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年金は老後の生活の支えだけではありません。

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  昨今の年金改正などですっかり信用を失っている公的年金ですが、今の現役世代は、原則として20歳から60歳までのうち25年間、年金を支払った実績があれば、原則65歳になると年金をもらいはじめることができます。

  これを「年金の支給開始年齢」といいますが、将来はもしかしたらこの支給開始年齢が68歳になってしまうかもしれないというニュースも最近では話題になりました。皆さんの「年金不信」に追い打ちをかけるようなニュースですが、今の財政を考えると想定の範囲内かもしれません。

  このように、公的年金の役割は「シニアライフを支えるお金」というイメージが先行してしまいがちですが、実はそれだけではありません。例えば、不運にも障害を負って後遺障害が残ってしまった方への所得保障や、一家の大黒柱を亡くしてしまった遺族のための所得保障など、老後の年金だけではない部分もあるのです。

  実際に、私は社労士としてそういった人達を何人も見てきて、その権利を取得するためのお手伝いもしてきました。反対に残念ながら年金を支払っていなかったばかりに、年金がもらえなかった人もいました。これは、保険料を納めていなかった結果が、このようなことになってしまったのです。

  誰しも「自分は大丈夫」と思っているかもしれませんが、いつ何が起きるのかがわからないのが人生です。明日、自分が障害者になってしまうかもしれない……、明日亡くなってしまうかもしれない……、それは誰にもわからないことなのです。いざその場面になったとき、「ええ!年金もらえないの?」と、後悔するのは「自分」や「家族」です。そのためにも、年金を納めて「貰えない!」なんてことのないようにしましょう!

  これから、少しでも年金を納める意味や役割を知ってもらいたい、制度を理解してもらえるように、なるべくわかりやすく老後・障害・遺族の年金の話を書いていきたいと思います。次回からは、これらの年金の仕組みについて少しずつ書いていきます。

《冨樫 晶子》
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冨樫 晶子

冨樫 晶子

社会保険労務士・行政書士 アキ・オフィス 代表 埼玉県出身。昭和47年生まれ、平成18年10月開業。 主に中小企業の社会保険・労働保険・給与計算・労務相談に顧問として関与する。企業規模は多いところで約800名。その他、年金の相談数は過去数百件以上、年金のセミナー、助成金活用法などのDVD(㈱日本法令)や、税理士事務所が知っておきたい社会保険の基礎知識のDVD(㈱アックスコンサルティング)で講師を務める。女性らしく柔軟な対応と発想で労務管理と税務会計の両側面から企業や個人のアドバイスを行う。執筆は、人事マネジメント、㈱日本法令のビジネスガイド、また、日経ビジネスアソシエや週刊アサヒにも取材を受ける。今夏、出版予定。 寄稿者にメッセージを送る

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