昨今の年金改正などですっかり信用を失っている公的年金ですが、今の現役世代は、原則として20歳から60歳までのうち25年間、年金を支払った実績があれば、原則65歳になると年金をもらいはじめることができます。

  これを「年金の支給開始年齢」といいますが、将来はもしかしたらこの支給開始年齢が68歳になってしまうかもしれないというニュースも最近では話題になりました。皆さんの「年金不信」に追い打ちをかけるようなニュースですが、今の財政を考えると想定の範囲内かもしれません。

  このように、公的年金の役割は「シニアライフを支えるお金」というイメージが先行してしまいがちですが、実はそれだけではありません。例えば、不運にも障害を負って後遺障害が残ってしまった方への所得保障や、一家の大黒柱を亡くしてしまった遺族のための所得保障など、老後の年金だけではない部分もあるのです。

  実際に、私は社労士としてそういった人達を何人も見てきて、その権利を取得するためのお手伝いもしてきました。反対に残念ながら年金を支払っていなかったばかりに、年金がもらえなかった人もいました。これは、保険料を納めていなかった結果が、このようなことになってしまったのです。

  誰しも「自分は大丈夫」と思っているかもしれませんが、いつ何が起きるのかがわからないのが人生です。明日、自分が障害者になってしまうかもしれない……、明日亡くなってしまうかもしれない……、それは誰にもわからないことなのです。いざその場面になったとき、「ええ!年金もらえないの?」と、後悔するのは「自分」や「家族」です。そのためにも、年金を納めて「貰えない!」なんてことのないようにしましょう!

  これから、少しでも年金を納める意味や役割を知ってもらいたい、制度を理解してもらえるように、なるべくわかりやすく老後・障害・遺族の年金の話を書いていきたいと思います。次回からは、これらの年金の仕組みについて少しずつ書いていきます。