新社会人が4月の給与明細を見る際に気を付けるべき2つの注意点»マネーの達人

新社会人が4月の給与明細を見る際に気を付けるべき2つの注意点

新社会人の4月の給与明細 2つの注意点


  4月も下旬に入り、新社会人にとってうれしい初任給の支給される時期になりました。新社会人の皆さんは自分の金銭管理を始めるにあたって、給与から税金や社会保険料が引かれることは知っていても、実際に給与の手取りがいくらになるかは給与明細を見るまでわかりません。

  そこで、4月の給与明細を見て1ヶ月の収支の予算を立てようとする方もいると思いますが、ここで4月の給与明細には大きく2つの注意点があります。

(1)健康保険料と厚生年金保険料が引かれていない。


  健康保険料と厚生年金保険料は、当月の給与から前月分の保険料が控除されることになっています。したがって、4月入社の新社会人は4月分の保険料は5月の給与から控除されることになりますので、4月の給与ではこれらの保険料は引かれていません。

(2)住民税が引かれていない。


  住民税は前年の所得に対して計算された税額が6月から翌年5月までの給与から月割りで控除されます。したがって、新社会人は通常前年の所得がありませんので、入社した年の4月、5月はもちろん、6月から翌年5月まで住民税の引去りはありません

  さらに付け加えますと、入社2年目の6月から入社3年目の5月までの給与から引かれる住民税よりも、入社3年目の6月から入社4年目の5月までの給与から引かれる住民税の方がほとんどの方は多くなります。これは次の理由によります。

  入社2年目の6月から入社3年目の5月までの給与から引かれる住民税は、入社1年目の1月から12月までの所得にかかる住民税です。入社前の1月から3月にアルバイトなどで働いていなければ、入社1年目の所得は4月から12月までの9ヶ月分になります。

  また、入社1年目の夏の賞与は、賞与の支給対象期間が少ないため賞与の額も通常より少なくなります。入社2年目は給与は丸々1年分で賞与も支給対象期間12ヶ月分出ますので、通常入社1年目より所得が増えるからです。(ただし、賞与は会社の業績によっては減る場合もありますので注意が必要です。)


5月以降の手取り額は少なくなる


  4月の給与は上記2点の注意点のとおり控除額が少ないため手取り額がその分多くなります。5月以降もこの手取り額がもらえると思って1ヶ月の収支の予算を立ててしまうと、5月から、また、入社2年目の6月から手取り額が減ってしまい、あわてることにもなりますので注意しましょう

  控除額が増える話ばかりでしたので、最後に控除額が減る話を一つします。5月の給与では健康保険料と厚生年金保険料の分控除額が増えますが、所得税は逆に少し減ります。所得税は給与から社会保険料を控除した額に対して計算されますので、5月は健康保険料と厚生年金保険料の分4月よりも所得税のかかる金額が減るためです。

  ただし、残業があれば5月からは前月の残業代が支払われますので、それに対する所得税が加わって所得税自体は増えるかもしれません

  新社会人の方はこのように控除額が変化することを頭に入れて余裕を持った1ヶ月の収支の予算を立てるようにしてください。

この記事を書いた人

犬山 忠宏 犬山 忠宏»筆者の記事一覧 http://www.ee-keiri.net

犬山忠宏税理士事務所/FPオフィスp.1 代表
神奈川県出身 昭和34年生まれ。明治大学経営学部卒業後、製造業の企業に経理職を中心に30年勤務。2012年に早期退職し、税理士、ファイナンシャル・プランナーとして独立開業。「お金と税金について知ること」をお手伝いして皆さんの人生を少しでも豊かにすることを目標に活動しています。
<保有資格>: 税理士、CFP®認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、マンション管理士

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