「地震保険に入っても、いざという時に家を建て直せるほどの保険金はもらえない…入る意味あるの?」に保険のプロが回答»マネーの達人

「地震保険に入っても、いざという時に家を建て直せるほどの保険金はもらえない…入る意味あるの?」に保険のプロが回答

はじめまして。代理店あおば総合保険株式会社の高倉です。

熊本の震災から約1か月が経ちました。今、現場で実際はどうなっているのか詳細は分かりませんが、私の住んでいる千葉県から見ると、徐々にですが被災者の方の新たな住居の確保など復興について見えてくる部分もあります。

その一方では、現在でもテント生活や避難所での暮らしを余儀なくされてしまっている人や、車上を中心とした生活をしている人も少なくないように見受けられます。

熊本の地震は少し落ち着きを取り戻した様子がありますのでご自宅に戻って生活をはじめている人がいます。

しかしマンション等の高層建物にお住まいだった方は、建物倒壊の恐れから元に戻って生活することができずに困っている人もいるようです。大規模震災は人々の生活の基盤を根底から崩す恐れがあるのです。

平成28年4月14日に起きた熊本地震は、熊本県、大分県を中心とした大きな震災ですが、このような地震はあなたの住む町にくるかもしれません。

大きな地震がきても生活の基礎となる「衣、食、住」の確保はどんな状況でも必要です。復興までは時間がかかりますので復興までの間には、仮すまいから住宅再建の道まで様々なお金が必要になることが考えられます。




地震保険の加入率と付帯率

2014年日本全国の地震保険世帯加入率は28,8%およそ3世帯中約1世帯も加入していないということになり、これは、決して高い数値ではないように思われます。

2014年日本全国の地震保険付帯率は59,3%となっていますので、新たに住宅を購入して火災保険を加入された人は、地震保険に対する意識が高いと言えます。

※「付帯率」とは、当該年度中に契約された火災保険契約(住宅物件)に地震保険契約が付帯されている割合。

出典:日本損害保険協会

地震保険の加入率が低い理由


・ 地震保険で受取れる保険金が実損払いでなく、全損、半損、一部損と限定的

・ 地震保険で掛けられるのは火災保険の50%までしかないから

・ 保険料が高いと思うから

・ 今まで地震がきたことがないから

・ 賃貸住まいだから必要ないと思っている

・ 地震保険の加入をすすめてくれなかった

など様々なお客様の考え方や理由があります。


地震保険は政府による再保険です

東日本大震災や熊本地震よりも大きな地震が来たら保険会社が危なくなるのでは? という事を気にされる人も少なくないと思われますが、地震保険は政府による再保険となっています。

1回の地震等により支払われる保険金の総額には、あらかじめ限度額が定められており、これを保険金総支払限度額といいます。限度額は徐々に上がり続け、平成28年3月までは7兆円だったものが、平成28年4月から11兆3000億円に引き上げられました

これは、関東大震災規模の地震が再来した場合においても保険金の支払いに支障がないように設定されている(出典:財務省)とされています。

地震保険が必要な人とそうでない人は?

基本的に私の考えでは地震保険は全てのお客様に必要と考えていますので、「地震保険が必要なのはこんな人」、「必要でないのはこんな人」と分けて考える概念はありませんが、下記のような人に地震保険は特に必要と私は考えます。
・ 被災しても生活再建が出来るほどの貯蓄の蓄えが充分とは言えない人

・ ローンの返済がある方(特に住宅ローン)

・ 家族がいる方(独立していないお子様がいる)
一方、地震で被災しても生活再建が出来るだけの預貯金や蓄えが充分な人は地震保険の加入は不要と判断されてもよいかも知れません。




~震災に備えて~そして復興を目指すために

「地震保険は、実際に受取れる金額は地震保険金額までなのだから、建物が全損して地震保険金額を受取ったとしても、同程度の住宅再購入は難しい。」

「地震保険は保険料が高く、その割に受け取れる金額は少ないのでは?」

「賃貸住まいに地震保険って必要なの?」
我々のように保険を売る現場では、そんなお客様の言葉が多くあります。

確かに地震で建物が全損となったときに、地震保険の給付金だけでは建物の再取得を期待できません

なぜならば、火災保険の保険金額に対して地震保険は最高でも50%しか掛けられないからです。

「火災保険の保険金額の半分まででは、住宅の再建には程遠い。」といえます。その理由から地震保険を敬遠される人も少なくありません。

ですが、地震保険金は生活再建の為に必要なお金なのです。つまり、地震保険は、住宅の完全復旧を目的とした保険と考えるのではなく、被災したときの生活再建の為に必要な保険なのだと考えるべきでしょう。

熊本地震では倒壊する可能性のある住宅には戻れないため、一時的な避難場所として車の中を利用される人も目立ちました。地震保険の保険金は使用用途を限定していません

被災された際の生活再建に向けての優先順位が車両の購入であれば、地震保険はその為に使用することもできます。「車がなくては生活が不自由」そんな人にも地震保険は役に立つかもしれません。

今回の熊本地震のように「まさかの震災は日本にいつ来てもおかしくない」と、学者や地質学の専門家の意見は同様のように思われます。今日、明日、あなたの住む町に熊本地震のように大きな地震がくるかもしれません。

震災に備えて地震保険に加入している人は、再度保険金額の確認を。今現在、地震保険に加入していない人は加入の検討をしてみてはいかがでしょうか。




保険のプロから見た地震保険の必要性まとめ

地震保険に加入をしていたとしても受けられる補償は限定的です。しかし、地震保険の補償がなく、あなたの住宅が被災してしまったら、生活再建のための勤労意欲さえ失えかねません。

繰り返しになりますが、地震保険の考え方は被災者物件の完全復旧ではなく被災者の生活の安定に寄与することを目的としています。

地震保険は復興までの生活資金に充てられる唯一の保険です。地震保険で震災のリスクをカバーする自助努力が必要であると私は考えています。(執筆者:高倉 純子)

この記事を書いた人

高倉 純子 高倉 純子»筆者の記事一覧 http://www.aoba-hoken.jp/

あおば総合保険株式会社
専修大学卒業後、日新火災海上保険株式会社へ入社。幼少期から始めた硬式テニス社会人実業団で5年間活動。引退後約10年間の営業現場を経て、あおば総合保険株式会社へ入社。現在に至る。
<保有資格>:CFP、損保トータルプランナー

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