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勤務先に厚生年金がないなら国民年金が大切

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勤務先に厚生年金がないなら国民年金が大切

 少々遅くなりましたが、新社会人の皆さんおめでとうございます。新たなスタート地点に立つ皆さんがまぶしく見える今日この頃です。

 就職活動中の学生さんからは「福利厚生制度の整っている企業に就職したい」という声を聞きますが、残念ながらすべての勤務先がそうなっているわけではありません。厚生年金のない会社に就職した方や、フリーランスになった方などは国民健康保険と国民年金に自分で加入しなければなりません。

国民年金は障害を負った場合にも支給される

 国民健康保険の必要性は説明しなくてもわかっていただけるのですが、国民年金については今一つ理解されていないように感じます。

 「何十年も先に年金が受け取れるかどうかわからないから保険料を払うのはムダ」と言って加入しない人もいるようです。毎月高い保険料を払うのに抵抗があるのはよくわかるのですが、それでもあえておすすめします。国民年金には必ず加入しましょう。

 国民年金は老後の年金だけを支給してくれるものではありません。障害者が受ける障害年金もこの制度から受けられるのです。家族や友人など周囲にいる方が健康な方ばかりだと想像できないかもしれませんが、障害を負う可能性は誰にでもあるのです。

 私の亡くなった祖母は成人してから失明し、障害年金を受給していました。もしも障害者となってしまった場合に国民年金に加入していなければ、障害年金を受け取る資格もないということになってしまうのです。

社会人にも保険料の猶予や免除 国民年金はお得な保険

 とはいうものの、保険料を支払うことができない場合があるかもしれません。学生の間は学生納付特例制度があるように、社会人にも保険料の猶予(納付する時期を先に延ばす)や免除(納付をしなくてもよい)の制度があります

 つまり、保険料を払っていなくても制度には加入している、ということもできるのです。日本年金機構が「保険料を納めることが、経済的に難しいとき」というページで詳しく解説しています。

 現在国民年金の保険料は月15,250円です。高いようですが、実は民間の生命保険会社がこの保険料で老後の年金と障害時の年金を保障する保険を作ることはできないと言われています。損をするどころかお得な保険でもあるので、やはりこれは加入するしかありません。というよりも、国民年金への加入は国民の義務なのです。念のため。

 自分であれこれ手続きしなければならないなんて面倒だと感じるかもしれませんが、自分でやるからこそ保険やお金に対する感度がよくなるものです。貯金や民間の保険も組み合わせて自分自身の福利厚生制度を作ることを考えてみるとよいのではないでしょうか。(執筆者:森田 和子)

【外部参照】
保険料を納めることが、経済的に難しいとき(日本年金機構)

《森田 和子》
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森田 和子

森田 和子

FPオフィス・モリタ 代表 大学卒業後、コンピュータソフト会社、生命保険会社勤務を経て1999年にファイナンシャルプランナーとして独立、FPオフィス・モリタを開業。相談される方を「追い詰めない」のがポリシー。お金の管理を楽に、楽しくするお手伝いを心がけています。得意分野は「マイホーム購入」、「進学費用準備(特に大学)」、「確定拠出年金」。このテーマでのセミナー、執筆をお引き受けしています。個人の方からのご相談は東京九段のオフィスでお受けしています。 <保有資格>:CFP®認定者、 一級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、DCA(金融検定協会認定 確定拠出年金アドバイザー) 寄稿者にメッセージを送る

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