カブドットコム証券が戒告処分に 利用ユーザーはどう対応すべきか?

独フォルクスワーゲンが排ガス規制に関し不正を働かしていたニュースが世間を騒がしています。なんでも排ガスに関する試験をクリアするために違法なソフトウエアを使っていたとか。

こんな「不正」に関するニュースにスポットが当てられていたちょうどその時、証券業界でも一つのニュースが流れました。

大手ネット証券会社の一角カブドットコム証券は、実際に起きたシステム障害よりも大幅に少ない件数を金融当局に報告を行なったため、東京証券取引所はカブドットコム証券に対し戒告処分を行なった、というものです。

この記事の結論

不正やその他問題を起こした証券会社を利用するユーザーは、証券会社乗り換えを検討するのも一つの手です。

証券口座に欠かせない「信頼」


今回のカブドットコム証券が処分された理由に、「システム障害の管理が極めて不適切な状況」(東京証券取引所発表) にあるとのことでした。その中で、正直「恐い」と思ったのが、

・顧客影響数についての必要な確認が行なわれていない
・システム障害が発生し顧客に影響を及ぼしているにもかかわらず、適時に顧客に告知していない事例が認められる
(引用元:東京証券取引所 http://www.jpx.co.jp/news/1060/20150925-01.html)

特にこの2点です。

これをVWと同じ類の不正とみなすかどうか、それは読者の皆さんに判断してもらいたいのですが、少なくとも誠実さに欠けるのは間違いありません。

ネット証券会社を利用するユーザーは、買う・売るという行為をネットを介して行います。その売買行為がスピーディに、スムーズに行われるのを期待しているのは言うまでもありません。

しかし、システム障害などにより売買ができないとなれば、買いたい株を買えないならまだしも、売りたい株を売れないという問題が起こり得ます。売りたいタイミングで現物株が売れないならば、大きな損失を被ることになり兼ねません

そのシステム障害を隠そうとする、またはユーザーに適切に通知していないならば、証券会社に対する信頼が揺らいでも致し方ありません。

まれにシステム障害が起こるのは、3歩譲って良しとしましょう。もちろん起こらないのがベストですが、完ぺきなシステムはあり得ませんので。問題は、システム障害が起きたときに証券会社がどのように対応するか。

ユーザー目線で誠実に対応するでしょうか。それとも、自社の利益を優先的に考えたアクションを起こすでしょうか。そこに、証券会社の本質が表れてきます

ユーザーにとって証券会社への信頼度は極めて重要です。その信頼を裏切るような行為があれば、その証券会社を継続利用すべきかどうかの問題に発展するのは避けられません。

「信頼」が揺らいだ場合、どうするか?


今回の “事件” のように証券会社の信頼が揺らいだ場合、利用ユーザーはどのように対応すれば良いでしょうか? 

継続利用か他の証券会社への乗り換えのどちらかを検討することになると思います。事が大きくないならば、今後の行方を一定期間様子見して良いかもしれません。問題が大きな場合、他社への乗り換えを積極的に検討して良いでしょう。

他社へ乗り換える場合、今の証券口座で保有する株式を移管する必要があります。株式移管手続はそれほど複雑ではありません。

1)現在株を保管する証券会社から「口座振替依頼書」または「特定口座内上場株式等移管依頼書」を受取る

2)受け取った書類の必要事項に加え、乗り換える証券口座関連情報を記入(証券会社名、支店名、所在地、機構加入者コード、加入者口座コード等)、送付する

移管手続を行なう際には、乗り換えたい証券会社の口座を開設済みであることが前提です。

最後にひとこと

株取引を含めた金融取引は、信頼という基盤の上で成り立つものです。顧客と株の仲介をまともにできない証券会社に情けは無用、必要ならばさっさと乗り換えてしまいましょう。(執筆者:堀 聖人)

この記事を書いた人

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「お金のために働くのではなく、お金に働いてもらう」ことをライフテーマとするアラフォー。銀行にお金を預けるだけでは時間とお金を活かしきれていないと悟り、お金がお金を生む仕組みを独学で学ぶ。投資歴は株式投資8年、FX3年。開設済み証券口座は5口座、FX口座は10口座以上。株式投資、FX投資、クレジットカードをメインに鋭い視点からなるコラム執筆中。日経ヴェリタスなどでもコメント。
<保有資格>:第二種証券外務員資格
<メディア掲載>:日経ヴェリタス 2015年11月15日号、 株完全ガイド(晋遊舎)
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