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新社会人のかたへ、生命保険加入に向けたアドバイス

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  新年度も3週間が過ぎ、新社会人の方々などには、生命保険(以降、医療保険や共済なども含む)への加入を促す勧誘などがあるのではないでしょうか?また、御自身でも「社会人になったのだから」と加入すべきかどうかを悩まれている方もおみえになることでしょう。

  現状、生命保険文化センターの調査によると、生命保険加入率(性別・年齢別)は、20歳代は、男性 51.3%、女性 52.8%と30歳~50歳代の約80~90%と比較して、非常に低くなっています。

(注)民間の生命保険会社や郵便局、JA(農協)、生協・全労済で取り扱っている生命保険や生命共済(個人年金やグループ保険、財形は除く)の加入率を示す。<生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成22年度>

  今回は、新社会人のかたへ、生命保険加入に向けたアドバイスをさせていただけたらと思います。

  一部のFPの方の中には、高額療養費制度の存在を理由に医療保険はいらないとか、遺族年金や途中解約リスクを理由に終身死亡保険は必要ないという方がみえますが、私は、極論すぎると思っており、生命保険加入の是非は、個人個人によって判断が分かれるものであるため、一概にいえるものではないと考えております。

  生命保険という仕組みは、相互扶助の面での保障等、非常に有効なさまざまな機能があることは間違いがなく、生命保険そのものに善悪があるものではありません。あくまでも、生命保険を提案する人、加入される人に善悪の問題が存在するのです。

  生命保険の有効な機能としては、保障機能以外に、貯蓄機能、節税機能などは有名ですが、最近では、付帯サービスにもいいものが出てきています。それらの機能やサービスと対価(保険料)等を勘案して、個人的に価値が見い出せれば必要、そうでなければ不要となるのではないでしょうか。

  では生命保険加入の是非が、人の問題とするなら、どうしたらいいのでしょうか。

  アドバイスとしては、

(1)御自身の社会保障制度(公的医療保険、公的・企業年金制度など)について調べて、内容を把握すること
(2)御自身の家族・資産状況や月々の収支状況を把握すること
(3)生命保険の基礎知識を身につけること

  が挙げられます。これらが分からずして、生命保険加入の是非は判断できません。

  それなのに、いい年齢になっても、これらが分からずに安易に生命保険に加入されてみえる方がまだまだ多いことでしょう。今のうちに面倒くさがらずに、身につけておきましょう。

  また、社会保障制度のことやさまざまな状況も聞かれないまま、生命保険加入を勧める人からは、加入するべきではありません。断る勇気を持ってください。上記3つが出来たうえで、生命保険加入が必要と判断されるなら、加入を検討しましょう。御自身で判断できないなら、この時点で専門家に相談してください。(専門家はひとりではなく、複数に、できれば3人以上に相談してみてください)

  一般的には、独身の新社会人であれば、医療保険(定期or終身かは判断が分かれます)に日額5,000円程度加入されれば十分なはずです。まずは、財形貯蓄などの有利な制度での貯蓄を優先させてください。

  最後に、若いうちに生命保険に加入しておいたほうがいいケースを紹介しておきます。前提として、生命保険による機能を確保しておきたい・必要と考えていて、

(1)公的制度(国の制度)の将来に不安を感じているケース
(2)貯蓄することに自信がないケース
(3)近い将来の健康状態に不安があるケース
(4)扶養する家族や親族が既に存在するケース

  などです。

  生命保険に関する情報には、根拠がないものやいい加減なものも数多く存在します。そういったものに振り回されず、慎重にご検討いただきますようお願い申し上げます。

《小木曽 浩司》
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小木曽 浩司

執筆者:CFP認定者、1級FP技能士 小木曽 浩司 小木曽 浩司

リップ ラボ 代表 1969年生まれ。大学卒業後、新卒で大手住宅メーカーに入社。約10年間、戸建住宅や賃貸住宅の営業に従事。その後、生損保乗合代理店に転職し、生命保険を使った企業の決算対策や退職金準備などを提案・営業する。そして、平成18年(2006年)6月にリップ ラボ(独立系FP事務所 兼 生損保乗合代理店)を開業し、独立する。現在は、生命保険・損害保険・住宅(不動産)・住宅ローンをひとつの窓口で、トータルにご相談に乗らせていただいております。また、専門家のネットワークを構築し、税金や相続、登記などの相談の窓口にもなっております。 <保有資格>:CFP認定者、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、住宅ローンアドバイザー、ライフ・コンサルタント、損害保険プランナー 寄稿者にメッセージを送る

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