  そして6の方。全く知らずにこうなってしまった場合は、説明すれば自分が重量加算税などの「悪意」が認められるということからは免れる可能性はあります。が、自分も知っていてやってしまった方は、「悪意」が認められる為、最悪、所得税法違反に該当する可能性もあります。

  無いものを有ると嘘をついて税金を減らす・・・いわゆる脱税行為に当たりますから当然ですね先日、某個人コンサルの方が所得税法違反で捕まりました。理由は、簡単に言えば、上記のようなことを推奨し、会社員の方にも「節税」と言い「脱税」させていたからです。

  最終的に、違反からは免れても、1~6に該当し、国税局へ出向いた後その申告の中に認められない部分があると、結局、還付された分の税金を、また支払う必要が出てきてしまいます。過去のお金を今支払うのですから、大変な金額を一気に支払うことになります。得したと思っていたことが、大きな損を生んでしまうわけですね

  僕に相談しに来た方や、そういう問い合わせが来た、と聞く方は決して納税額の高い高所得者ではありません。「低所得者には調査が入らない、入りにくい」という間違った認識が巷では広がりがちですが、そんなことは一切ありません。個人申告者でも帳簿付けが義務化されますし、実際に税務署や国税局で申告書のチェックをしている税理士さんと話していても、個人さんに対するチェックもしっかりしていると聞きます。

  では、どうすればこういった間違いを防ぐことができるのか・・・それは、業者を見分けること、確定申告しないこと。ではありません。自分が正しく理解し、自分で申告すること。確定申告の大原則です。国内に住み、国内に支払うべき税制の中で働いている限り納税は義務になります。

  この仕組みを知っているかどうか。ちゃんと自分で手続きできるかどうか。税制も、ルールをちゃんと理解できれば、意外と簡単にお得を生み出しながら働くこともできるんです。難しそうだと思う方もいるかもしれませんが、僕が仕組みや知識をアドバイスして理解できなく挫折した方は今のところいません。学歴や文系理系問わずです。

  シンプルに理解するところから入り、ちゃんと実践と結び付けて理解していけば意外と理解できてしまうんですね。アドバイスを受けるなら資格を持っている税理士さんまたは専門的に理解していると証明できる人(FP資格取得者など)で、かつ、税制や税理士法をちゃんと解説してくれる人を選びましょう。ただし、後者は具体的には見てもらうことはできません。

  正しく理解できている方が増えたらきっと、商売としても成功できる人が一気に増えるんでしょうね。

《岡村 陽介》
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FP HILLS VILLAGE 代表 一家に一台、『ドラえもん』のようなFP。 道具(知識や商品)を出すのがFPではなく、使い方をアドバイスするのがFPです。 道具はあくまでも手段。 目的があって初めて活きるものです。 まずはその人の考えや目的に基づいたプランがあってこそ。 長いお付き合いの中でその人の目的や目標を達成する為の計画や手段を、 あの手この手を使って考え、アドバイスしていきます。 また、本当の意味での成長を促し、その人やその周りまで笑顔と感謝が流れる関係を築くお手伝いをすること。 それが理想とするお付き合いの形であり、私の考える”村づくり”です。 自分だけの、本当の幸せから落とし込むプランニングの中に、 FPとしての知恵や道具(知識や商品)の活かし方をカスタマイズしてサポートさせて頂きます。 寄稿者にメッセージを送る

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