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欲しいのは「お金が時間と共に増える」成功体験 「確定拠出年金」で複利運用を

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欲しいのは「お金が時間と共に増える」成功体験 「確定拠出年金」で複利運用を
「投資に動かない者は、折角の権利を放棄しているに等しい。もったいない!」

 前回、『複利効果の期待できるお金の預け先』で、どうも、私たち日本人は他の国々の人と比べ株式や投資信託の保有率が極めて低く、「投資嫌い」、「投資恐怖症」なのでは、と書きましたところ、上記のご感想を頂きました。


投資しない理由

 「投資に動かない」理由は…

 一番は、「成功体験がない」 これではないでしょうか。

 決して、株で大儲けをしたことだけが成功体験ではありません。日本がNISA(少額投資非課税制度)のお手本とした英国のISAは、制度開始から4半世紀以上経ち、資産1億円以上のISAミリオネアも少なくないとのこと。

 勿論、制度の内容も、限度額も日本とは違います。でも、「誰にでもチャンスがあった」とは、ミリオネアの言です。英国民の半数以上が利用しているISA制度は確実に、リタイア資金準備手段として定着しているようです。
  
 短期的な損得、儲けではなく、「お金は時間と共に増えてくる」この成功体験が欲しいのです。この成功体験を、親から子へ伝えて行くことこそが、何よりの投資教育です。

時間とともお金を増やす


 「お金は時間と共に増えてくる」とは、正に複利効果を生かすことです。

 Aさんは、就職をしてすぐに、毎年20万円(月々1万円とボーナス時2回4万円)を30歳まで9年間積立投資をします。Aさんの総投資額は180万円です。30歳以降は積立せずに、この180万円を65歳まで35年間運用するだけです。

 Bさんは、就職後はいろいろお金がかかるので、余裕ができてからと、31歳になるまで待って、Aさんと同様毎年20万円ずつ、65歳まで積立投資をします。Bさんの総投資額は700万円です。

 Aさん、Bさん共に65歳を迎えたとき、それぞれの投資額はいくらになっていたと思いますか。どちらが多いと思いますか?

Aさん、Bさん共に、積立期間中も、Aさんの運用期間中も年利9%では、
Aさんの投資額180万円は65歳の時に5,700万円以上になっていました。
Bさんの投資額700万円は65歳の時、4,700万円超です。

 実は、この例題は米国の高校生が学ぶ、「学生のためのファイナンシャル・プランニング・プログラム」テキストの中からの引用です。「お金は時間と共に増えてくる」複利効果の凄さ、大切さを説いたものです。

 年利9%? そんなの米国の話だよ。日本では無理! そんな声が聞こえてきそうです。

 過去25年間の株の平均リターンが10%以上の米国ならではかも知れませんが、たとえ、9%でなくても、あなたならAさん、Bさんどちらを試したいですか。

 ちなみに、Aさんの年平均リターンが5%なら、65歳の時に180万円は1,200万円以上になります。また、Aさんが毎年20万円の積立投資を22歳から65歳まで43年間続けると、年利3%運用では、積立元金のほぼ倍の1,700円以上になります。年利5%運用では、約3,000万円です。

 それでも、年率3%、5%なんて、今の銀行預金では夢のまたゆめ、なんて思いますよね。

 投資信託に「バランス型」というのがあります。国内外の株や債券、REITに分散したものが一つのポートフォリオとなったものです。それこそ、毎月Aさんのように積立投資も可能ですし、過去の実績を見れば長期的には、5%も難しい運用ではありません。

「確定拠出年金」で複利運用するも1つ


 4月1日は、401K(確定拠出年金)の日だそうです。会社に401K制度があるという人は、是非ご自身の運用結果、メニューの過去の運用実績を検証してみて下さい。メニューに「バランス型」投信はありませんか。全額が定期預金になっていませんか。もったいないですよ。

 「確定拠出年金」は、現状では公務員、専業主婦(第3号被保険者)は加入出来ませんが、それ以外の人なら、フリーランスでも、制度のない会社にお勤めの方でも、個人加入で利用可能な人もおります。今後、誰でも加入できるよう制度の拡大、充実が予定されております。

 老後資金作りのための重要なツール、「確定拠出年金」で複利運用です。(執筆者:平賀 初恵)

《平賀 初恵》
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