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日経平均2万円回復した今、一番知りたいこと 「今後株価はどうなる?」

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日経平均2万円回復した今、一番知りたいこと 「今後株価はどうなる?」

 2015年4月10日(金)、日本経済は一つの節目を迎えました。そう、日経平均2万円回復。終値は19907.63円と2万円台キープはなりませんでしたが、それでも15年ぶりに2万円回復は意味深いです。

 しかし、2万円に達したからと言っても、これはある程度予想されていたこと。今は2万円回復の余韻にひたる暇はなく、今後の展開を考えて株式市場と向き合うのが重要です。

 そこで気になるのが今後の株価。これから株価は上昇を続けるのか、反落か、それとも横ばいか…。様々な要因を鑑みて、今後の株価を予想してみましょう。


日経平均株価が2万円台を回復した背景

 初めに考えたいのが、日経平均が2万円台回復となった背景。簡単に言うと、日銀金融政策、原油価格下落、アメリカ経済回復、国内企業業績改善の4つが正のスパイラルとして回った結果、2万円台回復となりました

 黒田日銀が実行した大胆な異次元緩和。シナリオ通りに物価上昇しないものの、日銀政策を救ったのが原油価格暴落。日銀政策と原油価格下落のサポートを受けて、国内企業の業績が改善傾向にあり、設備投資も好調。アメリカ経済も順調に回復した影響もあり、結果として株価上昇。節目となる2万円台回復を遂げたわけです。

今後の株価を左右する主な要因2つ

1. 鍵を握るのは米利上げタイミングとアメリカの経済回復動向

 国内企業業績好調の背景には、アメリカ経済が順調に回復していることが一つの要因で、日本経済とアメリカの経済動向は密接な関係にあることが読み取れます。今後、アメリカ経済順調に回復していくならば、日本経済にとって好影響。日経平均上昇となるでしょう。

 ただし、忘れていけないのが、米経済の出口戦略。アメリカは日本のお株を奪う金融緩和政策を実施しましたが、市場の目線はアメリカ利上げXデー。もし、アメリカが利上げを実施すれば、日本株は調整的な範囲での株価下落になると言われています。

 逆に、アメリカの経済回復が思わしくなく利上げが先延ばしとなれば、日本株価はどうなるでしょうか? アメリカ経済の回復鈍化は日本経済にとって負の影響に。そうなると、米利上げが先延ばしになり一時的に日経平均株価は上昇するかもしれませんが、その後は一定の範囲での株価下落が発生するということ。

 つまり、アメリカの利上げのタイミングに関わらず、近い将来、日本株価がある程度下落すると予測できます。下落するといっても調整的な動きになるかと思いますが、急落には注意しておきたいところ。


2. 意外な株価下落要因となりそうな日本郵政上場

 時価総額過去最高での上場となる見通しの日本郵政。それが日経平均の下落を招くと警戒されています。簡単に言えば、株式市場の需要と供給のバランス崩壊による日経平均下落です。

 日本郵政上場に関する詳細は、現時点では不明な点が多いので何とも言えませんが、上場前後の日経平均と株式相場動向には要注意です。

サプライズ要因

 上では、日経平均株価を左右する主な要素を挙げましたが、その他に頭に入れておきたいサプライズ要因が2つあります。

1. 4月30日日銀追加緩和

 去年10月31日、日銀は金融政策決定会合でサプライズ的に追加緩和を決定しました。その日を境に日経平均はさらに上昇し、2万円台回復となったわけです。

 4月30日の日銀金融政策決定会合で追加緩和が発表される可能性は低いという声が多いのですが、黒田日銀はあらためて追加緩和を行なうであろうと予測するエコノミストがいるのも確か。

 追加緩和なしの雰囲気が色濃い中で追加緩和となれば、間違いなくサプライズ。黒田日銀の判断はつかめませんが、もしサプライズ追加緩和が実施されれば、さらなる円安・株高進行となるはずです。


2. 15年内の米利上げ延期

 世界の市場関係者は、13年5月のバーナンキショックを忘れていません。5月23日、当時のFRB議長バーナンキ氏が量的緩和縮小に関する発言を行なった結果、世界同時株安が発生。日経平均に至っては1日で1143円もの下落。

 それだけ金利に関する動向に市場は敏感だというわけですが、もし、15年内に実施されると思われている米利上げが何らかの理由で実施されなかったとしたら、これは市場にとって大サプライズ。利上げが行われないとなれば、一旦株価は急上昇するかもしれません。米利上げタイミングにはこれからも注視したいところです。

まとめ

 日経平均の今後の行方を左右する要素はたくさんありましたが、それをふまえ以下の2点を予想します。

1) 調整的な株価下落は想定しておくべき

 18,000円~19,000円前後までの日経平均下落は、頭に入れておいた方が良さそうです。ただし、下落はあくまでも調整の範囲。日本景気後退による株価下落に至るとは、今のところ考えにくいです。

2)日経平均株価2万円は通過点に過ぎない

 手堅く言うと、「2万円台回復はただの通過点で、15年内にさらに上を目指す」というもの。ならば株価高値を大胆に予想すると…「22,000円を超える」かと。

 根拠の一つとなるのが16年3月期の国内企業業績予想です。業績予想から割り出す日経平均株価の1株利益が約1,400円と仮定すると、株価収益率(PER)が16.0倍で株価22,400円となります。

 調整的な株価下落の後、順調にいけば日経平均は22,000円を超えていくかもしれません。日経平均の伸び代がどこまであるか、今の時点では不透明ですが、「割安で放置されている銘柄を中心に選別する」ことをおすすめします。(執筆者:堀 聖人)

《堀 聖人》
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「お金のために働くのではなく、お金に働いてもらう」ことをライフテーマとするアラフォー。銀行にお金を預けるだけでは時間とお金を活かしきれていないと悟り、お金がお金を生む仕組みを独学で学ぶ。投資歴は株式投資8年、FX3年。開設済み証券口座は5口座、FX口座は10口座以上。株式投資、FX投資、クレジットカードをメインに鋭い視点からなるコラム執筆中。日経ヴェリタスなどでもコメント。 <保有資格>:第二種証券外務員資格 <メディア掲載>:日経ヴェリタス 2015年11月15日号、 株完全ガイド(晋遊舎) 寄稿者にメッセージを送る

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