あの子は○○円おこづかいをもらってるらしい。
あの子は欲しいものがあったらなんでも買ってもらえるらしい。
隣の芝生は青く見えます。子どもたちからそんな話を聞いたら、おこづかいを始めるチャンスです。
目次
なぜ、おこづかいは必要なの?
おこづかいはお金を上手に使うためのトレーニングです。やりくりを学ぶ絶好のチャンスなのです。しかしながら、最近ではおこづかいを定期的にもらわない子が増加してきています。定期的におこづかいをもらうと答えた割合は、小学生低学年で約3割、高学年でも約6割、中学、高校でも5割程度。(金融広報中央委員会2010年度「子どもとくらしとお金に関する調査」より)
ここでちょっと考えてみてください。おこづかいを定期的にもらわず、必要な都度お金をもらっていた子どもが、いざ大人になったとします。「さぁ、今日から好きに使っていいよ」さて、上手に使えたり、貯めたりできるでしょうか? 答えは「NO」です。
稼いだお金の範囲内で、
2. いざという時のためのお金(貯金、運用など)
3. 自分のため、人のために使うお金(自己投資、自分の欲しいもの、プレゼントなど)
この3つに仕分けをし、日々やりくりしているはずです。子どものうちからぜひ、この3つの仕分けのトレーニングをさせましょう。
好きなモノを好きなだけ買ってもらえるのはいいこと?
自分の好きなモノを好きな時に買ってもらえる。子どもたちはうらやましがるかもしれません。しかし、ずっとその環境にいれば、将来どうなるでしょう? 欲しいモノが我慢できない、モノの適正な値段が分からない、お金に無頓着になる、そんなことが起きるかもしれません。
もちろん、初めのうちは子どもも失敗ばかり。お金を落とした、足りない、全部使っちゃった、買ったはいいけど要らなかった。親としては正直、ため息ばかり出てしまいます。しかし、子どものうちから少しずつトレーニングをしておけば、大人になった時、「失敗して借金できちゃった!」とはならないはずです。かわいい子どもには失敗させろ!です。
お金の重みを感じること
昨今は昔と違い、クレジットカードや電子マネーなど見えないお金が着実に増加し、子どもたちにも浸透してきています。「チャリーン」、「シャリーン」で支払うと、値段も感じにくい、お金の重みを感じにくくなります。お金には限りがあります。降ってくるものでも、湧いてくるものでもありません。10円が10枚貯まって100円に。100円が10枚貯まって1000円に。その重みをぜひ、子どもたちにおこづかいを通して味あわせてあげましょう。(執筆者:草野 麻理)