5棟所有までの軌跡をたどるシリーズの2回目です。2棟目は大家としてステップアップするための大事な物件です。(1棟目編はこちら)
何としても成功したい2棟目ですので、物件選びには慎重にならなければなりません。ところが、得てして物件購入の機会は突然やってくるものです。
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新年早々、物件の現地調査へ!
1棟目のアパートを購入してからそろそろ1年になろうかという2013年1月。正月休みも終わり、休憩時間に物件検索をしていると、気になる物件がありました。
場所は群馬県邑楽(おうら)群大泉町。初めて聞く場所でした。調べてみるとブラジル人街として有名な街で、ブラジル人コミュニティーも形成されているのだそうです。
そのような街で不動産賃貸を行うことは不安ではありましたが、とりあえず物件概要を請求してみることに。
価格は1,780万円、築17年、40平米ほどの2DKが8部屋あるアパートです。敷地面積が500㎡超あり部屋数分の駐車スペースも確保できます。
路線価ベースで土地値は1,500万円ほどと、私が持つ1つ目の基準である価格に占める土地値の割合も84.3%となり、クリアしています。数日後、現地で内見しながら業者さんの説明を聞くことになりました。
入居者は前科者とペルー人
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入居率が低いことがリーズナブルな価格の要因の1つのようです。当時の入居率は2/8でした。私にとって入居率が低いことは問題ではなく、価格交渉をする上でむしろプラス材料ですが、入居者の属性は気になります。
確認してみると、1人は暴行罪で逮捕歴のある前科一般で生活保護受給者、もう1人は3か月家賃を滞納しているペルー人ということです。
説明を受けた後に建物内を見せてもらうと、部屋の中は意外にきれいな状態です。風呂・トイレ・洗面が一体となった3点ユニットですが、3万円で賃貸に出せば反響は得られると踏みました。
建物の南側は開けていて、新たに建築物が建てられる予定もなさそうです。
周りに大きな建物も見当たらず、日当たりがとても良い場所です。そこで目についたのが、南北に面する大きな切妻屋根です。そこにソーラーパネルを載せられないか…
最後にもう1つ、業者さんからの重要な情報が得られました。売主さんは自宅マンションを購入してしまったので、現金が必要とのことでした。これなら価格交渉の余地は十分にあります。
その日の調査を終了し、買付証明書のフォーマットをいただいて現地を後にしました。入居者の属性があって、どうしても即決はできませんでした。
しかし考えてみると、生活保護受給者は一定の住居費を受給しているので、私の口座に家賃を直接入金していただくよう自治体にお願いできれば、問題はありません。問題はペルー人です。
迷った挙句、とは言っても現地からの帰路にて、1,600万円で買い付けを入れました。こうなったら、そのペルー人を信用するしかありません。
…次回へ続く(執筆者:内田 陽一)