みなさんは災害への備えはできていますか?

今年は熊本地震という大きな災害が起こりました。わたしの故郷は熊本なので、地震の時にはリアルタイムで地元の友達の困った声が聞こえてきました。そのなかで感じたのは最初の数日間の食糧不足は深刻だったということ。
「コンビニにもスーパーにも食べ物が売ってない!買いたくても買えない!」
という悲痛なLINEを見て、「わたしは買いだめしないから、冷蔵庫はいつもスカスカ。食品庫もストックは各1個だけしかないから、支援物資が回ってくるまで確実に食べ物に困るなぁ…」と、意識の低さを反省しました。
ムダ買いしないよう気をつけている節約好きな主婦のみなさんは、わたしのように食糧のストックが少ないのではないでしょうか?
「いつでも買えるんだから、買いすぎて賞味期限切れにしたり収納場所を取るのはNG 」という考えは節約の点からはもっともですが、非常時の備えも大切。なんとか両立できないかと思いますよね。
そこで、買い置きをムダにすることが怖いという節約派の方に「ローリングストック法」をおすすめします。
※「ローリングストック法」とは、非常食を定期的に飲食し、使用した分を補充するという備蓄方法です。
目次
最近注目されているローリングストック法
非常食といえば、5年など長期保存可能の食品で価格も少し高め。ですが、ローリングストック法で備蓄する非常食は、通常スーパーで売っている賞味期限1年程度のレトルト食品などで用意します。
家庭によっていつもストックしているもの、たとえば缶詰やレトルトカレーなどはいつもより少し多め、家族3食分ずつくらいは常にある状態にしておきます。
こういったものを月に一回食べる日を決めて、消費したら補充。もともと安く買った常食品なので出費が増えたわけではなく、むしろストック品を消費する日は食費が安く済み節約にも。わたしは早速この習慣を始めています。

災害に備えて買い足したいおすすめの食品
さらに、なくてもいいけれど非常時に便利に食べられるものをできれば少し買い足してストック。即席ごはんやパンの缶詰、カロリーメイトなどの栄養補助食品など。
缶詰のパンはあまりおいしくないけど、賞味期限が長いロングライフパンならとてもおいしいのでおすすめ。おやつにも活躍します。
そして、ふだんは買わない人でも非常時に役立つのでおすすめしたい食品は「水」と「乾物」。
今回の熊本地震では断水が長く続き、お風呂やトイレにはもちろん、料理にとても困ったそうです。
普段から水を買う家はストックがあるかもしれませんが、わが家のように水道に浄水器がついていて、蛇口からの水に頼っている家は水の買い置きがないですよね。場所は取りますが、安いので最低一箱は水を買っておいたほうがいいと思います。

乾物は、ふだん使わない人にはなじみがないかもしれません。ですが、切り干し大根や高野豆腐などは非常時に不足しがちな栄養価が高く、繊維質も豊富なのでぜひおすすめしたい保存食。
なかでもおすすめなのが、ちょっと高いですが干し野菜。地震のあと、交通がマヒしたこともあって新鮮な野菜が手に入らず野菜不足を感じたそうです。干し野菜なら保存がきいて便利に使えます。
これらの食品はもともと買う習慣がない家庭もあると思いますが、そんなに高価ではなく、意識すれば消費できるものなのでぜひ取り入れてみてください。そして2~3カ月に1度食べる日を決めて、ストックを回していけばムダがありません。
節約も防災もあきらめない
ムダを省いて暮らしていると、家はすっきり、お金は貯まるしラク。ですが、いざ災害が起こったときは「お金ではなく当面暮らしていけるモノ」があったほうがいいということがわかりました。
こまめに洗濯できなくても困らない程度の下着の数とか、車のガソリンは満タンにしておくとか。
節約・断捨離・シンプルライフを徹底していると非常時に対応できないこともあるので、工夫しながら節約と備えの両立を目指しましょう。(執筆者:野原 あき)