人は損をすると言うことに異常なほど反応を見せます。損をしたくないと言う感情がすべてを支配していると言っても過言ではないのかも知れません。
例えば、私があなたに次の提案をします。あなたはこの提案に乗りますか？
「あなたが私とジャンケンをして、あなたが勝ったら1万円を差し上げます。しかし、あなたが負けた時には1万円を支払って下さい」
たぶん、ほとんどの人が乗ってきてはくれないでしょう。普通に考えた場合、1万円のリターンがあるのならば1万円のリスクは当然ではないでしょうか？それが賭け事ということです。逆にリスクの方がでかいと最初から解っている提案を親切心だけで申し出てくる人が居るでしょうか？
また、考えて頂きたいのですが、「あなたが私とジャンケンをして、あなたが負けた時には1万円頂戴しますが、あなたが私に勝った時には3万円をお支払致します」これだとどうでしょうか？少し考えませんか？乗ってきて下さる方が多くなってくるかも知れません。
ジャンケンと言う勝負事は五分五分の勝負です。勝つこともあれば負けることもありますが、あなたにとっての好条件である「負けて1万円、勝てば3万円」と言うことを申し出る奇特な人は世の中に居ると思いますか？
さて、ここからは難問です。「あなたが私とジャンケンをして、あなたが勝てば3万円をお支払い致します。しかし、あなたが負けたとき、及びあいこのときには1万円を頂戴します」あなたはこの提案を受けますか？それとも辞退致しますか？
人間は損をしたくないと言う感情がすべてを支配していると言っても過言ではないのかも知れません。逆説的な言い方をすれば、常に得をした感覚で暮らしたい！そのような感情だけで生活をしているのかも知れません。そして、その損をすると言う感情、得をしたい感覚のほとんどが目先のお金そのものに向かっているだけなのかも知れません。
世の中に出回っている金融商品のほとんどが、あなたに得をする感覚を提供しています。得をする感覚の提供できていない商品は売れ行きが悪いですから…。すると、あなたが購入し散る金融商品と言うのはどう言うモノなのか？言わずもがな…
あなたは感情だけでお金と向き合っていませんか？
