私のように築古物件を買って賃貸に出すスタイルの不動産投資では、購入後・退去後にいかにリフォームし、魅力あるお部屋に変身・復活させるかが重要になります。
とはいえ、リフォームに掛けられる金額は限られています。その限られた資金を活用して最大限のリターンを得ることが、経営者としての腕の見せどころではないでしょうか。

目次
家賃アップを考えないリフォーム
家賃を据え置くのであれば、リフォームの内容は必要最低限に留めたいものです。しかし、お部屋の設備には、「これだけは新しくしておくべき!」というものがいくつかあります。
そうした設備を交換することで、入居付けに大きな影響を与えるからです。リフォームを検討する際に最低限確認すべきポイントを次に挙げてみます。
・ モニター付きインターホン
・ 止水機能付き洗濯水栓
・ 照明
キッチンの水栓
まずは、キッチンの水栓です。ツーハンドルの水栓が付いているようでしたら、それはシングルレバータイプの水栓に交換するようにしましょう。
お部屋を借りる際に大きな発言権を持つのは、むしろ女性のほう。女性が使いやすいキッチンにリフォームすることで、その部屋を選んでもらいやすくなるというわけです。
シングルレバー水栓への交換は、工賃込みで1万円少々で交換してもらえます。
モニター付きインターホン
欲しい設備で常に上位に挙がるのが、モニター付きインターホン。こうして高い需要が証明されていることから、退去のタイミングでモニター付きのタイプに交換することをおすすめします。
これが入居の決め手になることはないでしょうが、入居しない決め手になることは考えられます。価格は1万円程度。工賃を含めて2万円以内で交換してもらえます。
止水機能付き濯水栓
普段あまり気にするものではありませんが、ワンタッチで装着可能な止水機能付きのタイプの洗濯水栓は入居者に喜ばれます。ホースが外れたときに止水する機能が付いているため、階下への水漏れの心配もありません。
水栓金具は2千円から3千円程度。工賃のことを考えると、キッチン水栓と一緒にお願いするとよいですね。
照明器具
照明器具は入居者が自分で用意するものと考えている大家さんも多いと思います。しかし私は、募集を開始する際に照明を取り付けておくことをおすすめします。
なぜなら、内覧に来るお客さんは昼に来るとは限りません。夜に内覧する際、部屋が真っ暗だったらどうでしょう。その部屋に決めることはないのではないでしょうか。
照明は実際よりひとまわり大きい部屋用のものを取り付けます。そうすることで、お部屋がより明るく感じられます。
内覧を見据えたワンポイント

そして、これは内覧時にお客さんにその部屋を印象付けるためのテクニックです。リビング、キッチン、廊下、玄関ほか、すべての照明を点灯した状態でブレーカーを下げておきます。
案内に訪れた仲介業者さんがブレーカーを上げると、すべての照明がいちどに点灯するため、お部屋の印象がお客さんの記憶に残りやすいというわけです。
他に、イケアで売られている姿見「クラブミラー(通称クネクネミラー)」やウォシュレットの設置が考えられます。1,000円以下で購入できるクラブミラーはおすすめのアイテムです。
値段以上のインパクトがあり、実際にお客さんからも好評です。


また、ウォシュレットは潔癖症の人は使わない人も。入居が決まってお客さんの要望があるようなら設置する旨、業者さんからお客さんに伝えてもらうようにするとよいでしょう。
家賃アップを考えるのであれば

家賃アップを目的としたリフォームでは、まずリフォームに費やした資金をどの程度の期間で回収できるかを考える必要があります。
リフォームで家賃アップを目指す場合、私は投じた資金を5年以内で回収することを目標にしています。
たとえばフォームして家賃を5,000円上げるのであれば、リフォーム費用は30万円(5,000円×12か月×5年)以内に抑える必要があります。
また、家賃アップの実行可能性についても検証が必要です。リフォーム後の部屋と同等の条件の物件が、周辺でどの程度で賃貸されているかを調べる必要があります。
5年以内にリフォーム費用を回収できるよう新家賃を設定しても、その家賃が競争力のないものでは仕方がありません。リフォーム費用の5年以内の回収と競争力のある家賃。
リフォームによる家賃アップは、その両方を実現できる見通しが立って初めて実行に移すべきだといえます。(執筆者:内田 陽一)