Bybitは、トレードの練習が可能な無償のtestnet (テストネット) を提供しており、これによりリアルなデモトレードが可能になります。
このシステムはデモトレードを行いたい方々にとっては有益ですが、誤って実際の取引サイトと混同してしまうと、資金の損失を招く可能性もあるため、使用には注意が必要です。
この記事では、Bybitのtestnetの登録手順、使用法、そしてその利用時に留意すべき点などを詳細に説明します。
また、Bybitのアカウントをまだお持ちでない方は「Bybit (バイビット)の口座開設・登録方法!手順を画像付きで詳しく紹介」を参考に、登録してみて下さい。
Bybit (バイビット) のtestnetとは
testnetとはいわゆるデモ取引口座
Bybitのtestnetは、仮想通貨取引の模擬練習ができる「デモ取引口座環境」を提供します。
本番環境での取引は損失というリスクが伴いますが、testnetでは仮想の資金を使用するため、自由にトレードの実践を行うことが可能です。
テストネットでは、初期の段階で必要なテストコインが提供され、すべての機能が無料で利用できます。また、本人確認の手続きも不要なので、利用するための手間はほとんどかかりません。
取引の練習を通じて経験を積みたい方は、ぜひBybitのtestnetに登録し、デモトレードを試してみてください。
testnetで可能なこと
Bybitのtestnetでは、実際の取引環境とほぼ同じ操作を体験することができます。
- 口座の登録
- 資金の振り替え
- デモトレード
- APIの利用
- 特典の受け取り(testnetでは実際の意味を持たないが、ネットワークのテストの一部として存在)
テストネットでの口座開設時には、一定量の仮想通貨が付与され、これらの資産を使って取引を練習し、取引の流れを理解することが可能です。
なお、これらの資産は実際の資金ではなく、テストネット専用のものです。実際の取引を開始する際には、資金を本番口座に入金する必要があります。
スマホアプリには未対応
Bybitのスマホアプリは、testnetに対応していないため、直接アプリからデモトレードを実行することはできません。
しかし、スマホのブラウザからBybitのtestnetにアクセスし、アカウントを作成すれば、スマホでもデモトレードを行うことが可能です。
ただし、スマホからの操作はパソコンに比べて制約があるため、詳細な取引分析や戦略のテストにはパソコンの利用をおすすめします。
Bybit (バイビット) のtestnet登録方法
Bybitのtestnetへの登録手順は以下の通りです。
- Bybitのtestnetにアクセスする
- 登録情報を記入する
- パズル認証を行う
- 認証コードを入力する
それぞれ見ていきましょう。
Bybitのtestnetにアクセスする
まずはBybitのtestnetURLからtestnetサイトにアクセスしましょう。
間違えて本番環境にアクセスしていなかどうか改めて確認してください。
URLに「testnet」が入っているかどうかをチェックしてください。
- 【testnet】https://testnet.bybit.com/ja-JP/
- 【本番環境】https://www.bybit.com/ja-JP/
登録情報を記入する
「今すぐ登録」ボタンをクリックすると、アカウント作成画面が表示されます。登録したいEメールアドレスまたは携帯電話番号を入力しましょう。
既に本番環境のBybit口座を保有している方も、登録済みのEメールアドレス(または携帯電話番号)を使用して新たなtestnetアカウントを作成することができます。
すべての情報を正確に入力したら、「ログイン」ボタンをクリックしてください。
パズル認証を行う
パズル認証が表示されるため、スライドしてパズルを完成させましょう。
認証コードを入力する
入力したEメールアドレスや携帯電話番号に、認証コードが送られます。届いたコードを指定のフィールドに入力しましょう。
もし認証コードの有効期限が切れてしまった場合でも心配はいりません。「再送」ボタンを押せば新たな認証コードが発行されます。
これらの手続きを終えれば、Bybitのtestnetへのアカウント登録は完了となります。
Bybit (バイビット) のtestnetに入金する方法
Bybitのtestnetでは、初めからテストコインが以下のように準備されています。
通貨の種類 | 配布量 |
---|---|
USDC | 50,000 |
USDT | 50,000 |
XRP | 10,000 |
EOS | 2,000 |
ETH | 1 |
BTC | 0.2 |
万が一、上記の配布量で足りないと感じた場合は、以下の手順で追加注文を行ってください。
- testnetの資産ページを開く
- テストネット用の通貨を申請をクリックする
それぞれ見ていきましょう。
testnetの資産ページを開く
testnetにログインしたら、右上にある「資産」をクリックしてください。
テストネット用の通貨を申請をクリックする
テストネットのダッシュボード画面にアクセスしたら、「テストネット用の通貨を申請」のオプションを選択します。
その後、「申請」ボタンをクリックすれば、24時間以内に10,000USDTと1BTCのテストコインが自動的に付与されます。
ただし、テストコインの申請は1日に1回までという制限があるのでご注意ください。
Bybit (バイビット) のtestnetにおける取引方法
Bybitのtestnetでは主に「現物取引」と「デリバティブ取引」の2つの取引手法が試せます。
以下では、それぞれの取引方法についてご紹介していきます。
Bybitのtestnetで現物取引をする方法
Bybitのtestnetで現物取引をする方法は以下の通りです。
- 現物取引メニューをクリック
- 取引通貨ペアを選択する
- 注文情報を入力する
- 注文ボタンをクリックする
それぞれ見ていきましょう。
現物取引メニューをクリック
testnetのホーム画面上部で「現物取引」をクリックしてください。
取引通貨ペアを選択する
取引画面左の表示から、取引したい通貨ペアを選択してください。
注文情報を入力する
選んだ通貨ペアに対する注文欄が画面右側に表示されます。ここでは注文の方向性(買い・売り)を選択します。
たとえば、「BTC/USDT」のペアを取り扱い、BTCを購入したい場合は「買い」を選びます。同様に、BTCを売りたいときは「売り」を選択します。
次に、注文方法を「指値」「成行」「利食い/損切」の中から選択してください。
続いて注文価格と数量を入力します。
成行注文を行う際は、注文価格の入力は必要ありません。
注文ボタンをクリックする
最終的に、「買い」または「売り」の注文ボタンを押して注文を実行します。
取引が完了したら、資産画面で資産状況や取引履歴に反映されているはずです。
Bybitのtestnetでデリバティブ取引をする方法
Bybitのtestnetにおいて、デリバティブ取引は以下の4種類に対応しています。
- USDC無期限
- USDCオプション
- USDT無期限
- インバース契約
デリバティブ取引は、現物取引と比較すると初心者にとっては難易度が高いかもしれません。しかし、Bybitのtestnetであれば、実際の資金を使うことなく取引方法を理解し、スキルを磨いていくことができます。
testnetにおけるデリバティブ取引も、基本的な操作方法は本番環境のBybitと全く同じです。
デリバティブ取引の具体的な方法については、「Bybit (バイビット) でレバレッジ取引を始める方法 | 最大125倍のレバレッジ倍率」で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
Bybit (バイビット) のtestnetで取引botを使う方法
Bybitのtestnetでは、取引を自動化するためのツールである取引botの機能も使用できます。
自動売買のプログラムを検証したい場合、本番環境では損失のリスクがありますが、testnetを利用することで思う存分検証や修正が可能となります。
取引botの詳細な利用方法については、「Bybit (バイビット) でAPIキーを取得する方法 | 使い方や注意点まとめ」にて詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
Bybit (バイビット) のtestnetのメリット
失敗を気にせず何度も取引できる
Bybitのtestnetは、リアルタイムの市場データを基に、トレーディングの練習を行うことができる環境です。初心者から上級者まで、トレーディングのスキルを向上させるために必要なツールが提供されます。
ここでのトレードは全て仮想の通貨で行われ、実際のお金を失うリスクはありません。それゆえ、様々な戦略を試すことができ、取引経験を積むことが可能です。
具体的には、様々なトレード戦略を試す、新しい取引所のインターフェースに慣れる、自動トレーディングボットの設定を試すなど、多岐にわたる活用方法が考えられます。
失敗から学ぶことも多く、その失敗を元にリアルな取引環境でのパフォーマンスを改善に活かすなど、初心者はもちろん、経験者もtestnetを利用して、新しい戦略やアイデアをテストすることをおすすめします。
本番環境と同じ取引種別を選択可能
Bybitのtestnetの特筆すべき利点は、その対応取引の範囲が本番環境と同一である点です。
本番環境ではリスクが伴い挑戦が難しいデリバティブ取引やNFT(Non-Fungible Tokens)の取引など、幅広い種類の取引をtestnetではリスクフリーで体験することができます。
スポット取引を越えた新たな取引フォーマットに興味がある方々は、まず安全な環境であるBybitのtestnetで練習してみましょう。
APIによる自動売買にも対応
Bybitのtestnetでは、自身で作成したAPIを導入し、自動売買をテストすることができます。
自身でAPIを開発する際には、Bybitのtestnetを利用してテスト環境として活用することにより、パフォーマンスの最適化を図り、その後本番環境での運用を始めるのが、理想的な手順といえるでしょう。
Bybit (バイビット) のtestnetのデメリット
本番環境と混同しやすい
Bybitの本番環境とtestnetはデザインが酷似しており、間違えて操作してしまう恐れがあります。特に、本番環境とtestnetのアカウント情報を同一に設定している場合、ミスが起きやすいです。
testnetでトレード練習を行うつもりが、気づかぬうちに本番環境で資金を消費してしまうという事態も考えられます。
そういった混乱を避けるための対策として、取引を始める前に必ずサイトのURLを確認しましょう。本番環境のURLには「testnet」という文字は含まれていません。
このURL確認を習慣化することで、大規模なミスを防ぐことにつながります。
リアル仮想通貨の入出金は不可
Bybitのtestnetは仮想環境であるため、実際の仮想通貨の入出金はできません。
もし誤解から本物の仮想通貨をtestnetに送金してしまった場合、その資産が戻ってくる保証はありません。
通常、testnetでは入金アドレスが表示されないので問題は少ないですが、他のアドレスを誤ってtestnetのアドレスと見間違えて送金する可能性も0ではありません。
資産を失わないためにも、testnetには実際の仮想通貨の入金アドレスが存在しないということを常に心に留めておきましょう。
Bybit (バイビット) のtestnetに関するQ&A
Bybit (バイビット) のtestnet登録・使い方まとめ
testnetは仮想通貨トレーディングの学習にとても重要なツールで、リアルマネーを使わずに本番環境と同等の体験を経験できます。
testnetで取引の経験と自信を蓄えたら、次のステップとして本番環境のBybitへ進み、実際の仮想通貨取引を体験してみてはいかがでしょうか。