特別養護老人ホームなどの公的介護施設で利用できるのが「負担限度額認定証」ですが、はあまり耳にされたことがない方も多いのではないでしょうか。
この「負担限度額認定証」を提示すると特別養護老人ホームなどの介護保険施設に入所またはショートステイなどで短期入所した際に必ずかかる居住費と食費が軽減されるという制度です。
しかし注意しておきたいのが、対象者だと自動的に申請されるものではなく、自己申告して申請しなければ利用できない制度です。

目次
介護保険施設を利用される時には必ず
と確認されます。通知がないから自分は対象ではないと考えてしまいがちですが、ケアマネージャーや施設では対象かどうかはわかりません。
これからあげる要件に該当する可能性がある方は、ご本人の住民票のある役所の窓口に申請に行きましょう。
この「負担限度額認定証」の対象基準が平成27年8月から改正されて利用しやすくなりました。今回はこの「負担限度額認定証」について簡単にわかりやすくお伝えしていきたいと思います。
1. 「負担限度額認定証」とは
所得の低い人に対して、介護保険3施設といわれている介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設、介護療養型医療施設に入居、またはショートステイでの利用した場合に利用できます。
「負担限度額認定証」を提示すると施設の居住費と食費が軽減されます。
2. 対象者
・ 介護保険の要介護、要支援の認定を受けており、ご本人に所属する世帯全員が住民税非課税となっている人。
・ 預貯金等の合計額が、単身者は1,000万円以下、配偶者がいる場合には両者で2,000万円以下であること。
3. 申請窓口
本人の住民票のある役所の窓口で、本人または代理人による申請ができます。
申請には、申請書の他に預貯金の通帳の写しなどの必要書類を提出します。
4. 負担限度額
負担限度額は所得に応じて4段階に分かれています。
各段階で居住費、食費の1日あたりの利用限度額が設定されています。
・第1段階
老齢年金の受給者で、世帯全員が住民税非課税。
生活保護を受給している人。
多床室 0円/日
ユニット型個室 820円/日
ユニット型準個室 490円/日
従来型個室
特別養護老人ホーム 320円/日
老人保健施設・介護療養型医療施設 490円/日
・第2段階
世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と公的年金収入額等の合計が年間80万円以下の人。
多床室 370円/日
ユニット型個室 820円/日
ユニット型準個室 490円/日
従来型個室
特別養護老人ホーム 420円/日
老人保健施設・介護療養型医療施設 490円/日
・第3段階
世帯全員が住民税非課税で、第2段階以外の方。
多床室 370円/日
ユニット型個室 1,310円/日
ユニット型準個室 1,310円/日
従来型個室
特別養護老人ホーム 820円/日
老人保健施設・介護療養型医療施設 1,310円/日
・第4段階
第1~第3段階以外の方。
負担軽減なし。
5. 審査対象の所得

平成27年8月の改正までは、前年度の所得についての審査でしたが、改正後は申請時に配偶者が住民税が課税されている場合には、対象外となります。
また、預貯金の金額を確認し、単身の場合には1,000万円、配偶者がいる場合には合計で2,000万円を超える場合には、対象外となります。
これに該当して対象外となった方でも、該当しなくなった時点から申請すると対象になります。非該当になった場合も覚えておく必要があるポイントといえます。
6. 第4段階に救済あり (ショートステイは適用外)
第4段階の方で、以下の要件など全て該当する場合には、市区町村の窓口に申請することで第3段階の負担軽減を受けることができる場合があるので紹介しておきます。
B. 世帯員が介護保険施設に入所し、利用者負担第4段階の居住費、食費を負担している人。
C. 世帯の年間収入から、施設の利用者負担額(介護サービス利用者負担分、居住費、食費)の年間の見込み額を除いた額が80万円以下の方。
D. 世帯の現金、預貯金の額の合計が450万円以下の方。
E. 日常生活に供する資産以外に活用できる資産のないこと。
F. 介護保険料を滞納していないこと。
この例外的要件の場合は、既に入所されている方の場合で、ショートステイの利用料金に対しては適用外になります。
「負担限度額認定証」申請のオススメ

既にショートステイを利用されている方やこれから利用を考えていらっしゃる方で、通常に該当の可能性がある場合には、是非「負担限度額認定証」の申請をおすすめします。
施設の長期入所や短期入所では、介護サービス費のほかに必ず居住費(部屋代)、食費がかかります。
食費などは施設によって多少の違いがありますが、1日3食とすると780円程度かかりますし、多床室の利用でも実際には1日600円~900円前後かかります。
第一段階と仮定すると居住費と食費の自己負担額は、1日あたり多床室の利用料金は0円、食費限度額分の300円ということになります。
実際、負担限度額認定証を利用されている方も少なくありません。今又は今後の介護費用節約の情報収集のひとつになれば嬉しいです。
負担軽減の大きい制度なのですが、まずは自分から申請にいかなければ何も始まらない制度ということをお忘れなく。
※要件参考 【厚生労働省ホームページ「負担限度額認定証の手引き」より】(執筆者:佐々木 政子)