「大学合格の喜びと不安」が同時にやって来た 予想以上に必要になるお金»マネーの達人

「大学合格の喜びと不安」が同時にやって来た 予想以上に必要になるお金


 子供がいる親は、何時かは桜前線とともにやって来るのが、4月初旬前後から始まる大学などの入学手続きや入学式です。

 子供達は大変な受験戦争に勝ち抜いて、希望に満ちた合格を勝ち取り「お父さん、お母さん、合格したよ!」と大喜びの筈です。

 子供が小さい頃から努力して頑張って来た子の姿を知る親とすれば、当然ながら嬉しい筈ではありますが、予想外に困ることも有るかも知れません。

 私事ですが、昨年の今頃は、娘の大学入学の嬉しさと不安とを一緒に味わいました。当然ながら、大学入学前後までの予想外のお金の多さにです。

 日本経済新聞(2015.4.6の朝刊掲載)に「大学生保護者「家賃高い」47%」という記事が以下のように書いて有ります。全国大学生活協同組合連合会が平成26年4~5月に、新入生の保護者約2万人に受験から入学までにかかった費用の調査結果を公表しました。

国公立大学の自宅生 108万円 下宿生は178万円
私立大学の自宅生  128万円 下宿生は204万円

 どの金額も高いと思われますが、どの金額も前年対比で1万円から10万円ほど安くなっているそうです。当然ですが、文系、理系、医系などにより金額は異なります。

 また、国公私立大学の下宿生の保護者に予想外に費用が掛かって困ったことは何ですか? と尋ねています。その回答は

「家賃などが高かった」     47%
「交通・宿泊費が増えた」    23%

 自宅生の保護者では下記にのようになっています。

「未入学の支払った大学入学金」 20%



我が家で大学入学前後までに掛かったお金


 では、我が家で掛かったお金と比較してみます。

 我が家の娘は、家庭の事情で地元の国立大学(文系)と地元の県立大学短期学部を受験して、国立大学はセンター試験、前期試験、後期試験とを受験して最後の後期で合格しました。

 前期で合格していれば、県立の入学金は不要でしたが、後期合格でしたので、万が一の事も考えられましたから、両方に支払う結果になりました。

 入学金は両方で394,800円(国立大+県立大)で、全て自宅からの受験ですので宿泊費や交通費はガソリン代のみです。

 一般的(ベネッセ・マナビジョン調べ)には、地元国立と県外私立を受験した場合をシミュレーションすれば、両方の入学金(282,000円+246,595円)と、10万円以上の旅費交通費が必要となりますから、60万円を超えます。

 また、我が家では試験などの費用(センター試験関連)で79,425円。入学後の必要費用(スーツ、靴、バック、パソコン、PTA関連、生協加入、保険、同窓会費、電子辞書、2か月分のバス定期券、教科書、入学記念アルバム、後援会・寄付金等)が296,811円ですので、全ての合計が771,036円かかりました

 ただ、我が家の子供は、一人でしたので何とかなりましたが、子供が二人や三人で次々と大学入学を控えていたり、住宅ローンの金利がアップした時期になったり、50歳を終えて給料がカットされる状況にでもなれば…大変です。



我が家が31万円も節約できた理由


 日本経済新聞の数字が108万円に対して、我が家で約77万円ですから31万円も節約ができました。

 何故31万円も安くなったのでしょうか?

 それは、幸いにも国公立大学で、希望の地元大学に合格したことで、受験関連が約177,000円安くできたこと。未入学が私立の四大でなく、県立大の短期学部でなお県内生徒であった為に安かったことで約13万3千円の節約で、合計で約31万円安くなった訳です。

 入学まで77万円掛かったわけですが、県立大の入学金と受験関連のお金の20万強しか持ち合わせが有りませんでした。

 それも、家内が貯めたお金であり、私は別途ネットからパソコンを購入しただけで、殆ど準備が出来ませんでした。

 子供は第一種と第二種の奨学金にプラス入学時の一時金(入学時特別増額貸与奨学金)を予約していましたが、入学金納入までは間に合いません。

 そのような人のために労働金庫がつなぎ融資をするそうですが、融資を受けずに親から一時的に借り入れと、お祝いでピンチをしのぎました。

 そんな綱渡りができたのも、子供が地元の国立大学に入学してくれたことが大きな要因でしょうか。

塾に通わせたことが結果的にプラスに


 それと、入学などのお金は準備できませんでしたが、幼稚園から小学校3年生までは水泳教室で体を鍛えさせたこと。小学校の1年生夏休みから高校3年生の卒業前まで学習塾に通わせたことで、13年余りの期間に230万円ほど塾等で要しました。

 もっと多く通わせてあげたかったのですが精一杯でしたが、結果論ですが良い方向で進みました。



 塾に通わせずに貯めると言う選択肢もありましたが、私の住むところで自宅から通えるのは、今回の受験した国立大学と県立大学の短期学部しかありません。

 つまり、塾に通わせなくて県外・下宿で私立大学であったら、230万円は1年半程度で底をつきます。

 新生活には、色々なお金(家賃の敷金・礼金、冷蔵庫・炊飯器などの生活用品)が約56万円(マイナビ調査)と毎月の生活資金を考えると1年半程度で消えるようです。

 当然、私立大学であれば入学金には余り差がなくても、授業料が多くかかります。

 その金額を裏付けるような調査が、東京地区私立大学教職員組合連合会の調査で出ています。首都圏を中心とする私立大学に2014年春に入学した下宿生への仕送り額の平均は前年度より500円少ない8万8500円で、14年連続で減少。

 ピークだったのは1994年度の12万4900円だそうで、現在と比べれば約3割減少で、生徒の家計の厳しさを反映しているようです。

 中には、アルバイトに追われ学業に深刻な影響が出ている下宿生が増えているそうで、やはり、消費増税が家計の負担を厳しく増大していると指摘しています。

 家賃平均は前年度より700円アップして、6万1600円に、仕送り平均額から家賃代を差し引けば生活費に充てられる金額は?

 2万6900円で1か月30日とすれば、1日当たり約897円で水道光熱費等を考えればアルバイトが欠かせなくなります。

 親の収入は平均で888万1千円で、前年度より13万3千円の減少。また、家庭での借り入れは207万2千円となり、前年対比で約15万円の増で過去最高のようです。

 また、調査によって金額は大きく変わっています。日本政策金融公庫が2月にまとめた「教育費負担の実態調査」では、下宿する親が学費を除いて仕送った金額は平均で140万3千円ですので、106万2千円~140万3千円の範囲であることが推測されます。

 国立大学は私が若かった頃と比べ授業料は15倍位アップしています。昔はただのような安さでしたが、年々、私立大学に近づいているような気がします。

 私立大学の保護者の年収はかなり高いですが、授業料も高いです。これで、理系や医学系や芸術系だと一体どのような金額になるのでしょうか?


沢山のお金が準備できなくても、きっとよい解決方法はある


 教育は能力があり進学したいと思う学生の全員が進学のチャンスを掴める事が理想です。お金関連で諦めないように国が努力して欲しいですし、そのことが将来の日本を救うことにつながると思います。

 子供は、とにかく好きな勉強に熱中してある程度結果を出せば、お金のことは、奨学金(貸与や給付)や教育ローンや授業料免除など色々な方法が考えらえます。

 子供は一生懸命に勉学に励み、親は子が望む方向の対策を考え探し出す事で、きっと良い解決方法があると思います。

 また、親は塾に通わせれば安心だと思うことをせず、できれば子供が小学生に入学したと同時に両親のどちらかが子供とともに勉強すること、我が家は家内が行いました。

 お金の理想は、沢山のお金が準備できることですが…なくても何とかなる方法も有るのです。(執筆者:古川 修一)

この記事を書いた人

古川 修一 古川 修一»筆者の記事一覧 http://www.furukawa-fp.jp

古川FP事務所 代表
2001年末に損害保険会社の代理店研修制度を経て保険代理店・古川FP保険企画を設立。2007年より、本格的にFPコンサル業の古川FP事務所を開業。得意分野はライフプラン、リスクと保険、住宅取得、家計・住宅ローン見直し等。ライフプランや住宅ローンや家計見直し等で、新聞社、経済誌の取材やテレビ出演等多数。セミナー講師などでも奮闘中。
<保有資格>:2級FP技能士(資産設計提案業務)、ファイナンシャルプランナー(AFP)、DC(確定拠出年金)アドバイザー、損害保険特級一般、損害保険プランナー、シニア・ライフ・コンサルタント

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