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3つの性格(タイプ)で分類 私に合った教育資金の作り方はコレ

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3つの性格(タイプ)で分類 私に合った教育資金の作り方はコレ

教育資金の作り方について、先輩ママに聞いたりいろんな情報を集めてみたけれど、どこから手をつけたらよいかわからない。住宅ローンの金利アップも不安だし、これから増える教育費が恐ろしい…。


 追い打ちをかけるようで申し訳ないんですが、子どもは必ず大きくなります。後回しにせず、少しでも早く取り組むことでしか不安は小さくなりません。

 今回は、まとまった教育資金の作り方について悩む方にありがちな3タイプについて、私の独断と偏見で、向いている作り方を紹介します。

1. ”面倒なことはムリ”タイプ


 忙しい毎日です。「これだけやったら」あとは放っておきたいタイプの方には、口座からお金を移し替えたり、定期的に見直ししたりなんて作業は不向きです。

 逆に、突発的な出来事には果敢に立ち向かう力強さとしなやかさを持ち合わせているので、最初のしくみ作りに全精力を傾けましょう。

<検討したい教育資金の作り方>
(1) 勤め先に財形制度がある方は財形貯蓄と自動積立定期預貯金

 ◎財形貯蓄は他のタイプの方にも是非検討して欲しい方法です。

 財形貯蓄のうち年金財形と住宅財形は、老後資金にするとか住宅購入などに充てるといった目的以外で解約した場合でも、解約する5年以上前についた利子には課税されません。ただし、保険商品で財形貯蓄している場合は契約時にさかのぼって課税されるので、教育資金目的なら「貯蓄型」商品を選択します。

 一般財形にはこのような税金についてのメリットは無いのですが、会社によっては、教育費目的で引き出した場合にお金を上乗せしてくれることがあります。年金財形と住宅財形は合わせて550万円までと積立額に上限があるので、上限を超えそうなら一般財形と組み合わせて積み立てしましょう

 「夫が勝手に引き出して使っちゃった!」なんてことにならないよう、年に1回は残高を確認するか、十分に脅しをかけておきましょう。

 もう1つは自動積立定期預貯金です。給料日に振り分けするように契約しておけば、お給料が入ったら即座に定期預金に勝手に振り替えられます。一部のネット専業銀行等を除いて金利は残念なのですが、財形貯蓄より引き出しに手間がかからないので、塾や入試準備などのまとまった支払いに充てやすいのがメリットです。

 しかし、引き出しやすさはデメリットでもあります。家計がピンチの時に定期預金を担保に借りたり解約したりしないよう、持ち前の「放ったらかし力」を活かし、必要な時期まで貯蓄の存在を忘れてしまいましょう。

(2) 勤め先に財形制度が無い方は学資保険と自動積立定期預貯金

 このタイプの方が学資保険を契約するときは、教育資金目的と割り切って余計な特約をつけずに契約します。中学受験するかもしれない、推薦入学で予定より半年早く入学金を払わなきゃいけなくなるかもしれない、という心配があれば、受取時期と金額を分けて複数契約しましょう。夫婦共働きならそれぞれ契約してもよいですし、年齢の若い方メインで契約してもよいでしょう。

 一番の注意点は、受け取れる学資金の合計よりも払い込む予定の保険料合計が多くならないように、契約時にしっかり確認しておくことです。「配当金がつけば…」という皮算用的営業に耳を貸してはいけません。また、保護者の保障がダブらないように、契約時には保護者の保障の見直しも同時に行いたいものです。

2. ”固定費が多い家計、やりくり上手”タイプ


 住宅ローンや家賃、水光熱費など、固定費が家計を圧迫しているケースでは、生活の大きな変化に大鉈(おおなた)を振るって対応したり、先を見通したりすることがあまり得意じゃない方が見受けられます。このタイプには「保険を解約して解約返戻金を充てる」方法はご法度です。逆に、固定費が多い中でやりくりする力は上達しているはずです。やりくり力を生かした作り方が向いています。

<検討したい教育資金の作り方>
まずは教育資金専用口座の作成と定期預貯金

 児童手当の振込口座が家計の口座と同じであれば、新たに口座を開き、市区町村役場で口座変更手続きをします。家計費に入れてしまうのを防ぐため、キャッシュカードやネットバンキングIDは作らないでおきましょう。口座開設時にキャッシュカードは不要と伝えればOKです。

 児童手当は年4回振り込まれます。ボーナス時期には銀行がキャンペーン金利を発表することが多いですから、有利な金利タイミングをみて1年に1~2回、定期預金に預け替えしましょう。

 教育資金専用口座には、児童手当のほか、1か月やりくりして余ったお金とボーナスから回せる分を入金します。積み立ての鉄則は「先取り」、つまり収入が入ったタイミングで貯めたい金額を先に取り分けておくことです。しかし固定費が多い家計では無理をしてしまい、かえって家計の収支バランスを崩してしまうおそれがあります。やりくり上手の強みを生かし、なんとか月末にお金を残し、専用口座に少しでも多く入金できるように魂を注ぎましょう。

3. ”不安感たっぷり”タイプ


 既に何らかの方法で教育資金を準備しているけれど、まだ足りないんじゃないかと不安にかられるタイプ。教育資金を増やそうとすると老後や介護の不安が大きくなってしまい、今がキュウキュウになるとわかっていてもやめられない。逆を言えば、このタイプの方は堅実で、先を見据えることにも長けています。教育資金と老後資金を合わせて準備する方法も検討しましょう。

<「追加で」検討したい教育資金の作り方>
(1) 低解約返戻金型終身保険

 自動積立定期預貯金や学資保険など、すでにある程度準備しているという前提で紹介します。

 保険ショップなどで、学資保険よりおすすめと紹介されることが多いのが、低解約返戻金型終身保険です。保険代理店にとって嬉しい商品ということもありますが、ポイントさえ押さえればわかりやすい商品でもあります。

 ポイントは、保険料を払っている間に解約すると大損、払い終わってからは好きなタイミングで一部または全部を解約しても保険会社が健全であればソンしないという点です。

 中学受験とか、専門学校の推薦など、想定される一番早い時期までに払い終われる分だけ契約すれば、もしもの教育費に充てられますし、利用しなければそのまま契約を継続して老後資金とします。

(2) 養老保険

 老後資金を準備できていれば、予想を超えて教育費支出が多くなった時の安心感が違います。現時点では利率が期待できる商品ではない上に、保険料を前納しなければ利回りも残念ですが、保護者の年齢が高くても保険料にそれほど違いが出ないので、学資保険の契約に躊躇している保護者であれば検討する価値はあると思います。

(3) バランス型インデックスファンドの積み立て投資

 預貯金や保険の多くはインフレに対応できないじゃない、というところまで悩みが進行しているなら、老後資金にウエイトを置いた上で投資商品を検討するとよいでしょう。

 様々な投資商品がある中、バランス型インデックスファンドの積み立て投資を選んだ理由は、投資初心者にもわかりやすいしくみと、運用の手数料が安い点にあります。主に証券会社で取り扱っています。

 バランス型インデックスファンドとは、日本の会社の株式や海外の国の国債など、いろんな投資対象に分散投資する投資信託です。日本国内や世界の経済の動きに合わせて値段が動きます。投資ですから、積み立てたお金がマイナスになるおそれもありますが、老後資金にウエイトを置く長期運用を行うことで、預貯金よりも増える可能性もあります。

 投資方法としては、まとまったお金を一度に投資するのではなく、数千円~数万円ずつ毎月投資し、投資時期も分散させます。さらに「あの時に解約すればよかった」という後悔をできるだけ抑えるため、解約する時も数回に分けてください。

 「儲かったら私立、ソンしたら自分でなんとかしなさい」という教育方針の方以外は、くれぐれも投資商品のみで教育資金を準備しないように、念のため。

保険の契約、ムリは禁物

 個人的には教育資金の多くを保険で準備するという考え方には賛成できません。とはいえ、運用について十分な知識がないところで「保険以外の金融商品にしましょう」と言い放つのもはばかられるため、保険商品を多く取り上げました。ですから、保険料が途中で払えなくなりそうなのに、無理して契約してはいけませんよ。

 なお、必要となる時期までの期間によっては、他の方法がベストマッチということもあるでしょうし、どのタイプにもさっぱり当てはまらない方もいらっしゃいます。ファイナンシャルプランナーとオリジナルのプランを検討してみるのも良いと思います。(執筆者:古川 みほ)

《古川 みほ》
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古川 みほ

古川 みほ

暮らしのお金の保健室 帝京大学非常勤講師、NPO法人FPネットワーク神奈川理事長。旅行会社、電話会社、損害保険会社、投資顧問会社、生命保険会社、保険代理店に勤務後、2000年に独立。知識やデータだけでは解決できない、ライフプランや家計にまつわる相談、講師、FP養成講座テキスト等執筆活動を行っている。不安や迷いやグチをしっかり聴き、相談者ご自身で解決できる力を蓄えるため、必要に応じて手とり足とりサポートできることが持ち味。 <保有資格>:ファイナンシャルプランナー(CFP®、1級ファイナンシャルプランニング技能士 ※登録名「仲井間 美穂」)、社会教育主事、2級キャリア・コンサルティング技能士 寄稿者にメッセージを送る

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