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相続問題は「一人っ子」でも起きる そこには根深い確執が…

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相続問題は「一人っ子」でも起きる そこには根深い確執が…

相続実務をやってきて分かってきたことがあります。まず相続は大きく4つのパターンがあります。

相続のパターン

1. きょうだい間の相続

きょうだい同士は比較をするものです。

分割内容に公平感をもたせることが大切です。

2. 親と子の相続

先妻の子と後妻の関係は難しいです。遺言が必要です。

3. 子供のいない方

亡くなった方の配偶者ときょうだいが相続人になるケースが多く、配偶者と夫のきょうだいとうまくいってないのが普通ですので、必ず遺言が必要です。

4. 親と子が相続人となる場合

例えば父親が亡くなり、母と子が数人いるケース。

一次相続と言いますが一般的にはうまくゆきます。

きょうだいが複数いれば、きょうだい間のバランスでもめることが今までの争族でした。最近の相続で問題になるのは、実は一人っ子の相続です。

一人っ子の場合

例:仲の良かった親子…


良子さんは一人っ子でした。しかも遅くなってからの子でもあり、愛情たっぷりに育ちました。

学生時代まで一度も親に逆らったことがない仲の良い親子でした。仕事も親と同じ職業に就きました。

親子の仲がおかしくなったのは、良子さんが結婚してからのことでした。両親は良子さんが選んだ夫との結婚を反対でした。

しかし二人は燃え上がり駆け落ちの末に結婚しました。当然、夫は良子さんの両親の養子に入りませんでした。

良子さんの父親が亡くなり相続が発生しました。四十九日もすぎ良子さんが相続分割の話を母に切り出したところ問題が発生

「お前にやる財産はないよ」

と母親が言います。

「お母さんが相続すると相続税が高くなるんだよ」

と良子さんも言い返します。


一体何が問題だったのか?

娘に財産がいくのはいいが、娘の夫にいくのが嫌だ

というのが真相かもしれません。

良子さん曰く、「自分と夫が、仲良く話をしていると機嫌が悪くなる」といいます。

お母さんにしてみれば夫が亡くなり、唯一自分の味方であるはずの娘も、娘の夫に取られてしまったような気持ちになっているのかもしれません。

どちらが良い悪いではありません。相続はお互いが、お互いの気持ちを理解しあえる最大のチャンスなのかもしれません。(執筆者:橋本 玄也)

《橋本 玄也》
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橋本 玄也

執筆者:FP1級、相続一筋20年 橋本 玄也 橋本 玄也

父の死をきっかけに相続に関心を持つ。その後、祖母、母の相続と3回相続を経験。自身の体験から相続人の気持ちがわかるFPです。愛知県の会計事務所にて20年近く相続専門の実務担当として様々な体験をし、遺産分割はこれまで500件以上関わりました。まとまる相続、相続人全員の方から喜んでいただくのを生きがいに、おかげさまで在職中担当したお客さますべて、全員の合意による遺産分割を行うことができました。現在は経験を活し、老人会、市役所、商工会議所、ハウスメーカー、金融機関、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会等、講師を行っています。 <保有資格>:一級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP、宅地建物取引士、相続診断士 寄稿者にメッセージを送る

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