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ズバリ今、東芝株は買いなのか

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ズバリ今、東芝株は買いなのか

市場の注目を一身に集める東芝株。直近の動向は、新聞紙上やテレビのニュースでも毎日のように取り沙汰されています。

ズバリ今、東芝株は買いなのか、売りなのか。今号では、東芝株にフォーカスして話を進めさせて頂ければと思います。

結論から言うと買いではない


あくまで私感ですが、東芝株は購入すべきではないと考えています。理由は、明らかに短期筋のマネーゲームの対象になってしまっているからです。

この手の資金が大きく流入した際に、勝ちきるのは至難の業です。相当な玄人か、テクニカルのプロでもない限り勝ちきれないでしょう。

また、東芝株の特徴として、最低購入単元が少なく、まとまったロットでの取引がしやすいことが挙げられます。

つまり、短期筋にとっては最もトレードしやすい。更に、短期間での値幅を取る際に、恰好の投資対象となるのです。

いわゆる「材料を超越した値動き」に注意

決算の善し悪しやIR。あるいは、証券各社のレーティング。基本的に、個別銘柄の値動きは各々が持つ個別の材料によって左右されます

しかし、今回の東芝のようなケースだと、材料を超越した値動きをするケースがよく見られます。

それは、ホンハイに買収されたシャープについても同様です。数年前に破綻に追い込まれたエルピーダや原発事故後の東京電力株も同様です。

窮地に追い込まれた銘柄はファンダメンタルズ分析が通用しない

窮地に追い込まれた銘柄は、個別材料よりも短期筋の資金フローに左右されるケースが多々あります。よって、真っ当にファンダメンタルズ分析をしても通用しない。

好材料が出て下落するケースもあれば、悪材料が出て上昇するケースもあります。東芝に関しては2月24日の終値ベースで時価総額が9,500億円程あります。

それほど、大きく短期筋の資金フローに左右されることはないかもしれません。しかし、単位筋の資金フローは侮れません。日々の値動きに関してはしっかり注視していくことが必要です。

材料に極端に反応しすぎるケースも


上述したように、短期筋の「おもちゃ」と化した銘柄は、材料を超越し、予想もつかない値動きをするケースがあります。

一方で、個別材料に敏感に反応しすぎるケースもあります。

2月22日のマーケットを振り返って考えてみる

東芝株は20%を超える大幅高。半導体事業への出資を検討する企業やファンドに、企業価値を2兆円に見積もることを要求したとの報道が好感されました。

しかし、このニュースが出たところで劇的な業績改善につながりません。不振を極める原発事業の先行き不透明感は根が深く、原子力子会社のウエスチングハウスと本社のコンセンサスが取れているかどうかも不透明です。

つまり、今回発表された程度の好材料では、本来の悪材料を凌駕出来る程のインパクトを持っていないにも関わらず株価は大幅に上昇してしまうのです。即ち、過敏に材料に反応してしまっているのです。

短期筋のフローに引っ張られ上昇する可能性もあるが買わぬが吉

もちろん、東芝株が上昇する可能性も十分秘めていると言えるでしょう。短期筋の資金フローに大きく引っ張られるケースもあるからです。

しかし、現状の東芝株にセオリーは通じない。即ち、真っ当に値動きを予想しに行っても、その正確性には疑問符がつくのです。よって、個人的には買うことはおすすめしません。

リスク覚悟の博打は避けるが吉でしょう。(執筆者:徳田 陽太)

《徳田 陽太》
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徳田 陽太

徳田 陽太

立命館大学卒業後、大和証券株式会社に入社。法人・個人営業に従事し、5年間で4年連続4度社長賞を受賞。退職後、Finanzaを設立し独立。FP業務や金融ライティング業務に従事。また、近年では企業向けのコピーライティングを行い、企業のブランディングにも参画。米国への留学経験があり、海外スタートアップ事情にも精通。 <保有資格>:証券外務員一種、AFP 寄稿者にメッセージを送る

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