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わきまえておきたい、お金の「身の程」の話 家計の現状を知り、夫婦で将来の目標や設定を定めよう

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わきまえておきたい、お金の「身の程」の話 家計の現状を知り、夫婦で将来の目標や設定を定めよう

お金を使う時に気にしたい「身の程」

「身の程」の意味を辞書で調べると「自分の身分や能力などの程度。分際。〇〇をわきまえる」と出てきます。

「身の程をわきまえる」とは「自分の立場を理解し、分相応な振る舞いをしなさい」ということになるわけですが、実際にお金の話になると必ずしも「身の程」をわきまえていない人が少なくありません


例えば、会社の同僚や仲の良い友人などと行動を共にしていて、

・ 自分にはなかなか買えそうにない車に乗っていた
・ 毎年のように海外旅行に行っている
・ なかなか敷居が高くて入れないような店の常連だった
・ 到底手が出ないような時計や衣服を身に着けている…

ということが気になることはありませんか?

そして

「あの人が持っていたあれが欲しい」
「自分も毎年海外旅行したい」
「うらやましい」

と思ったりしませんか?

こんなものが欲しい、こんなことがしたいという欲求は別に悪いことではありません。健全な欲求だと思います。

もちろん人とは趣味嗜好も違いますから全く同じものに興味を持つとは限りません。厄介なのは多趣味な人の多岐にわたる欲求や自分の立場を高く見せたがる性格です

少し値が張るものでも「あれもこれも欲しい」と思ってしまう人。

買い物がフラストレーションを発散すると考えている人。

バーゲンセールに一目散に飛んで行ってしまう人。

「本日限定」、「タイムセール」に弱い人。

ついつい後輩と飲みに行くとおごってしまう人。

多少なりとも当てはまる人は多いのではないでしょうか。

そもそも他人と自分は違います

そもそも、他人と自分は今の収入は同じでも、家族構成や、現在の資産状況、これからの収入予測、将来の目標が全然違うかもしれないのです

あるいは、その人はもっと身の程をわきまえておらず、自分より早く破たんし「貧困」、「破産」ということになってしまうかもしれません。

大事なのは自分の「身の程」を知っているかということになります。

ここでいう「身の程」とは「あなたの収入や貯蓄状況、これからの収入と支出の予測から考えて、その支出の必要性を理解している」ということです

夫婦で「共通」の目標設定を


世の中のご夫婦の中には、ご主人だけが働いている場合も、二人とも働いている場合も奥様にいったんすべての収入を渡し、ご主人はお小遣いをもらうというスタイルをとっているケースがあります。

大抵そういう時はご主人が「もっと小遣い増やしてくれないかなぁ」と考え、奥さまが子供の教育費や将来のための貯蓄のために「お小遣い減らしてもいいかしら」などと考えていたりします。

小遣い制ならば、その小遣いの中でやりくりしようと考えますが、その小遣いも「同僚の〇〇は俺より2万円小遣いが多い。同じ収入のはずだから俺ももっともらっていいはずだ!」なんて思ったりすることもあるのではないでしょうか。

このギャップを埋めるためには「身の程」を知り、夫婦、家族間で共通の目標設定をするのが効果的です

収入のすべてを奥様に渡していない方、奥さまには自分の本当の収入を伝えていない方もご家族の将来を考えるにはよい機会です。

家計の現状を知る

「身の程」を知るためにすべき最初のステップは「家計の現状を知ること」です。

家族構成(ご夫婦、お子様がいればお子様の年齢も含めて)と現在の資産状況、収入と支出の状況などです。

将来の目標を考え、将来の収支を予測する

次に「家族の目標」を設定します。

子供の教育方針、いつまで働くのか、自分たちの収入予測、老後を含めた将来の過ごし方など、自分たち家族が楽しく、安心して、幸せに生活する、叶えたい将来像(=ワンダフルライフ)をイメージします。

そして、その生活をするために必要なお金がいくらなのかということを日常生活費のほかに余暇に係る費用なども併せてざっくりと(これは将来のことで流動的でしょうから「やや多めくらいでざっくりと」考えてみます)。

老後には多くの方が年金収入などを得られるでしょうから、その収入がどのくらいになりそうかも見込みます。

リタイア後は貯金を切り崩すのみです

多くの方が、仕事をリタイアするとそれまでの貯蓄を切り崩しながら生活していくことになります。

「リタイアするまでにいくら貯めておく必要があるか」ということを考えると、「今のうちから毎年いくら貯蓄しなければいけないか」を自ずと考えるようになります

その金額を家族の共通の目標として認識することで、自分の「身の程」を知ることができます

支出するときも、本当に必要な支出か? 

それとも後になって「なんでこんなもの買っちゃったんだろう?」と思ってしまうような支出かどうかも冷静に判断できるようになります。

「将来の家族のため」と思えば、抑えることのできる欲求もあるのでは?

キャッシュフロー表を作ってみる


この「身の程」、すなわちその人の自分らしい将来を生きるために必要な資金とそれを実現するための自分の立ち位置を知るため、ファイナンシャル・プランナーは「ご家族のキャッシュフロー表」を作成し、お客様の家計状況を数字やグラフで把握しお伝えします。

ご自分でもある程度は可能だと思います。是非、ご自身の家族のキャッシュフロー表を作成しご家族の未来を考えてみてはいかがでしょうか。

キャッシュフロー表を作ってみたら将来破たんするシナリオになった、という場合も焦る必要はありません。

経験的には最初のキャッシュフロー表は半数以上の方が「破たんシナリオ」になります。

そうならない様にするための対策は早く着手するほど効果があります。お早めにご確認ください。(執筆者:西山 広高)

《西山 広高》
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西山 広高

西山 広高

西山ライフデザイン株式会社 代表取締役 慶應義塾大学卒。大手建設会社に入社し、主に建築営業とお客様の不動産の活用提案業務に従事。2015年に退職、西山ライフデザインを設立。ファイナンシャル・プランニングと不動産の知識と経験でクライアントの「ワンダフルライフ」の実現をサポートする。趣味は2006年から始めたマラソン。第1回東京マラソンに出場。その後、ウルトラマラソンやトレイルランニングの大会も出場、完走歴あり。妻と2人の子供の4人家族。1968年生まれ。東京都大田区在住。 <保有資格>:宅地建物取引士、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、AFP、住宅ローンアドバイザー、ビジネス法務エキスパート 寄稿者にメッセージを送る

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