どのくらい知ってる? ニュースに出てくる決算の「専門用語」解説します»マネーの達人

どのくらい知ってる? ニュースに出てくる決算の「専門用語」解説します

『株式会社東京は、X年5月10日に決算発表を行いました。

株式会社東京のX年3月期の決算は、減収ながらも最高益を達成、過去には多額の特別損失を計上したことで赤字転落し、一時、債務超過の恐れもありましたが、V字回復による黒字転換後は、業績が好調を維持し増収傾向にありました。

株式会社東京の年商は1兆5,000億円、営業利益は3,245億円、当期純利益は550億円となりました。以上、決算ニュースをお送りしました。』

太字の言葉の意味、いくつ知っているでしょうか?

実際のニュースでも、これに近い形で解説されることがありますが、専門用語ばかりで難しいですね。

そこで、今回はニュースに出てくる決算の専門用語を解説します




決算発表って?

決算発表とは、会社の一定期間における経営の成果を世間に報告することです。

証券取引所のルールにしたがって決算短信(けっさんたんしん)という書類を45日以内に提出して行うことが求められています

日本の会社は4月から翌年3月までを1年度とする3月決算が多いことで知られており、この場合、4月下旬~5月上中旬に決算発表が集中します。

また、最近は四半期といって、3か月に一度のタイミングでも報告を行うようになりました。

決算は、決算セールなどでよく目にする言葉ですが、会社の1年度の終わりを指す意味で使われています


増収、減収、増益、減益って?

増収、減収の「収」とは収入や収益のことを指します。

決算の世界では、売上高のことを収入、収益、年商といった言葉にいいかえることも多く、ほぼ似たような意味で使われています。

収入が増えることを増収、減ることを減収といいます。

一方、増益、減益にいう「益」とは利益のことです。利益が増えることを増益、減ることを減益といいます。

利益は、売上などから従業員に払う給料や材料代といった会社の経営に必要なコストなどを引いて残った儲けを表します。

先ほど出てきた収益と利益、言葉は似ていますが片方は売上に近いイメージ、片方は儲けのイメージですから意味は異なります。

ちなみに、最高益とは、過去にその会社が上げた最も高い利益額を指し、ニュースなどでは「過去最高益を更新!」、「最高益を達成しました!」といった表現で使われます。

増収、減収、増益、減益は次のように組み合わせで使用されることもあります。




赤字、黒字って?

利益がマイナスになることを赤字、プラスを黒字といい、黒字だった会社が赤字になると赤字転落、逆に赤字だった会社が黒字に変わると黒字転換といいます。

また、従来業績のよかった会社が大きな赤字を出した後に急回復して多額の黒字に復活すると、その成績の推移を数値で示した時の形がVの字に見えることから、V字回復と言われます。

V字回復するとよいですが、悪い経営状態が続くと、会社がこれまでの経営で蓄えた現金などの財産や資産よりも、借金など返さなければならないお金や義務などの方が上回ることも考えられます。

返さなければならないお金、義務などを総称して負債や債務といい、資産よりも負債や債務が上回ってしまった状態を債務超過(さいむちょうか)といいます

返そうにも支払うお金が足りず、債務超過を原因に破たんしてしまう会社が多いのもうなずけます。




営業利益、当期純利益って?

日本の決算では、利益に複数の種類や段階があることが多く、それぞれ異なる意味で使用されます

日本の会社が決算発表の際に提出する決算短信に含まれる損益計算書(そんえきけいさんしょ)で使用される項目からどんな種類の利益があるかを確認しましょう。

下表は例ですが、ニュースにあった特別損失という名前も出ていますね。



利益がマイナスとなる、つまり赤字の場合、営業利益は営業損失、当期純利益は当期純損失といったように「~~損失」といいかえることがあります

決算の用語は大変難しいですが、一つ一つの言葉の意味を知っておくことで決算に関する理解が深まり、決算ニュースへの興味を持つこともできるようになると思います。(執筆者:荻窪 輝明)

この記事を書いた人

荻窪 輝明 荻窪 輝明»筆者の記事一覧

大学卒業後、証券会社に入社し、多くの個人・法人顧客から資産運用を中心とした相談を受ける。その後大手監査法人勤務を経て、コンサルティング会社にて法人オーナーの事業承継支援などに従事。現在は、会計監査、株式上場支援、税務相談に加えFPとして日々の生活に関する様々な相談を受ける傍ら、外部講演、書籍執筆を行う。日本FP協会「くらしとお金のFP相談室」2014年相談員。
<保有資格>:公認会計士、税理士、CFP®、1級FP技能士、証券アナリスト、1種証券外務員、事業承継アドバイザー

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