皆さん、こんにちは。少しずつ秋の気配を感じるようになりましたね。『コツコツ返すだけがコツじゃない』、今日は住宅ローンを返済中の方に、今が旬の「賢いローンの見直し方」についてお話しします。

 返済中の住宅ローンを賢く返すには、繰り上げ返済や借り換えが一般的です。ですが、繰り上げ返済には、その資金が必要です。借り換えには諸費用がかかりますが、最近では諸費用を含めて借り換えができる金融機関も増えています。一度にまとまったお金を支払うことなく、借り換えすることもできる訳ですが、その分金利の負担は増えることになります。

「まとまったお金がないから」
「手間がかかるから」
「以前、借り換えようとしたけど断られたから」

 と諦めておられる方は、銀行と金利引き下げ交渉をしてみてください。諸費用をかけて借り換えるよりも、今の銀行に金利を下げてもらった方がメリットが大きい、という場合もあります。

今こそ、今の銀行に金利を引き下げてもらうチャンス

 交渉にあったての6つの手順を説明します。

1. 住宅ローン金利の仕組みを理解する

 住宅ローンには、貸出金利の元となる基準金利が設定されています。すでに返済中の住宅ローン金利は、この基準金利が下がらない限り、下がることはありません。

 一方、新規貸し出しの住宅ローンは、金利引き下げや優遇金利を拡大し、貸出金利を低くすることで住宅ローンの獲得競争をしています。実際、各金融機関の住宅ローン金利はどんどん下がっており、数年前には考えられないような水準になっています。

 変動金利で1%を切るローンが出たと、話題になったのは記憶に新しい話ですが、現在は(平成26年9月)では0.6%を下回る金利も見られます。このように、新規貸出しの金利が下がっている今こそ、既存の住宅ローン金利の引下交渉を優位に進めることができます

 新規貸出しの金利が下がると、その金融機関に勤める融資担当者や、審査部門の考える金利相場も下がります。そして、他の金融機関に借り換えされてしまうなら金利を下げてでも繋ぎとめておきたい、という気持ちも出てきます

 金融機関に勤める友人に、金利引下げの相談は多くなっているか? と尋ねてみると、

・支店だけでも毎月、数件の相談がある。
・金利を下げて対応するしかない。

 とのことでした。

2. 返済中のローンを正しく把握する

 返済予定表や償還表を手元に置き、現在のローンについてローン残高や金利タイプ適応金利や残りの返済期間などを正確に把握してください。とくに残りの返済期間は、月単位まで確認が必要です。

3. 各銀行の金利をチェックします

 各銀行の金利情報を入手することで、交渉が優位になります。今一番金利が安いのは、どのローンか調べてみてください。最近は、住宅ローンの比較サイトもたくさんありますが、中にはしばらく更新されていないものもありますので注意が必要です。

 目ぼしを付けたら、各銀行のホームページなどで確認するようにしてください。

4. 借り換えた場合として削減できる金利の総額を計算する

 まず、ローン返済シミュレーションソフトを入手します。「住宅ローン 金利 計算」と検索すれば、無料のソフトやサイトが見つかります。年単位ではなく、返済期間を月単位で計算できるソフトやサイトを使ってください。

 借り換えの手続きには日数を要しますので、今から2か月後くらいに借り換えできたと仮定して計算しておくと信憑性が増します。

5. 目標金利の設定

 借り換えたと仮定して、削減できる金利の総額が判れば、次に諸費用を見積もります。銀行のホームページで借り換えシミュレーションをすると諸費用の概算まで計算してくれます。

 削減できる金利から、諸費用を引いた金額が仮に借り換えをした場合のメリットです。あとは、今のローン金利がどの程度下がれば良しとするか交渉による目標金利を設定します。

 現在返済中の銀行が何%で貸出ししているか、といった相場観も併せて目標金利を決めてください。これで交渉の準備は整いました。

6. いざ交渉

 現在、住宅ローンを借りている銀行へ。交渉で担当者に次のことを伝えてください。

・〇〇銀行への借り換えを検討している

・〇〇銀行の金利は何%で、借り換えによるメリットがいくらか

・借り換えには手間もかかるので、金利を下げてくれるなら継続することも検討する

・ただし、金利が何%(目標金利)以下にならないなら借り換えする

 これだけのやり取りで金利が下がり、数百万円もの利息が軽減されることも珍しくありません。必要な書類も、最近の所得を証明する数か月分の給与明細だけで大丈夫な場合もあります。(金融機関によって異なります)

 わずかな手間と労力で、住宅ローンの負担が軽くなればいかがですか? 今は金利引下げに応じてくれる可能性が高いので、お借入している金融機関へ相談してみては如何でしょう。(執筆者:渡辺 紀夫)