2006年サッカードイツW杯を最後に引退した元サッカー選手、中田英寿氏はご存知でしょうか? カリスマチックな性格で日本代表を率いた中田氏ですが、今は実業家であり、一企業の株主でもあります。

 ジャスダックに上場する(株)サニーサイドアップ(2180)の株を20万株保有している中田氏ですが、この会社の配当金は20円。ということは、彼が毎年手にする配当金は20万株×20円=400万円になります。時価ベースで計算すると1億8200万円ほどの資産を運用している計算になりますから、これくらいの配当金を受取るのは当然と言えば当然かもしれません。

年金満額と同水準のお金を株の配当金で手に入れることは可能か?

 ふと思ったのですが、一般庶民で手取り400万円あれば、1年間最低限の生活を送ることが可能ですよね。そこで、考えてみました。400万円とは言わずとも、年金満額と同水準の配当金を手にすることができたら、老後の生活をある程度計算できるはずです。

 10月現在、国民年金満額は\772,800。では、株式運用で同水準と言える80万円ほどの配当金を受取ることは可能かどうか、年間80万円の配当金を受取るためにはどれほどの資金を、どの銘柄で運用すべきか考えてみたいと思います。

 その前に一つ考えておきたいのは、配当金を目的とする株投資で欠かせない条件です。とりわけ老後の暮らしを考えての株投資ですから、投資対象の企業は「絶対に倒産しないと言える企業」でなければなりません。そう考えると、時価総額が大きい大企業を対象として銘柄探しをするべきでしょう。

 また、配当を目的とした株投資の大前提となるのが、高配当利回り。利回りが高くなければ、投資額に見合わない配当金となってしまいます。そして、それよりも何よりも重要なのがこの点。

自分が応援したいと思える企業であること

 これが重要なキーポイントとなります。配当金を毎年手にするためには、株式を保有し続ける必要があります。しかし、保有中に株価が上下に動くのは当然で、時には含み損となる可能性もあります。そんな時でも「応援したい」という会社を思う気持ちが株式保有の推進力となり、結果として年金代わりの配当金を手にすることができるのです。

 それを踏まえ、倒産しにくいと考えられる、時価総額が東証一部でトップ20に入っている銘柄を以下、書き出してみましたのでご覧ください。

 利回りはとにかく高い方がお得なのは言うまでもありませんが、予想利回りが少なくとも3.00%以上となる銘柄に注目したいところです。そして、一番右側の必要金額というのは、年間80万円を配当として手にするために必要な株式購入金額となります。

 時価総額トップ20の中で予想利回りが一番高いのは武田薬品工業、続いてキャノンとみずほが続きます。それら銘柄で配当金80万円を望むなら、最低でも2000万円以上を費やす必要があることをお分かりいただけると思います。

 もし、お好みの銘柄がこの中になければ、ここから選ぶ必要はありません。時価総額が高く、且つ“応援したいと思える会社” を投資対象とするべきです。

 信頼度に疑問符が呈される日本の年金システムを “手堅く” 利用して、老後の年金を確保するか。それとも“+α” が望める株式運用で配当金を年金代わりとするか。それはあくまでも個人の自由であり、それぞれが選択すべき務めでもあります。

 ただ、もう一つの選択肢として、年金 + 株式運用という方法があり、ある意味それが王道かもしれません。

 もうすぐ定年、または既に退職金を受け取った方なら2000万円をお持ちかも知れませんが、2000万円を株投資に回すのはリスクの高さを感じるでしょう。それなら、半分の1000万円または1/4の500万円を運用するだけで、それ相応の配当金を手にすることが可能になり、心もとない年金生活を補ってくれる存在になるはずです。(執筆者:堀 聖人)