2013年冬のボーナスの推定平均支給額は57.1万円(正規雇用者)。昨年の同時期の調査結果に比べて2.1万円、3.8%アップしています(「価格.comリサーチ第74回」より)。使い道はローン返済や貯蓄に充てる予定の方が大半を占める中、旅行や買物を予定している方も増え、景気上昇の兆しが見えつつあるそうです。
今日は「特に使い道は決まっていない、とりあえず貯蓄する」という方のための“とりあえずの預け先”にピッタリな商品をご紹介します。
目次
破格な金利の超短期の定期預金を利用しよう
定期預金は「普通預金と利率がそんなに変わらないのに年単位で預けなくてはいけない」というイメージが強いようですが、実際は満期が1年未満どころか1ヶ月未満の超短期の定期預金もあります。
満期が一週間の定期預金を用意しているのは東京スター銀行。10万円以上から預け入れができ、利率は0.2%、税引き後0.159%です。満期が二週間の定期預金を用意しているのは新生銀行。50万円以上から預け入れができ年利は0.15%、税引き後0.1195%です。
どのくらい“破格”なのか?
三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行などの大手都市銀行の普通預金の金利が0.02%、税引き後0.016%。定期預金は1ヶ月定期預金(最短)で300万円未満の預け入れの場合0.025%、税引き後0.0199%です。
比較してみると一週間、二週間の超短期の定期預金の金利が大手都市銀行の10倍以上と“破格”であることがお分かりいただけるでしょう。
ただし、“破格”と言っても1%にも満たない数字です。百万円単位、千万円単位で預け入れないと「得した!」という気持ちにはならないかもしれません。また上で示した利率は1年間預けた場合の利率です。一週間定期預金の場合は上記の利率の7日/365日分、二週間定期預金の場合は14日/365日分とさらに小さな割合になります。
ただ、「得した!」という感覚がなかったとしても受け取る利息金額に10倍以上の差があることには変わりません。実感できなかったとしても得していることは確かです。
なぜ実感できないような小さな得をお勧めするのか
2013年10月の日銀の発表によると家計資産の54.1%が現金・預金に留まっています。来年から導入される投資の配当への非課税制度(NISA)の影響もあり、投資をしてみようという方が増えているそうです。NISAは一人一口座しか開設できないため、多くの金融機関が様々な広告宣伝をしたり特典を付けてNISAの口座開設の勧誘をし、多くの方がNISAの口座開設をしていることは周知の事実です。
ただ、口座開設はしたもののどの商品に投資したらいいのか分からなくて購入に至らない方が多いのではないかという予想もされています。投資には、たくさんの配当をもらえる可能性もある一方で、預けたお金が減ってしまう元本割れの可能性もあります。
商品についてよくわからないという不安を抱えたまま投資を始めて「こんなハズではなかった…」とならないようしっかり商品の比較をし、特徴について勉強して納得した上で購入しましょう。あわてて買う必要はありません。しっかり勉強する間、“とりあえずの預け先”として超短期の定期預金に預けて少しずつ確実に利息を受け取ってください。
超短期の定期預金=普通預金+3分+確認時間…?!
一週間定期預金、二週間定期預金を利用する場合は自動継続を選択しましょう。そうすると特に管理することなく定期預金が継続されます。管理が不要という点では普通預金と同じ感覚で利用できます。
違いは普通預金は引き出したいと思ったらその日のうちに引き出せるのに対して(手数料がかかる場合もあります)、一週間定期預金、二週間定期預金は満期日の前日までに自動継続終了の手続きをネット上で行う必要があることですが、その手続きは3分もあれば完了します。
手続きの日によっては一週間定期預金では最大で7日間、二週間定期預金は最大で14日間引き出しまで待つことになります(満期応答日が銀行休業日の場合は翌営業日が満期日となるのでそれぞれ7日以上、14日以上の場合もあります)。
投資したい商品が見えてきたら3分で自動継続終了の手続きをし、満期日までの時間は本当にその商品が自分にあっているかもう一度確認する確認時間として楽しみながら待ちましょう。
投資はよく分からない方も
また、「投資は自分にはよく分からないから」と普通預金に預けたままにしておく方も多いようですが、普通預金よりは“とりあえずの預け先”である超短期の定期預金に預けて少額でも普通預金の10倍の“破格”の利息を受け取りましょう。そしてその間に少しずつ金融知識を身に付けて金融商品をしっかり選べる力を蓄えていただけたらと思います。
世の中には投資ブームが起きています。よくわからないまま投資ブームに乗ることなくしっかりご自身の目で確かめてご自身のペースでご自身にあった投資ができるよう、“とりあえずの預け先”として普通預金の10倍の利息がつく超短期の定期預金を利用しながら投資の準備をしてみてください。(執筆者:国分 さやか)