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家具、家電、貴金属、骨とう品を売却 所得税が非課税となるケースを解説

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家具、家電、貴金属、骨とう品を売却 所得税が非課税となるケースを解説

メルカリなどのアプリを利用すれば、個人間で物を売り買いできる時代になりました。

株式や不動産の売却は譲渡所得に該当する一方、家財道具を売った場合に所得税が非課税となるケースもあります。

今回は不用品を売却した場合や、転売して得た利益に対しての所得税についてご説明します。

所得税が非課税となるケースを解説

転売で得た利益は雑所得

購入した商品を転売して得た利益は、雑所得に該当します。

雑所得は不動産所得や給与所得など、いずれの所得区分にも当てはまらなかった所得をいい、収入から経費を差し引いた金額が雑所得です。

転売やせどりを事業として行っている人は、雑所得ではなく事業所得に該当することもあります。

ただ事業所得の対象となるのは、事業的な規模で継続的に行っている場合に限られるため、偶発的に物を売却して得た利益は基本的に雑所得です

家庭用財産の売却益は非課税

所得税には非課税規定があり、自分や家族が使用していた生活用品を売却して得たお金に対して所得税は課されません

そのためプライベートで使用していた家具・家電や、車などを売って利益が発生したとしても、所得税の申告をする必要はないです。

しかし生活に必要な動産であっても、30万円を超える貴金属や書画、骨とう品などは、総合譲渡所得の課税対象ですのでご注意ください。

課税対象となる財産

・ 貴石、半貴石、貴金属、真珠などこれらの製品、べつこう製品、さんご製品、こはく製品、ぞうげ製品並びに七宝製品

・ 書画、骨とう品および美術工芸品

総合譲渡所得は、売却金額から必要経費を差し引き、50万円を控除した金額が対象です。

売却金額よりも購入金額の方が高かった場合や、利益が50万円以下の場合、譲渡所得はゼロですので、所得税はかかりません。

総合譲渡所得の計算式

譲渡価額必要経費 – 50万円 = 譲渡所得の金額

※所有期間が5年を超える際は長期譲渡所得に該当し、譲渡所得の2分の1が総合課税の対象です。

家庭用財産の売却益は非課税

所得金額20万円以下なら申告不要になる可能性も

所得税には申告不要制度があり、年末調整が完了している給与所得以外の所得が20万円以下であれば、確定申告は不要です。

しかし年末調整をしていない人や、住宅ローン控除・医療費控除を適用するために確定申告をする場合は、雑所得・譲渡所得も併せて申告しなければなりません

なお納税義務のある人が、申告しないで税務署から指摘を受けた場合、本税以外に加算税・延滞税の対象です。

余計な税金を支払わないためにも、申告が必要になった際は、期限までに確定申告の手続きをしてください。(執筆者:元税務署職員 平井 拓)

《平井 拓》
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平井 拓

執筆者:元税務署職員 平井 拓 平井 拓

12年勤務した税務署を退職し、ライターとして活動してます。税務署時代は資産課税部門に所属しており、相続税・贈与税・所得税が専門でした。 脱税は嫌いですが、節税は好きです。少しでも税金を身近に感じていただける文章をお届けします。 寄稿者にメッセージを送る

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