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子供の学費・進学費を300万用意する みぽりん式教育費計算方法(3)

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子供の学費・進学費を300万用意する みぽりん式教育費計算方法(3)

 トータルな支出を把握する 「みぽりん式教育費計算方法(2)」で1人の子どもにかけられる1か月あたりのおおよその金額がわかりました。事例では7万円となりましたが、この金額をまるまる使ってよいはずがありません。なぜなら、私立高校に進学する場合や大学、専門学校などの入学金等にまとまったお金が必要になるからです。

 さらに、中学3年と高校3年時は入試準備のために特にお金がかかる場合が多いですし、自宅から通えない学校に進学するなら仕送り代も必要になることでしょう。そこで、まとまったお金を準備するための作戦が必要になります。

 ここでは、

(1) 大学までの学費を保護者が支出するために300万円
(2) 私立高校に入学する場合を想定して150万円

 という2つの目標をたてるとしましょう。

現在7歳の第1子の場合

(1) 15歳までの8年間で150万円ためるには

150万円÷8年÷12カ月=毎月約16,000円

(2) 18歳までの11年間で300万円ためるには

(300万円-38.4万円※)÷11年÷12カ月=毎月約20,000円

※38.4万円とは、(1) の積み立てが終了した後の16歳、17歳の2年分×(1) の16,000円

(3) 7万円-((1)+(2))=34,000円

 つまり、毎月かけられる教育費は7万円ではなく34,000円、ということになります。

 大学や専門学校に推薦入学する場合には、高校3年の早い時期に入学金を納めなければならないこともあります。そこまで想定するのであれば、上記(2) を11年間ではなく10年間として計算するとよいでしょう

 また、「計算方法(1)」において、収入には退職金や年金も含んで計算しています。保護者の年齢によってはギリギリの金額で考えると教育ローンや奨学金を利用することになるかもしれません。事例での34,000円は上限の目安としておくことをおすすめします。

お金以外の準備も重要

 さらに、

・夫婦など保護者が複数の場合は教育方針のすれ違いをできるだけ早い時期に埋めておく

・ライフプランをもとに、保護者として、いつ、いくらまで支出するのか本人と話し合っておく

 など、お金以外の準備も重要ですし、節目には見直しや確認をしたいものです。

 2人目の子どもの高校進学を機に家計が破たんした、という相談を多く受けます。大切な子どものためだから、できるだけのことをしてあげたい気持ちはとてもよくわかります。ただ、お金に限らず「できるだけのこと」は人それぞれ異なります。「できるだけ」とはどこまでなのかを把握しておくことも、大切じゃないかな、と思うのです。(執筆者:古川 みほ)

《古川 みほ》
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古川 みほ

古川 みほ

暮らしのお金の保健室 帝京大学非常勤講師、NPO法人FPネットワーク神奈川理事長。旅行会社、電話会社、損害保険会社、投資顧問会社、生命保険会社、保険代理店に勤務後、2000年に独立。知識やデータだけでは解決できない、ライフプランや家計にまつわる相談、講師、FP養成講座テキスト等執筆活動を行っている。不安や迷いやグチをしっかり聴き、相談者ご自身で解決できる力を蓄えるため、必要に応じて手とり足とりサポートできることが持ち味。 <保有資格>:ファイナンシャルプランナー(CFP®、1級ファイナンシャルプランニング技能士 ※登録名「仲井間 美穂」)、社会教育主事、2級キャリア・コンサルティング技能士 寄稿者にメッセージを送る

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