飛行機に乗りながらマイルを貯めるのではなく、普段の買い物や食事などでカードを利用して、マイルを貯める方を「陸マイラー」と呼びます。
飛行機を利用する方のなかには「クレジットカードでお得にマイルを貯めたい」「おすすめのカードを知りたい」と考える方もいるでしょう。
マイルを貯めるカードを選ぶ際は、年会費や特典の内容で選ぶなどの方法があり、マイルの有効期限をはじめ注意すべき点もあります。
本記事では陸マイラーのクレジットカードの選び方やマイル別のおすすめカード、マイルの利用方法などを解説します。
お得にマイルを貯めて飛行機の利用に役立てたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
陸マイラーのクレジットカードの選び方
陸マイラーになるためには、最適なクレジットカードの選び方があります。
クレジットカードでマイルを多く貯めたい方向けに、カードの選び方を解説します。
年会費
クレジットカードでマイルを貯めたい方は、年会費を確認しましょう。
年会費が初年度無料のカードもあれば、初年度から数万円かかるカードもあります。
一般的に年会費が高ければ充実したサービスが受けられるため、年会費と特典や優待をよく比較する必要があります。
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールドは、年会費が34,100円（税込）ですが入会特典や、サービスも充実しており満足する方も多いでしょう。
マイルを貯めるカードを選ぶ際は、ほかのカードの年会費やサービスを比較して、自身に最適な一枚を選ぶ方法がおすすめです。
貯めたいマイルの種類
陸マイラーがクレジットカードを選ぶ際は、貯めたいマイルの種類を決める必要があります。
JALを利用するならJALマイルが貯まるカード、ANAを利用するならANAマイルが貯まるカードを選びましょう。
JALマイルとANAマイルは直接の相互交換ができないため、事前に航空会社を決めたほうが、効率的にマイルを貯められます。
マイルを貯めるクレジットカードを選ぶ際は、自身が今後よく利用する航空会社を事前に決める必要があります。
マイルの有効期限
マイルには有効期限があるため、クレジットカードを選ぶ際は、有効期限内に利用できるかを考慮しましょう。
JALやANAマイルともに有効期限は36か月後の月末までで、期限を過ぎると失効して利用できなくなります。
有効期限は同じですが航空会社やサービスにより、マイルを利用できる単位が異なるため、注意が必要です。
JALとANAのマイル利用単位の一例は、次のとおりです。
| 航空会社 | 国内線特典航空券 | 国際線特典航空券 |
|---|---|---|
| JAL | 片道4,000マイルから | 片道7,500マイル往復15,000マイルから |
| ANA | 片道5,000マイルから | 往復12,000マイルから |
自身がマイルを利用したい方法が、有効期限内に活用できるかをよく確認しましょう。
カード特典の内容
陸マイラーがクレジットカードを選ぶ際は、カード特典の内容を比較しましょう。
海外や国内旅行傷害保険の内容やショッピング補償など、カードにより異なるためよく確認する必要があります。
また、空港ラウンジサービスの有無や追加できるカードのサービスなどを比べて、最適な一枚を選びましょう。
一例としてカードを比較してみます。
| カード名 | 海外旅行傷害保険 | 国内旅行傷害保険 | 空港ラウンジサービス |
|---|---|---|---|
| ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド | 最高1億円 | 最高5,000万円 | あり |
| ソラチカカード | 最高1,000万円 | 最高1,000万円 | なし |
マイルを貯めるカードを選ぶ際は、特典の内容を比較検討すると、自身に最適な一枚を選べます。
【JAL】陸マイラーにおすすめのクレジットカード3選
JALマイルを貯めたい陸マイラーに、おすすめのクレジットカードを3枚に厳選しました。
それぞれのカードの特徴を解説します。
JALカード（一般）
- JALのマイルを貯めたい方
- 国内・海外旅行によく行く方
- 提携ブランドを選びたい方
| 年会費 | 2,200円（税込）※1 |
| 国際ブランド | Visa Mastercard JCB AMERICAN EXPRESS |
| ポイント還元率 | 0.5% |
| 申し込み対象 | 満18歳以上※2 |
| メリット |
|---|
| JAL搭乗でボーナスマイル付与 JALカード特約店での利用でマイル2倍 JALカード割引価格で国内線が利用可能 |
| デメリット |
|---|
| 搭乗マイルが貯まりにくい JALマイルを貯めない人には不向き 空港ラウンジは利用できない※3 |
JALカード（一般）は、JALマイルをまずは試したい方に向いているクレジットカードです。
日頃の買い物や食事をカード決済すると、0.5％還元と効率的にマイルを貯められます。
4,950円（税込）で入会できるJALカードショッピングマイル・プレミアムや、JALカード特約店での利用で、貯まるマイルが2倍になりさらにお得です。
JALカード特約店の一例は、次のとおりです。
- ファミリーマート
- イオン
- ENEOS
- ノジマ
- ロイヤルホスト
年会費は初年度無料で、2年目から2,200円（税込）かかります。
搭乗ボーナスもあるJALカード（一般）は、普段の買い物や食事、飛行機の利用などでJALマイルが貯まりやすい一枚です。
JALカードSuica
JALカードSuicaは、JALカードとSuicaが一枚になり、JALマイルやJRE POINTが効率的に貯められます。
Suicaの利用やチャージで貯まるJRE POINTは、1,500ポイント単位で何度でもマイルに交換できるため、マイルを貯めたい方に最適です。
4,950円（税込）プラスして、JALカードショッピングマイル・プレミアムに入会すると、ポイントの交換レートがお得になります。
JRE POINTからマイルへの交換レートは、次のとおりです。
- 通常：1,500ポイント＝500マイル
- JALカードショッピングマイル・プレミアム入会：1,500ポイント＝1,000マイル
年会費は初年度無料で、2年目から2,200円（税込）が発生します。
よくSuicaを利用して移動や買い物などをする方は、JALカードSuicaを利用すると、効率よくJALマイルが貯められてお得です。
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス
JALマイルを還元率よく貯めたい方は、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスがおすすめです。
日頃の買い物や食事をカードで支払うと、1.0％の還元率でマイルを貯められます。
また、国内での買い物で利用すると1.5倍、海外での利用では2倍の永久不滅ポイントが貯まります。
貯めた永久不滅ポイントは、200ポイント単位で500マイルに交換ができ、さらにマイルを貯められてお得です。
ただし、永久不滅ポイントは国内での利用では0.15％の還元率のため、貯まりづらい点は注意しましょう。
年会費は初年度無料で、2年目以降は11,000円（税込）かかりますが、空港ラウンジの利用や旅行に関するサービスなどが充実しています。
効率よくJALマイルを貯め、充実したサービスを受けたい方は、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレスを検討しましょう。
【ANA】陸マイラーにおすすめのクレジットカード3選
ANAマイルを貯めたい陸マイラーにも、おすすめなクレジットカードを3枚紹介します。
ANAマイルを貯めるための最適なカードを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド
ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールドは、ANAマイルが貯まりやすいクレジットカードです。
日頃の食事や買い物では、1.0％の還元率でポイントが貯まるうえに、ANAグループでの買い物で2倍のポイントが貯められます。
ポイントに有効期限はなく、好みのタイミングで1,000ポイント＝1,000マイルに移行できるため、マイルの有効期限を伸ばせる点もメリットです。
また、ANAカードマイルプラス加盟店での利用では、ポイントに加えて1.0％の還元率でマイルが貯まります。
ANAカードマイルプラス加盟店の一例は、次のとおりです。
- ENEOS
- スターバックス
- マツモトキヨシ
年会費は34,100円（税込）とほかと比べて高いですが、入会特典をはじめゴールド会員限定のサービスが充実しています。
多くのANAマイルを貯めたい方やさまざまな特典や優待を受けたい方は、ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールドが向いています。
ソラチカカード
ソラチカカードは、東京メトロのTo Me CARD PASMOとANAカードが、一枚にまとめられているクレジットカードです。
貯まるポイントの種類は、次の3種類です。
- メトロポイント
- Oki Dokiポイント
- ANAマイル
PASMOの機能が搭載されているため、チャージすればポイントの二重取りができます。
Oki DokiポイントをANAマイルに移行できる「マイル自動移行コース」にすると、利用するたびにマイルが貯められてお得です。
年会費は初年度無料で、2年目から2,200円（税込）がかかり、国際ブランドはJCBのみです。
普段からよくPASMOを利用する方は、ANAマイルが貯まりやすいソラチカカードが向いています。
楽天ANAマイレージクラブカード
ANAマイレージクラブカードと楽天カードが一枚にまとめられている、楽天ANAマイレージクラブカードも陸マイラーにおすすめです。
ANAマイルコースを選択し、日頃の買い物や食事をカードで決済すると、0.5％還元でマイルが貯められます。
楽天ポイントコースにも変更可能で、自身のライフスタイルにあわせてコースが選べる点がメリットです。
国内旅行がお得になるANA楽パックが用意されており、クーポンを受け取れたり、ANAマイルが貯められたりします。
年会費は初年度無料で、年に1回でも利用すれば翌年の年会費が無料になるため、利用している方は、実質年会費がかかりません。
楽天系列のサービスをよく利用する方は、楽天ANAマイレージクラブカードでお得にANAマイルを貯めましょう。
陸マイラーのマイルの使い道
日頃の買い物や食事で貯めたJALやANAのマイルは、航空券の購入や座席のアップグレードなどに活用できます。
陸マイラーのマイルの利用方法を解説します。
座席のアップグレード
貯めたマイルは、購入した国際線の航空券の座席アップグレードに利用できます。
いつもの座席が豪華なクラスになり、飛行機での旅行がさらに快適で充実感を得られる点がメリットです。
たとえば、エコノミークラスで予約している方は、プレミアムエコノミークラスやビジネスクラスに座席のアップグレードができます。
必要なマイル数はクラスにより異なるため、それぞれの公式サイトで確認しましょう。
マイルの利用方法の一つとして、座席のアップグレードがあり、いつもの旅行を豪華にしたい方におすすめです。
航空券の購入
買い物や食事などで貯めたマイルは、航空券の購入にも利用できます。
国内線や国際線の両方に利用でき、航空券の料金を節約できるでしょう。
JALは片道4,000マイルから、ANAは片道5,000マイルから、国内線の航空券を購入できます。
対象の路線や利用するクラス、シーズンや区間により必要なマイル数が異なるため、公式サイトでよく確認しましょう。
たとえばJALの国内線は、発着地別にAゾーンからEゾーンまで決められており、クラスごとに必要なマイルが異なります。
クレジットカードの利用で貯めたマイルは、航空券の購入にも利用でき、旅行にかかる費用を抑えられてお得です。
各種電子マネーへ交換
貯めたJALやANAマイルは、各種電子マネーへの交換ができます。
マイルの有効期限が近い場合や、ほかの買い物に活用したいときに便利です。
JALマイルは、イオングループ店舗で幅広く利用できる、電子マネーWAONに交換できます。
ANAマイルは電子マネーの楽天Edyに交換できるため、多くのコンビニやスーパーで買い物ができ、利用方法に困りません。
また、電子マネーのみではなく、さまざまな提携先のポイントにも交換できて、マイルを無駄にせず有効活用できます。
マイルは各種電子マネーに交換でき、有効期限が近いときや、ほかの買い物に利用したいときに活用できます。
陸マイラーのマイルを貯める際の注意点
日頃のクレジットカードの利用でマイルを貯める際、いくつかの注意点があります。
陸マイラーがマイルを貯める際、注意したい点について解説します。
マイルの有効期限に気をつける
マイルには有効期限があり、期限切れで失効しないように気をつける必要があります。
JALやANAマイルの有効期限は36か月後の月末である上に、利用できるマイル数には単位があり、すぐには利用できない可能性があるためです。
たとえば、JALは国内線片道4,000マイルから航空券を購入できますが、貯まるまでに有効期限が過ぎればマイルが失効になります。
主なマイルの有効期限対策は、次のとおりです。
- ポイントで貯めて利用する際にマイルへ交換
- マイルの単位が低いサービスを利用
- 電子マネーやポイントに交換
マイルには有効期限があるため、定期的に確認して失効しないように心がけましょう。
飛行機に乗らない方にはメリットが少ない
マイルを貯めても、飛行機に乗らない方にメリットは少ないでしょう。
陸マイラーとしてマイルを貯める方の多くは、航空券の購入や座席のアップグレードを目的としており、ポイントは重視していません。
飛行機をよく利用する方向けのクレジットカードのため、飛行機に乗らない方は、ほかのクレジットカードのほうがお得な可能性があります。
提携店でのポイント還元率が、5倍や10倍になるカードもあり、飛行機に乗らない方は、マイルよりポイントのほうが効率的に貯められます。
よく飛行機に乗る方は陸マイラーにおすすめなカード、飛行機に乗らない方は別のカードを利用しましょう。
陸マイラーのクレジットカードに関するよくある質問
陸マイラーが利用するクレジットカードに関して、よくある質問をまとめました。
カードは何枚待ちがおすすめかや有効期限が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
陸マイラーとは？
陸マイラーとは、普段の買い物や食事でクレジットカードを利用して、マイルを貯める方を指します。
一般的には、よく飛行機に乗るほうがマイルを貯めやすいですが、陸マイラーは主に飛行機の利用以外でマイルを貯める点が特徴です。
ただし、貯めたマイルで航空券を購入したり、座席をアップグレードしたりするなどの利用方法は共通しています。
陸マイラーはクレジットカードを選べば誰でもなれるため、よく飛行機に乗る方は効率よくマイルが貯まるカードを選びましょう。
クレジットカードは何枚持ちがおすすめ？
クレジットカードを何枚持てばよいのかは、利用方法や貯めたいマイルにより異なります。
JALしか利用しない場合、JALのマイルが貯まるカード1枚でよいケースもある一方、ANAマイルも貯めたければもう1枚必要です。
旅行での支払いをクレジットカードで決済する方は、トラブルの可能性を考慮して2枚以上持つのもよいでしょう。
マイル別に1枚ずつ持つ方法や、国際ブランドを分けて複数枚持つ方法もおすすめです。
マイルの有効期限がないカードはある？
JALとANAマイルの有効期限がないクレジットカードはありません。
ただし、マイルに交換できるポイントに有効期限がないケースもあり、実質的に有効期限がなくマイルを利用できます。
たとえば、有効期限のないタイプの楽天ポイントはANAマイルに交換ができるため、利用する前にマイルに交換すれば、有効期限は関係ありません。
有効期限が気になる方は、有効期限がないポイントを貯めて、利用する際にマイルへ交換しましょう。
まとめ
陸マイラーのクレジットカードの選び方やマイル別のおすすめカード、マイルを貯める際の注意点などを解説しました。
日頃の買い物や食事で多くのマイルを貯めたい方は、年会費や貯めたいマイルの種類、特典の内容を基準にカードを選びましょう。
マイルを貯める際は有効期限に気をつけ、航空券の購入や座席のアップグレードに利用すれば充実感を得られます。
JALやANAのマイルを貯めたい方は、本記事で紹介した陸マイラーにおすすめのクレジットカードを参考に、飛行機での旅行を満喫しましょう。
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