BybitのAPIを使うことで、自動取引プログラムの設計や、取引における損益計算の自動化が実現可能となります。
しかし、APIを正しく取り扱わなければ、貴重な資産を危険に晒す恐れがあります。
本記事では、BybitのAPIを活用して取引や税務作業を効率化したいと考えている方向けに、BybitでのAPIキー取得方法や使い方などを詳しく解説します。
また、Bybitのアカウントをまだお持ちでない方は「Bybit (バイビット)の口座開設・登録方法!手順を画像付きで詳しく紹介」を参考に、登録してみて下さい。
Bybit (バイビット) のAPIとは?
BybitのAPIとは、他のソフトウェアとBybitの機能を共有するためのインターフェースを提供する一種の架け橋となるものです。
APIとは「Application Programming Interface」の頭文字を取ったもので、それぞれのソフトウェアが連携しやすいように設計された接点です。
例えば、あなたが開発しているアプリケーションにBybitのAPIを組み込むと、そのアプリケーションからBybitの機能を呼び出し利用することが可能となります。
この仕組みは、開発における一部のコスト削減を可能にし、効率性の向上に貢献します。また、Bybit側もこのAPIの提供により新規ユーザーの流入を期待できるため、共にメリットを享受できる仕組みとなっています。
\ 登録と入金で最大5000USDTがもらえる /
Bybit (バイビット) のAPIキーの取得方法
BybitのAPIを活用するためには、APIキーの生成が必要です。
ただし、注意点として、このAPIキーの生成はPCやスマホのウェブブラウザからのみ可能で、スマホアプリ上からは行うことができません。
実際にBybitのAPIキーを取得する手順は以下の通りです。
- APIメニューを開く
- 新しいキーの作成を選択
- APIキーのタイプを選択
- APIキーの使用設定
- APIキーの許可を設定
- APIを使用する項目にチェックを入れる
- シークレットキーを控える
APIメニューを開く
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api.png)
Bybitにログイン後、右上の人型マークから「API」をクリックしてください。
新しいキーの作成を選択
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api-1-1024x276.png)
API管理メニューから「新しいキーの作成」をクリックします。
APIキーのタイプを選択
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api-2.png)
システム生成APIキーとは、Bybitのシステムによって自動的に作られるAPIキーのことを指します。パブリックキー(公開鍵)とプライベートキー(秘密鍵)が生成され、それらの管理はBybitのシステムによって行われます。
一方、自動生成したAPIキーとは、ユーザー自身が作成するAPIキーのことを指します。
こちらもパブリックキー(公開鍵)とプライベートキー(秘密鍵)が必要となりますが、発行や管理はユーザー自身が担当します。
どちらのキーを使用すべきかは、APIを連携するサービスの仕様によります。
不確かな場合は、連携先サービスの公式ウェブサイトを確認するか、そのサービスのサポートに問い合わせると良いでしょう。
APIキーの使用設定
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api-3-1024x450.png)
「APIトランザクション」と「サードパーティアプリ紐づけ」のどちらかを選択します。
主に正規のアプリ(オリジナルアプリ)と互換性がある形で、第三者が開発した非公式のアプリのことを指します。これらのアプリは、オリジナルのアプリが提供しない機能を補完したり、ユーザーインターフェースを改良したりすることで、ユーザーエクスペリエンスを向上させることが可能となります。
その後、APIの設定で「APIトランザクション」では、APIキーの名前を自由に入力。「サードパーティアプリ紐づけ」では連携させたいアプリの名前を選択してください。
APIキーの許可を設定
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api-4-1024x439.png)
APIキーの許可設定では、そのAPIキーがどの程度の操作を許可するかを決定します。これはAPIキーの安全性と使用目的に基づいて選択されます。
具体的には、「読み書き」設定はAPIキーが取引や注文の作成、キャンセルなどの書き込み操作を許可する一方で、「読み取り専用」設定はAPIキーがアカウント情報や取引履歴などの読み取り操作だけを許可します。
例えば、アプリ開発や自動売買を行う場合は、「読み書き」設定が必要です。これにより、APIを使用して取引所と直接やりとりし、取引を実行することが可能となります。
一方、損益計算アプリなどに連携するだけであれば「読み取り専用」を選択します。これにより、そのアプリはあなたのアカウント情報を取得できますが、取引を実行することはできません。
なお、「APIトランザクション」を選択している場合、IPアドレスの設定が可能です。
IPアドレスを指定して権限を付与することにより、そのIPアドレスからのアクセスのみが許可され、他のIPアドレスからのアクセスは制限されます。これにより、不正アクセスを防ぐことが可能となります。
また、APIキーには最大で30個のIPアドレスを関連付けることができます。これは複数のデバイスやネットワークからAPIキーを使用する際に便利です。ただし、複数のIPアドレスを関連付ける際には、カンマで区切る必要があります。
一方で、IPアドレスを指定せずに「IP制限なし」を選択した場合、出金オプションは選択できなくなり、APIキーの有効期限は3カ月となります。これは、APIキーの安全性を保つための制約です。
APIを使用する項目にチェックを入れる
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api-5.png)
APIを使用する項目にチェックを入れ、「送信」をクリックしましょう。
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api-6-1024x473.png)
その後、認証コードの入力を求められるので、正しく入力してください。
シークレットキーを控える
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api-7.png)
セキュリティ認証に成功すると、APIキーとシークレットキー(秘密鍵)が生成されます。
ここで重要なのは、このシークレットキーは一度しか表示されないという点です。
そのため、これをコピーして、安全な場所に保管しておくことが必要です。
そして、シークレットキーはあなたのBybitアカウントへのアクセス権を持つものなので、これが漏れるとあなたの資金が盗まれる可能性があります。そのため、絶対に他人に教えないでください。
最終的に、「理解しました」をクリックすると、APIキーの取得作業が完了します。これであなたのアプリケーションやソフトウェアからBybitの機能を呼び出して利用することが可能になります。
\ 登録と入金で最大5000USDTがもらえる /
Bybit (バイビット) のAPIキーの修正・削除方法
生成したBybitのAPIキーを修正・削除する手順は以下の通りです。
- APIのメニューを表示
- 修正または削除を行う
APIのメニューを表示
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/bybit-api.png)
Bybitにログイン後、右上の人型マークから「API」をクリックしてください。
修正または削除を行う
API管理ページでは、作成済みのAPIキーを一覧で確認できます。
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/Frame-51-1-1024x241.png)
APIキーを削除する必要がある場合は、「削除」ボタンをクリックし、その後「確定」を押すことで、APIキーは消去されます。
また、APIキーの許可範囲やIPアドレスの設定を変更したい場合は、「修正」ボタンをクリックします。これにより、既存のAPIキーに関する詳細な設定を修正できます。
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/Frame-52.png)
なお、「通貨ペアのホワイトリスト設定」では、取引に使用する通貨ペアを限定できます。
\ 登録と入金で最大5000USDTがもらえる /
Bybit (バイビット) のAPIでできること
自動売買プログラムの作成
BybitのAPIを使用することで、アルゴリズムベースの仮想通貨取引システムを実装することが可能となります。
例えば、「1BTCを4万ドルで購入し、その後5万ドルで売却する」というシナリオをプログラムに組み込むことで、取引は完全自動化され、ユーザーの介入を必要としません。
これは特に、日々の業務で忙しいトレーダーや時間的な制約がある人々にとって、非常に便利な機能となります。また、プログラム化された取引システムは、自分の感情などから切り離されたトレードができるという点でも魅力的です。
しかしながら、重要な注意点として、自動売買は必ずしも利益を保証するものではないという事実を理解しておきましょう。
最初のうちは、少ない金額から始め、システムの動きと市場環境への適応性を確認しながら進めることをおすすめします。
市場の過去データの取得
BybitのAPIを利用すれば、過去の市場データにアクセスできるようになります。
これには例えば、過去のボラティリティ(価格の揺れ幅)やファンディングレート(無期限契約のポジション保有時に適用される費用)などの重要な指標が含まれます。
これらのデータを取り入れることで、多面的で精密な市場分析を実施することが可能となります。
損益の計算を自動化
BybitのAPIを活用すると、仮想通貨取引の損益計算を自動的に行うことができます。
以下のような損益計算ツールはBybitのAPIキーと連携可能で、これにより煩雑な計算作業を省くことができます。
- Cryptact(クリプタクト)
- CryptoLinC(クリプトリンク)
- Gtax
仮想通貨取引の損益を自力で計算するのは困難で、専門家に依頼するとその費用は高額になることが多いです。
特に、海外取引所における税務依頼には、大体20~30万円のコストがかかることがあります。これは、確定申告時に意図せぬ財政的負担となる可能性があります。
しかし、損益計算ツールを用いれば、たったの5千~5万円程度で導入可能です。このため、コスト削減を考えている方は、BybitのAPIキーと損益計算ツールとを連携して利用することをおすすめします。
\ 登録と入金で最大5000USDTがもらえる /
Bybit (バイビット) のAPIを利用する際の注意点
APIで自動取引機能を作成するにはPythonの知識が必要
BybitのAPIを使用して自動取引プログラムを作成するためには、「Python」というプログラミング言語の基礎知識が求められます。
Pythonはその直感的な文法や豊富なライブラリから初心者にも理解しやすいプログラミング言語として知られています。しかし、プログラミングが全くの未経験の方は難しいと感じるかもしれません。
ただし、APIを用いた取引に関しては、Pythonの専門的な知識は必ずしも求められません。基礎的な文法やデータ型、制御構文などの基本的な知識さえ把握していれば、自動取引プログラムの作成は可能となります。
半年以上前の現物取引履歴は取得不可
BybitのAPIを用いて損益計算ツールに取引履歴を連携する場合、その取得可能期間は直近6カ月間となります。
6カ月を超える過去の取引履歴は自動的には取得できず、損益計算が困難となる可能性があります。
したがって、Bybitで現物取引を頻繁に行うユーザーは、3ヶ月ごとなど定期的に取引履歴の取得と保存を行っておきましょう。税務処理の際に困らないようにしておくことが大切です。
APIキーの有効期限は3カ月
BybitのAPIキーにIPアドレスを関連付けない場合、そのAPIキーの有効期限は3カ月となります。
この期限が経過するとAPIキーは無効化され、それにより動作していた自動売買プログラムも停止します。そのため、APIキーの管理と期限を忘れずに確認することが重要です。
期限が近づいてきた場合には新たにAPIキーを発行し直すことで対応できます。
しかし、APIキーを永続的に有効にしておく前提の方は、特定のIPアドレスをAPIキーに紐づけておいた方が良いでしょう。
Bybit (バイビット) のAPIに関するQ&A
Bybit (バイビット) のAPIまとめ
BybitのAPIは、取引の効率化やデータ管理の自動化に大きなメリットをもたらします。
- 自動売買プログラムの実装:BybitのAPIを使用することで、独自のトレーディングロジックに基づいた自動売買プログラムを組むことが可能になります。これにより、24時間365日、非効率的な手動操作なしに取引を行うことができます。
- 損益計算の自動化:APIを活用することで、取引の履歴や現在のポジションの詳細を自動的に取得し、リアルタイムでの損益計算が可能になります。これは、特に確定申告の際に大変役立ちます。
- データの一元管理:複数の取引所で取引を行っている場合、各取引所のAPIを組み合わせることで、一元的なデータ管理や分析が可能になります。
取引の効率化やデータ管理の自動化を追求するトレーダーや投資家にとって、BybitのAPIは非常に価値のあるツールとなるでしょう。
\ 登録と入金で最大5000USDTがもらえる /
![](https://manetatsu.com/cryptocurrency/wp-content/uploads/2023/08/hikaku-eyecatch-300x158.jpg)