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2つの「出口」から考える自宅マンション購入術(後編)

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2つの「出口」から考える自宅マンション購入術(後編)

前回は、資産価値の下がりづらい物件を購入して、購入価格に近い値段での売却を目指すという内容を、私が自宅購入の際に実践したことを例にお話しました。

その後編として、今回はもう1つの出口として考えられる「賃貸」を見据えた自宅マンション購入術についてお話したいと思います


出口戦略の可能性を考える

自宅に限らず収益物件でも、不動産を購入する際、なるべく多くの出口戦略の可能性を考えておくことがとても重要です。

例えば「転勤を命じられて、購入したばかりのマンションから引っ越さなくてはならない。」といった、想定外の出来事も出口さえ考えておけば、それほど苦も無く乗り越えられるのではないでしょうか。

また、「売却しようと思っていたんだけど、思ったような値段では売れないなぁ… それなら当面は賃貸に出して様子を見ることにしよう!」といった具合に、選択肢を複数持つことで臨機応変に対応することも可能になってきます

このような理由から、私も自宅購入の際にはきちんと出口戦略を考えました。

1.売却

「売却」を考えて、資産価値の下がりづらい物件を購入すれば、自ずと賃貸にも有利な条件は整ってきますが、収益物件と同じように捉えてしまうと、そのような物件の利回りは5%にも満たない低水準ということで魅力に欠けますね。

しかし、その物件は収益物件ではありません、自宅として購入する物件です。数年住んだら賃貸に出し、そのまた数年後に売却した際に購入時と同じ価格で売却できたとしたらどうですか?

「購入時と同じ値段で売れる」という条件付きにはなりますが、自分が住んだ数年間の家賃はタダ、賃料収入の全てが利益というオイシイ物件に見えてきませんか?

2.賃貸

また、賃貸に出した後の最初の客付までの期間や退去後の空室期間を極力少なくするために、立地以外にも気を配るべき点があります

私がモデルルームを見学したときに最も目を引かれたのは、3面に渡る床から天井まである大きな窓でした。自分がこの特徴のある窓に惹かれたということは、賃貸に出した際には内覧のお客さんにも間違いなく印象付けられる筈だと考えました。

賃貸に出すことを考えると、こうした特徴のある物件であることも重要な要素になってくると思います。

他には賃料やその賃料で借りてくれる客層も事前に想定しておくと、将来的な収支の予想もできるので売却時期の検討材料にもなるのではないでしょうか。

賃貸時のデメリット


ただ、自宅を賃貸するには以下のようなデメリットもあります。

1.いざ売却したいときに賃借人がいるので売却できない。
2.賃借人が部屋を丁寧に扱ってくれるかが心配。

1に関しては、定期借家契約を結ぶなどして、契約満了時に退去してもらえるような仕組み作りをしておけば、そういった問題のリスクも軽減することはできます。

2に関しては原状回復費用の負担に関する取り決めや退去時のクリーニング費用の負担などを契約時に確認することでトラブルを回避することはできますが、どんな酷い使い方をされても、結局は金銭での解決になってしまいますので注意が必要です。

賃貸ではこのようなデメリットも考えられますが、想定していた通りに売却まで事が運んだらどうですか?

こうしたメリット・デメリットのバランスを考えながら、どのような出口を迎えるのが良いのかを考えてみると、単なる自宅としての不動産に「運用」という要素も加わってきます。なんだかワクワクしますよね。(執筆者:内田 陽一)

《内田 陽一》
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内田 陽一

内田 陽一

株式会社aoie代表取締役、合同会社パッサージュ代表、ランドリーム草加八幡町店およびシェローバイクパーク草加産業道路オーナー、ホームインスペクター(住宅診断士) 2014年まで外資系通信機器会社にて通信用集積回路の開発に従事。退職後、それまで兼業で行っていた不動産賃貸業を本業に。5棟41室、北関東を中心に高利回りの物件の賃貸経営に携わる。空店舗を活用したランドリーム草加八幡町店・シェローバイクパーク草加産業道路の経営にも携わる。2018年よりまちづくり会社、株式会社aoieの代表取締役を務める。2018年4月、第1号案件となる「キッチンスタジオ アオイエ」がオープン予定。 寄稿者にメッセージを送る

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