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中国のIT企業が米国から回帰流れ にぎわいを見せる香港市場に注視

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中国のIT企業が米国から回帰流れ にぎわいを見せる香港市場に注視

今や日本の海外投資といえば米国株なのではないでしょうか。

大手ネット証券も米国株取引に力を入れており手数料も安くなり選択できる銘柄も増えました。

しかし意外に香港市場が少しずつにぎわってきています。

香港は国家安全維持法の制定でデモが起きYouTubeでも痛ましい光景、政情の混乱が確認でき、米国との対立も激しくなっていて世界の金融センターの地位を守りきれないのではと考える人もいるかもしれません。

そんな香港が世界の投資家の間で再び注目を集めています。

そこで本記事では香港にこれから資金が集まる理由と、これからの香港がどうなるのか予測をご紹介します。

これからの香港に注目

政情とは裏腹に資金が集まっている香港

香港は政治的に不安定で富裕層がシンガポールをはじめとした他の国際金融都市に移住したり、外資系企業が撤退したりと先行きの見えない情勢になりました。

普通に考えると香港に投資資金が集まるわけがないと思ってしまいます。

しかし香港市場には世界から資金が集まっています。

香港を代表するハンセン指数1
≪画像元:ハンセン指数

しかし香港を代表するハンセン指数を5年分、みてみると「そんなに大きく伸びてないのでは」と思うかもしれません。

確かにハンセン指数だけを見ると香港の動きはさえません。

ただハンセン指数だけを見ても香港市場を理解できません。

新しい中国:ハンセンテック指数が登場

香港を代表するインデックス、ハンセン指数はオールドエコノミーばかりで構成されています。

例えば銀行や不動産などの昔からある企業が中心です。

しかし2020年に新しく発表されたハンセンテック指数はハンセン指数とは逆に2020年から急激に伸びています

ハンセンテック指数とは言うなれば香港版のナスダックです。

中国を代表するIT企業のアリババやテンセント、美団点評、小米集団といった急成長中のハイテク企業で構成されています。

ハンセン指数だけを見ると気付きませんが、ハンセンテック指数を見ると急上昇していることが分かります。

ハンセンテック指数のグラフ2
≪画像元:ハンセンテック指数

中国のIT企業が米国から中国回帰

中国のIT企業は今まで米国市場に上場することが多く、例えば中国の検索エンジンの百度はアメリカに上場しています。

アリババも香港にも上場されていますが、米国にも上場されています。

中国のIT企業は米国で上場する方が巨大な資金を調達でき、上場のルールが厳格な米国市場に上場すること自体がブランドでもありました

しかし米中の政治的な対立や中国企業の不正会計や粉飾決算が度々、報じられる状況で中国企業は米国で上場できなくなるのではという観測もあります。

そこで中国のIT企業が米国上場から中国・香港上場に回帰している流れがあります。

つまり中国のIT企業に投資をするにはこれからは香港や上海への投資を避けられなくなりそうです。

香港は国際金融センターから中国の金融センターとして成長か

香港は現在、高速鉄道で中国の大都市とつながりました。

橋でも中国本土とつながっています。

香港は独立した存在ではなく中国全体の地方都市のひとつになるのではとも言われています


そして世界からも資金は集まりそうですが、それ以上に米国に上場されていたことで、これまで自国のIT企業に投資できなかった中国人が香港上場のIT企業に積極投資する未来もありそうです。

今まで世界の方向を向いてきた香港が今度は中国本土の方向を向くということになるのではないでしょうか。

中国回帰の流れを見逃すな

香港は意外にも政情不安定ですが中国IT企業の米国から中国回帰の流れで、お金が集まっています。

ハンセン指数だけを見るとさえない動きですがハンセンテック指数を見ると2020年から勢いよく上昇しています。

香港は国際金融センターから中国から多額の投資マネーが流れる中国の金融センターとして成長していくのかもしれません。

幸い日本人投資家にとって香港はSBIや楽天、マネックス証券で簡単にアクセスできる市場なので、
興味があれば香港株投資も検討してみてはいかがでしょうか。(執筆者:世界を旅する投資家 田守 正彦)

《田守 正彦》
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田守 正彦

田守 正彦

フリーランスのWEBライター。教育機関やバンコクの大学で働く傍、海外投資に興味をもち20代の頃から香港やアメリカの証券口座に直接行き、口座を開いて実際に取引をしていました。得意分野は投資・教育・旅行・新しい働き方です。新しい分野にも積極的に挑戦しています。 寄稿者にメッセージを送る

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