収益不動産を探す際、皆さんは何を基準に物件を探しますか?
物件の価格や利回り・地域・立地といった要素を参考に検討しますよね。
それでも収益が上がらなければ話になりませんので、最終的には価格や利回りの数字が購入するかしないかの判断基準になるのではないでしょうか。
しかし、価格や利回りといった要素には、数字には表れない落とし穴が潜んでいるかもしれません。
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価格190万・利回り20%なんて珍しくない
インターネットで物件を検索していると、「190万円・利回り20%」なんて物件を見たことがありませんか?
こうした物件の多くは区分所有のマンションですが、ときにはこうした価格帯と利回りをうたった戸建物件も見かけます。
このような戸建物件はボロボロで床が抜けていたり、天井が落ちていたりすることも多く、手掛けるのにはハードルが高めです。そのため、手を出す人は少ないと思います。
しかし、区分所有の場合はどうでしょう?
このくらい低価格の物件でも、クロスの張替え程度で賃貸できるレベルにまで持って行けてしまうので、購入を検討したくなるものです。
しかし、ちょっと考えてみて下さい。
その物件の所在地はどこですか? 多くは札幌であったり長崎であったり、地方都市ではないでしょうか。
地方の広告料事情
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不動産屋さんに賃貸物件の仲介をお願いして入居者さんとの賃貸借契約が成立すると、入居者さんが不動産屋さんに支払う仲介手数料を支払います。
すでに不動産投資を始めている人はご存知かもしれませんが、入居者さんが支払う仲介手数料とは別に、大家さんが入居付けをしてくれた不動産屋さんに「広告料」という名目で謝礼を支払う習慣があります。
東京近郊では広告料は家賃の1か月分程度が相場とされていますが、果たして地方でも同じなのでしょうか?
地方では、家賃の3か月分・4か月分の広告料を支払う地域は珍しくありません。
札幌では場合によっては家賃の10か月分の広告料を支払わないと、入居付けをしてくれないといった話も聞いたことがあります。まったくひどい話ですよね。
ですが、札幌に収益物件を購入したのであれば、家賃の数か月分の広告料は覚悟しなければなりません。
不動産屋さんは、より多くの広告料を払ってくれる大家さんの物件をお客さんに紹介したいでしょうから、その地域における平均的な広告料を支払うことは仕方ありません。
物件探しをする際には、こうした見えない要素も考慮に入れて検討する必要があることを、頭の片隅にでもとどめておいてもらえたらと思います。(執筆者:内田 陽一)