ジェネリック(後発医薬品)とは、新薬(先発医薬品)に対応する言葉で、今後ますます普及すると言われています。すでに欧米では広く浸透しているようですが、日本ではまだまだ普及率が低く、直近の統計でも約4割程度と医療先進国の中で低位にとどまっています。


≪厚生労働省 ジェネリック医薬品の市場シェア≫
(平成24年8月22日 中央社会保険医療協議会薬価専門部会資料 より加工、抜粋)

 厚生労働省は「後発医薬品のさらなる使用促進のためのロードマップ」の中で、ジェネリックの数量シェアを平成30年3月末までに60%以上にするとの目標値を掲げています。あと数年後にシェア20%を上乗せするという力強いメッセージです。

 新薬は開発に長い年月をかけ、コストも膨大にかかっています。そのため特許を出願して20~25年間は独占的に製造・販売する権利が与えられています。特許が切れた後はこの権利がオープンになり、既に高い品質や成分の有効性が皆に知れ渡っている中、より少ない手間とコストで同等の成分の薬が製造可能となります。ジェネリックも新薬と同様に厚生労働大臣の承認を受けた確かなものが販売され、新薬と同様の効果がある薬を、より安価に手に入れられるという仕組みとなっています。

ジェネリックを活用するには?

 では、どのようにすればジェネリックを活用できるのでしょうか。そもそも、新薬の特許が生きている場合や、特許切れとなっていても代替するジェネリック医薬品が出ていない場合もありので、まずは通院などの都度、医師や薬剤師に確認することです。

 日本ジェネリック製薬協会(JGA)のホームページには、服用している薬にジェネリック医薬品があるかどうか、仮に新薬をジェネリックに切り替えた際にどの程度値段が変わるかを確認することが出来る便利なページがあります。http://system.jga.gr.jp/easycalc/(日本ジェネリック製薬協会ホームページ かんたん差額計算)

 私も「かんたん差額計算」を使って、処方されたことのある薬A、Bを計算してみました。一日の服用数と処方日数を入力する必要がありますので、服用数を「1」、日数を「10」にして計算したところ、以下の結果になりました。


※新薬によっては、ジェネリックとの差額が全くない場合もあります。また、入力した製品名がジェネリックですと差額は表示されません。

 日本ジェネリック製薬協会のホームページによれば、ジェネリック医薬品を処方・調剤してもらうには、かかりつけの医師・薬剤師にジェネリック医薬品を希望していることを伝える、ジェネリック希望カードを利用するのがよいと説明されています。病院によっては、ジェネリック希望の有無を医師・薬剤師の側から質問してくれるところもあります。

 国がジェネリックのシェアを押し上げる目標を掲げている背景には、医療費負担の増加という問題を抱えていることが挙げられると思います。少子高齢化がどんどん進行しており、医療技術の進歩のおかげで超高齢化時代を健康に過ごすことが可能な一方、その健康を維持するための医療費負担が増加、健康保険制度で賄う額も増加しているため、そもそもの医療費負担額を軽減する必要があると言われています。

 今後、ますます医療費負担の軽減策としてジェネリックのシェア拡大に期待が集まっています。(執筆者:荻窪 輝明)