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人は何かに真剣に向き合えば、チャンスをつかむことができる。

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人は何かに真剣に向き合えば、チャンスをつかむことができる。

かつて日本には土地神話というものが存在した

不動産を保有すれば必ず値上がりする」と多くの人が信じており、ある時点までは実際にその通りだった。

1950年前後から1990年代初頭まで日本国内の土地価格は右肩上がりに上昇を続けた。


社会に出てまず直面した現実

私が社会に出た1991年はまさに不動産価格がもっとも高いときだった。

当時の初任給は手取りで20万円足らず。年収でも400万円にははるかに届かなかった。一方、勤務地の東京都内のマンションは5,000万円というのが普通だった。

単純計算で給料の13年分である。住宅ローンを利用しようにも当時はローン金利が5%以上あったので35年ローンでも月々の返済額は20万円以上となり、手取り収入を軽く超えてしまう

「家を買うことなど絶対にムリだ。」というのが、社会に出てまず直面した現実だった

特にそれまでの5、6年間のバブル期で住宅価格の値上がりが急激なものだったので、「あと10年早く生まれていれば良かったのに。」などと考えても仕方のないことを思っていた。

親の世代はマイホームを構えそこで子供を育てたのに自分にはそれができないのだ。深い深い絶望感だった。

転機は中国滞在

数年後、仕事で中国に滞在することになった。

そして現地の住宅価格の安さに驚いた。東京都内の約10分の1の価格でマンションが販売されていた。しかも間取りもずっと広い。

私は中国籍の妻との結婚を期に彼女名義で上海に2部屋のマンションを購入した。(当時は外国人が自分の名義で中国の不動産を買うことはできなかった)

それから15年余り。高度な経済成長を遂げていた中国の不動産価格は大きく値上がりした

中国の不動産市場にかつて日本でも起こったような強力な右肩上がりのトレンドが発生したのである。


自分の人生にとって不動産投資は非常に大きな意味を持つものとなった

今、私の手元にある不動産資産。そこから上がるインカムは月々の定期収入となっており、もし売却すればまとまった資金を手にすることも可能だ。

会社を立ち上げて収入が安定するまでの間は自分の保有物件に住んで生活コストを下げることもできた。

自分の人生にとってこの不動産投資は非常に大きな意味を持つものとなっている

なぜその結果が得られたかというと、それはやはりあのとき不動産に向き合った経験が功を奏しているはずだ。真剣に不動産を学んで、計算した結果感じた絶望感

それがあったから目の前ににわかに訪れたチャンスをしっかりと掴むことができた。

今や地価はバブル経済前の1980年中頃に水準に

一方、今振り返ってみると日本の不動産も1991年から1992年のあの時がピークだった。

バブル崩壊が明らかとなり不動産価格は下落を続けた。今や地価はバブル経済前の1980年中頃に水準になっている。

結果から見ればあのまま一生家が買えないなんてことはなかった。

だがあの時切羽詰まった気持ちで向き合い、勉強し、真剣に考えたこと。それがその後の人生に与えた影響の大きさを今強く感じている。(執筆者:玉利 将彦)

《玉利 将彦》
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玉利 将彦

玉利 将彦

Borderless Works Co.,Ltd. 代表 日本企業の海外駐在員として9年にわたる上海・香港勤務を経て2005年から現職。駐在員時代から17年に及び上海・香港を拠点におこなってきた金融や不動産投資の知識・経験を生かし、ファイナンシャル・アドバイザー(FA)として活動。 香港における投資助言業(SFC)と保険代理業(PIBA)の免許を保有するエキスパートとして顧客のライフプランに即した投資計画の立案、資産運用商品・保険の仲介、海外金融機関の口座開設・運営のサポートをおこなっている。 寄稿者にメッセージを送る

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