恒例の夏ボーナスシーズン高金利ランキングまとめ
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ランキングをご覧いただいたら説明は不要でしょう。
今回のお薦めは、みずほ3ヵ月1%、北都銀系ネットバンクの1年0.5%です。
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ただし、それぞれハードルがあります。みずほは関西地区限定のうえ、預入額1千万円以上とお金持ちのみ対象です。北都も秋田県内でのふるさと納税が条件となります。その点では特に条件のない鳥取銀の6ヶ月0.5%が一番いいかもしれません。
あとはやはり個人向け国債(10年変動金利型)
7月発行の第63回債の初回利率が0.3%。しかし、個人向け国債の最大の魅力はいくつかの証券会社が行っているキャッシュバックキャンペーンです。
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例えば500万円購入すると2万円バック。金利に直すと0.4%に相当します。さらに1千万円なら5万円で0.5%に相当。しかも、このキャッシュバック、多くの場合、税金は天引きされず全額受け取れます。
税法上は雑所得(1回限りなら一時所得)として確定申告の対象になりますが、給与所得者や年金所得者はその他の収入も含めて年間20万円までなら確定申告不要の扱いになります。事実上、非課税になるわけです。(確定申告の義務のある自営業者や理由があって確定申告した人は、こうした特典の対象外です。)
仮に0.5%のキャッシュバックなら、銀行金利(税引前)0.625%に匹敵しますから、国債キャッシュバックの威力は絶大です!
今回の注目はトヨタ種類株!
昨日の株主総会で、トヨタ自動車のAA型種類株の発行が正式に決まりました。取り扱い証券は野村證券です。
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トヨタ種類株の特徴は、株式と考えるとお得度は皆無。しかし、債券または5年定期と考えるとかなり魅力的なこと。
・5年間は売却できない。
・配当(利息と考えてもよい)は初年度0.5%から毎年0.5%刻みでアップ。
5年めから2.5%で固定。
・発行価格は7月上旬の株価の26%~30%増しで決定。(おそらく1口100万円強必要)
・5年したらトヨタが発行価格で買い取ってくれる。売らずにホールドも可能。
現在の株価の約3割高で買うため、株の値上がり益はまず望めません。また、配当は最大でも2.5%なので今のトヨタ普通株の配当利回り(2.4%程度)と大差なく、当初5年の平均が1.5%なのと合わせて考えると、株式としての魅力度はゼロに近い!
しかし5年ものの定期と考えると当初5年間の平均利率が1.5%、その後2.5%という数字は非常に魅力的。高めの発行価格も5年め以降、トヨタが発行価格で買い取ってくれるので問題ありません。(今後数年でトヨタの経営が傾くことは考えにくいです。)超低金利の今、安定志向の投資家には非常な人気になることでしょう。なお、申込みは7月22日までです。
ただし1つ問題が。
トヨタ種類株は譲渡制限株なので非上場株式となり、原則、総合課税の対象となります。
所得税については源泉徴収(約20%)され少額配当(配当が年間10万円以下の場合)で確定申告不要制度も選択できるのですが、源泉徴収されない住民税については確定申告が必要となります。確定申告した所得は、国民健康保険料や住民税算定の対象に加算されるため、思わぬアップとなる人も出てきます。この点は注意が必要です。(執筆者:綾田 亨)