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「移動平均乖離率」を利用した株式売買とは

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「移動平均乖離率」を利用した株式売買とは

株価の動きには、ある程度のパターンというものがあります。これは業績や株式市場の流れなどを背景に、個別の株式の需給関係により形成されると考えられています。


例えば移動平均線を支持線、あるいは抵抗線としながら株価が推移することは多くの銘柄に見られるものです。

そのパターンを利用した取引方法のひとつに、「移動平均乖離率」を利用したものがあります。

移動平均乖離率とは、株価の終値が移動平均線とどれほどの隔たりがあるかを数値化したものです。そして乖離率が高まるほどに、株価は平均線に近づく自立的な動きをする確率が高いことが経験則からわかっています。

乖離率の高い銘柄は、「株マップ.com」というサイトで調べることができます。

例えば、【5202】住友大阪セメントの例を見てみましょう。


≪画像は株マップ.comにて銘柄検索≫

9月から10月にかけて株価は下落を続けて、75日移動平均線を25日移動平均線が下抜ける、いわゆるデッドクロスを形成しています。その後さらに下げは加速し、株価は25日移動平均線からの低さの乖離率を高めていきます。

この間、日足を見ると5日移動平均線にぶつかる度に下げていることがわかりますが、これがいわゆる抵抗線にぶつかるということです。そしてその抵抗線である5日移動平均線を上抜けしてから、急速に上昇しています。

そしてその後、25日移動平均線からの高さの乖離率が大きくなると、再び下げに向かっていることがわかります。

このように移動平均線との乖離率が高まると、それを調整するかのように株価が平均線に向かうかのような動きをする傾向があるということです。

そして12月11日における株価を見てみましょう。


≪画像元:ヤフーファイナンス≫

12月11日時点では25日移動平均線との低さの乖離率はかなり大きいことがわかります。その間も見事に5日移動平均線を抵抗線として下落しています。ちょうど日足は陰線ながらも5日移動平均線を上回る場面を見せています。

ここで上抜けば、上昇に向かうことが予測されることになります。株価が下落している中での買いなので、心理的にはやり辛い面もあります。けれども過去の経験則からすると、確率的には値上がりが期待できる場面であることがわかります。(執筆者:田畑 允彦)

《田畑 允彦》
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田畑 允彦

田畑 允彦

数値変動とその予測に関わる仕事柄、何気に目にした新聞の株式欄の数字に興味を持ち独自に分析を始める。1999年に刊行された馬渕一氏の書籍「デイトレーダー」に感銘を受けて株式投資に興味を持つ。ほぼ同時期に誕生したネット証券を利用することで投資活動を開始、主にテクニカル分析による売買を行う。現物株の売買からワラント取引を経て、やがて日経平均の先物取引を主とする。趣味は確率論に関する知識を深めることとポーカー。株式売買においても確率を基にした運用を主体とする。 寄稿者にメッセージを送る

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