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2017年夏に「株主優待廃止」および「新設の発表」を行った企業4社とその後の株価の動きをご紹介

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2017年夏に「株主優待廃止」および「新設の発表」を行った企業4社とその後の株価の動きをご紹介

株主優待目当ての投資を行っていると、しばしば株主優待廃止の憂き目に遭うことがあります。

実施企業の負担や、配当への振替を求める圧力もあるのでしょうから、残念ですが受け入れざるをえません。

また、手放すことを考えた場合、売却のタイミングも図るのも重要になってきます


他方で、株主優待を新設する企業もあり、こちらは安定的に保有する個人株主を獲得する、東証一部上場するため株主数を増やす、などの意図などがあるようです。

今回は、2017年夏に株主優待廃止および新設の発表を行った企業をご紹介いたします。

株価他数値は、8/18終値時点でのYahoo!ファイナンスの株価より算出しております。

なお、株式購入の際は、最低購入金額の他に証券会社の手数料が別途かかります。

(1) クオカード優待廃止! ミサワホーム(1722)


≪画像元:ミサワホーム

ミサワホーム(1722)は戸建住宅メーカーの大手企業で、トヨタホームの子会社です。

こちらの企業では、9月末と3月末の年2回、自社グループで利用できる割引券及びクオカード千円分を株主優待として実施しておりましたが、2017年8月1日に「株主優待制度の一部廃止に関するお知らせ」として、2017年3月末を最後にクオカードの優待を廃止すると発表されました。

ほとんどの個人株主はクオカード目当てでの保有だったかと推測され、「がっかり」の声がネットのあちこちで聞かれました

私もミッフィーちゃんデザインのクオカードを毎回頂いていたのですが、廃止と聞き残念です。

年20円の配当と合わせた、配当 + 優待利回りが4%近くになったため、お得な優待といえたでしょう。

個人投資家の落胆が反映されたのか、8/1終値時点での株価は1,020円でしたが、翌日8/2の始値は945円とマイナス75円、7%以上も下げてしまいました

ですが、8/7の場中には988円まで値を戻してきましたので、落胆してそのまま手放すよりは様子をみたほうが高値で売れるチャンスがあったようですね。

今期は営業利益・経常利益・当期純利益とも減益予想ですが、配当は維持されるそうですので、マイホーム建設予定の方、いかがでしょう?!

ミサワホーム(1722)

【株価】 965円

【最低購入金額】 9万6,500円(100株)

【PER】 10.39  PBR 0.95 
 
【権利確定月】 3月末・9月末

【配当】 20.00円/年

【配当利回り】 2.07%

【株主優待】

100株以上 自社グループ各社で利用可能な優待券

 

戸建住宅 建物本体価格3%割引
賃貸住宅 建物本体価格1%割引
分譲住宅 建物本体価格3%割引(販売開始1年未満の物件は対象外)


戸建住宅、賃貸住宅、分譲住宅 工事請負価格2%割引

 
工事代金3%割引(100万円以上の工事に限る)
              

(2) カタログギフト優待廃止! プロトコーポレーション(4298)


≪画像元:プロトコーポレーション

プロトコーポレーション(4298)は「カーといえばGoo!」のCMでご存じの方も多いかと思いますが、中古車情報誌を発行する企業です

こちらの企業では、3月末の年1回、カタログギフトとして保有株数に応じて、百貨店商品券や図書カードの金券を含む商品から選択していただくことができたのですが、2017年7月31日に「株主優待制度廃止に関するお知らせ」として、2017年3月末を最後に優待を廃止すると発表されました。

年々優待品として少なくなっている「図書カード」をいただける貴重な企業であり、長期優待制度もあったために、個人的にはがっかりしましたね。

優待が届く際にも、デパートの外商部門からわざわざ宅配便で送ってくださっていたので、その辺のコストも負担だったのでしょうか?

優待廃止の発表前後の株価を比較すると、7/31終値時点で1,724円でしたが、8/1の始値では1,598円とマイナス126円、7%以上下げて始まりました

しかし、場中から値を戻し、結局終値は1,668円でした。

翌日8/2の終値は1,751円となり、優待廃止発表前の株価を超えた後も徐々に値を上げていきました。

こちらの企業は配当が年50円予定と、株価が1,600円前後の場合、3%の高配当株の評価を得たためでしょうか、業績復調の流れもあり、配当狙いと東証一部上場期待の買いが入ったのかもしれませんね。

結果、優待廃止のショックで投げ売りせずに、しばらく様子見が正解だったようです。

プロトコーポレーション(4298)

【株価】 1,792円

【最低購入金額】 17万9,200円(100株)

【PER】 12.05  PBR 1.35  

【権利確定月】 3月末

【配当】 50.00円/年

【配当利回り】 2.79%

続いて、今月株主優待の新設を発表した企業をご紹介します。

(3) クオカード優待新設! プロパティエージェント(3464)



≪画像元:プロパティエージェント

プロパティエージェント(3464)は、資産運用型不動産の開発、販売と不動産管理を事業の柱として展開している企業です

2017年8月3日に「株主優待制度の導入に関するお知らせ」を発表し、毎年9月末に100株以上保有している株主に対し、クオカード3千円分を贈呈するという内容でした。

優待新設の発表を受け、株価も8/3終値の1,347円から8/4始値は1,497円と反応し、8/18時点の終値は1,470円となっております

こちらは配当金も、7/25の株式分割を考慮すると、10円(2016年)→27円(2017年)→36円(2018年予定)と増配しており、配当+優待利回りは3%以上です。

イメージキャラクターに真矢ミキさんが就任されるということで、働く女子に向け投資マンションの売り込みをかけていくのでしょうか?!

プロパティエージェント(3464)

【株価】 1,470円

【最低購入金額】 14万7,000円(100株)

【PER】 8.31  PBR 1.49 
 
【権利確定月】 9月末

【配当】 18.00円/年

【配当利回り】 1.22%

【株主優待】100株以上 クオカード3千円分

(4) クオカード優待新設! 日本ギア工業(6356)


≪画像元:日本ギア工業

日本ギア工業(6356)は、バルブアクチュエーター(駆動装置)が主力の企業で、上下水道や発電所向けの納入が多いようです。

駆動装置のほか、歯車装置やジャッキ昇降装置などの設計・製造・販売や設置工事の監理・施工などを行っており、今後は電力以外の鉄鋼、船舶、石油化学などに向けての営業が期待されるそうです。

こちらの企業では、2017年7月31日に「株主優待制度の導入に関するお知らせ」にて、毎年3月末と9月末に100株以上保有する株主に対し、クオカード千円分を贈呈するという内容を発表しました。

年間で2千円のクオカードがいただけることになりますね。

こちらは場中に優待新設が発表されたことを受け、株価は7/31始値の358円から同日終値が405円と大きく動き、その後も上昇、8/18時点の終値では475円となっております

こちらの配当金は年4円予定ですので、配当+優待利回りを算出すると約5%の太っ腹となりますが、今期は営業減益を見込んでいます。

日本ギア工業(6356)

【株価】 475円

【最低購入金額】 4万7,500円(100株)

【PER】 15.68   PBR 0.90 

【権利確定月】 3月末・9月末

【配当】 4.00円/年

【配当利回り】 0.84%

【株主優待】 100株以上 クオカード千円分(年2回)

現在プロパティエージェントはジャスダック、日本ギア工業は東証2部ということで、太っ腹優待を実施して株主数を集め、1部上場を狙っている意図もあるかもしれません。

こういった企業では、1部上場後にあっさり優待を廃止するといった事例もありますので、優待の恩恵を受けつつ、企業の動向を注視する必要がありますね。

株価その他の情報は変更される場合があります。ご自身でご確認の上、自己責任で投資いただきますようお願いいたします。(執筆者:吉井 裕子)

《吉井 裕子》
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吉井 裕子

東京近郊在住の兼業主婦で小学生の息子がおります。スターバックスの優待欲しさに2009年頃から株式投資を始めて以来、株主優待の魅力にはまり、現在までに取得したことのある銘柄は120種類以上です。カリスマ優待投資家様には及びませんが、株主優待の楽しさをお伝えできれば良いなと思います。 寄稿者にメッセージを送る

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