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最近注目を浴びている「リキッド・オルタナティブ・ファンド」とは

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最近注目を浴びている「リキッド・オルタナティブ・ファンド」とは

 こんにちは! さて、最近、先進各国による量的金融緩和策などの影響もあり、市場に“マネー”があふれていることから、マーケットの変動率(ボラティリティ)が高まってきています。

 そんな中、海外市場で最近注目を浴びているのが、市場の変化に大きな影響を受けにくい「リキッド・オルタナティブ・ファンド」という金融商品です。そこで、同ファンドについて、2回にわたって解説したいと思います。


「リキッド・オルタナティブ・ファンド」とは?

 「リキッド・オルタナティブ・ファンド」という言葉は、あまり聞きなれないかもしれませんが、これは、「ヘッジファンド型の投資信託」のことを指しています。

 “オルタナティブ”とは、ご存じのように、いわゆるヘッジファンドなどの総称でよく使われますが、ここでいう“リキッド”とは「毎日解約できる流動性」を表している言葉です。

ヘッジファンドの特徴

 では、ここでヘッジファンドの一般的な特徴を、整理してみましょう。

・最低投資額が100万ドル程度から(高額)
・解約制限がある(ポジションを持つため、解約までに数か月かかる)
・マネジメントフィーが投資信託に比べ高め(2-3%程度)
・パフォーマンスフィー(成功報酬)が別途必要

 この中でも、特にヘッジファンドの解約制限は、「流動性」が悪くなり、大きな“リスク要因”の一つでした。特に、リーマンショック時には、すべてのアセットが値下がりしたことに伴い、ヘッジファンドの流動性はほとんどなくなり、解約できない状況が続いたのは、記憶に新しいところだと思います。

ミューチャルファンドの特徴

 それに反して、売りたいときに売れるのが、いわゆる投資信託(ミューチャルファンド)です。ヘッジファンドが、投信タイプとなることによって、上記の特徴が大きく変わることになります。

 つまり、

・最低投資額が引きさがる
・基本的に毎日売買できる(流動性の確保)
・マネジメントフィーが通常のヘッジファンドに比べ低め
・パフォーマンスフィーの設定が無い

 などです。

 投資信託のような特徴を持ちながら、ヘッジファンド手法で運用できることから、この「リキッド・オルタナティブ・ファンド」が最近注目を浴びているのです。

 では、次回は、「リキッド・オルタナティブ・ファンド」の最近の動向と日本における“動き”について、観ていきたいと思います。(執筆者:荒川 雄一)

《荒川 雄一》
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荒川 雄一

IFA JAPAN®株式会社 代表取締役社長兼CEO 国際フィナンシャルコンサルタント 投資顧問会社 IFA JAPAN®株式会社ほかリンクスグループ3社の代表を務める。中小企業診断士、日本FP協会認定CFP®。現在、金融機関に影響を受けない独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)として、国内外の金融商品を用いた「海外分散投資」や「モデルポートフォリオ運用」を専門としている。中でも、海外ファンドを用いた「ポートフォリオ・マネジメント・サービス(PMS)®」の評価は高い。また、投資教育にも力を入れており、国立高知大学非常勤講師など、講演回数700回以上。日本経済新聞ほか、各マネー誌など執筆多数。 寄稿者にメッセージを送る

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