6月17日に発表された政府の成長戦略の中で、「女性の活躍推進」がメインテーマの一つに挙げられました。少子高齢化が進む中、14歳~65歳の労働人口が急速に減少。

1 平成26年の労働人口 約77,800万人
2 平成36年(10年後) 約71,300万人
3 平成46年(20年後) 約63,500万人
4 平成56年(30年後) 約51,900万人 

(国立社会保障・人口問題研究所「出産低位(死亡中位)推計)より

 女性が働きやすい環境を整え、労働力人口の増加や優秀な人材の発掘・確保につなげ、経済成長の原動力にするのが、狙いです。

 現在女性の労働力率は

1 第1子出産を機に6割の女性が離職し、子育て期の30歳代で低下する「M字カーブ」

2 就業時間の長さや職場の両立支援制度の不十分さ、こどもの預け先や家族の協力が得られない等の仕事と家庭の両立が困難であることが多い

3 企業等での役員や管理職の割合が依然として低くキャリアアップの支援体制が不十分

 であるため、

1 女性の活躍推進や仕事と子育て等の両立支援に取り組む企業に対するインセンティブの付与

2 女性のライフ・ステージに対応した活躍支援

3 男女が共に仕事と子育て・生活を両立できる環境の整備 

 を進めていくのが、取組の具体策だそうです。

 そのために、

1 企業に対し、助成金制度や税制上の優遇措置

2 妊娠・出産・子育て期における継続就業に向けた支援

3 仕事と子育てを両立できる環境の整備

4 起業等のチャレンジに向けた支援

5 再就職に向けた支援

 を行っていくそうです。

 一方で

1 配偶者控除の廃止の検討

2 年収106万以上の方の社会保険加入

3 一定収入以上の方の残業代の支給の廃止

 といった不利益変更になりかねない政策も用意されています。

 こうして眺めてみると、

1 人口減少を防ぐために、子供を産めよ増やせよ

2 社会保障制度を維持するために、現在3号被保険者として実質基礎年金保険料負担がない専業主婦を家庭から引き離し、働かせる

3 社会保険料を払わせることで、現在の社会保障制度の維持を図る

 という思惑が隙間から垣間見えると思うのは、シニカルな見方でしょうか。

 地方では、若い女性が就労できるチャンスがなく、大都会へ転出していくため、将来なくなってしまう可能性がある自治体が約半数近くになるといった推計を発表されました。なにか女性を働く道具、あるいは国民負担の財布として見ているようで、悲しくなります。(執筆者:渡邉 誠)