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男性からの離婚相談で問題になりうること(その1)

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男性からの離婚相談で問題になりうること(その1)

男性からの離婚相談の特徴


離婚といえば、どちらかといえば女性、つまり妻から申し入れをすることが多い印象があります。


理由としては色々ありますが、妻からによる場合は、これまでの結婚生活で不満が積り積もって、もう我慢にも限界…となっての申し入れであることが普通であるため、その分元に戻るのは正直言って厳しいことが多いように思えます。

特に未成年の子どもを抱えているとき、経済的な面をはじめとする生活上の不安が出てきますから、用意周到に準備されていることが多いです。

これに対して、男性、つまり夫の方は、普通妻から離婚を申し渡されて、実は自分も離婚を考えていたから、あるいは自分も離婚を考えるようになり、双方離婚を前提で話をすすめる・あるいは、当初はできるだけ修復をと頑張ってきたものの、難しいそうなので離婚の話をする、ということが多いように思います。

男性から離婚の申し入れをすることもなくはないですが、その場合、自分の不倫(浮気)が原因で夫婦仲に亀裂が入ったというパターンが多いように思います。最近は、夫の親の介護問題や将来の介護を巡りトラブルになり、離婚で話を進めざるを得なくなったというケースも見かけます。

男性からの離婚相談で問題になりうること


自分の不倫(浮気)が原因での離婚ですと、そもそも結婚生活が破綻に至った原因を自分が作っているということになるため、妻が離婚に応じなければ、離婚の話自体進まず、泥沼化するおそれがあります


また、それ以外での離婚申し入れによるときも、離婚原因が自分の両親の介護問題だったり、あるいは妻が家事をしない、浪費があるといったことを理由とするものであれば、妻が離婚しないといったときに、離婚原因を裏付ける証拠が微妙になってくることがあります。

そのため、離婚の話し合いがつかないときはやはり長期化することを覚悟しないといけないでしょう。

妻が離婚しないという理由にもよりますが、通常はやはり離婚後の生活不安が大きいと思います。特に長年専業主婦だった場合には離婚して自活が難しかったり、既に実家の両親もいなかったりして、頼れる先もないことから、できれば離婚したくないと思うのももっともでしょう。

それでも夫が離婚したいというのであれば、離婚後の生活がある程度保証されるような金額(財産分与、場合によっては慰謝料も)の提示が必要になってきます

財産分与については、結婚後夫婦が協力して築き上げた資産を対象に、普通はその半分を夫から妻に渡すことになります。熟年離婚であれば、結婚期間も長くなる分、分けるべき資産もそこそこ以上あることが多いため、思ったよりも高額の財産を分ける必要が出て来ることもあります。

ただ、結婚期間中に不動産を購入していて、住宅ローンがかなり残っているといった場合には、トータルで結婚後築き上げた資産をみると、マイナスになってしまうこともありえます。そういう場合でも、離婚によって、生活の糧を失ってしまう妻の生活が困窮しないよう、別途扶養的財産分与という形で、夫から妻に金銭を渡す必要が出て来ることもあります

これに対して、比較的結婚期間が短いケースでは、財産分与についてはさほど問題にならない分、まだ未成年の子どもがいることが多いため、特にここ最近では親権や養育費、あるいは子どもとの面会交流といったことがシビアに問題になることが多いです。

これらについては、また別の機会でお話したいと思います。(執筆者:片島 由賀)

男性からの離婚相談で問題になりうること(その2)

《片島 由賀》
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片島 由賀

片島 由賀

勁草(けいそう)法律事務所 弁護士 平成20年弁護士登録。困った方に寄り添いながら仕事ができることに魅力を感じ、弁護士になる。離婚・相続など家族に関する案件、借金問題、交通事故、労働問題など幅広い分野を扱う。相談してよかったと思って頂けるよう、それぞれの立場に配慮しながら粘り強く対応している。 <保有資格>:弁護士 寄稿者にメッセージを送る

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