我が家も相続税がかかる? 納税や申告の義務は『基礎控除額』で決まる

「相続大増税」

「相続税は、お金持ちの問題だけではなくなった…」というのが、平成27年以降のお話ですが

「相続税をどの程度、納税しなけれらばならないのか分からず、冷や冷やしている…」

という相談が増えています。

中には、そのような事で頭が一杯で、「葬儀に集中できない…」なんて方も多いようです。

相続税の改正内容については、こちらのコラムでも触れました。

「相続大増税」と言われる大きな柱

「相続大増税」と言われる大きな柱としては

・ 基礎控除額の4割カット
・ 最高税率のアップ

の2つが挙げられます。

このうち多くの方が、相続税の対象となるようになった直接的な原因は前者の「基礎控除額の」4割カットとなります。

「基礎控除額」とは何か?

相続財産の評価額の合計額より、この「基礎控除額」を控除(減算)できる額のことです。

相続財産の評価額より、この「基礎控除額」を控除(減算)した結果、+(プラス)であれば、相続税の「申告」「納税」義務があり、少なくとも「申告」の義務からは逃れられない…ということです。

両親と子2人の4人家族で、片親に相続が発生の場合


様々な場所で相続セミナーが開催されている中で、よく使われるケースは

両親と子2人の4人家族で、片親に相続が発生( = 死亡 )

です。

この場合、相続人が3名となるため、

平成26年12月31日中に発生した相続については基礎控除額が8,000万円
平成27年1月1日以降に発生した相続については、基礎控除額が4,800万円

となりました。

そのため、一般的なサラリーマン家庭の場合、従来の相続税法の改正前でしたら、基礎控除額が8,000万円もあるので、相続税の申告とは無縁でしたが、

相続税法の改正以降は、4,800万円となるため、最終的に、配偶者の税額軽減措置や、様々な特例によって、相続税の納税額が「0」円であっても、相続税の「申告」からは逃れられない状態となりました。

相続財産が基礎控除額未満であれば、相続税の「納税」はもちろんのこと「申告」すらも不要ということです。

尚、現行の改正された相続税法上の基礎控除額の算出方法は、

3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

で求められます。

*上記の算出式においての相続税法上の「法定相続人の数」の定義については、諸々詳細の説明がありますがシンプルにお伝えするために詳細の注釈等は割愛させていただきました。

そして、気を付けていただきたいのが、不動産(土地・建物)の評価においては、一般的に売却したときに成約する(市場で流通する)額ではなく、相続税法上の財産評価基本通達上で定めのある方法で評価する必要があるということです。

簡略的に言ってしまえば市街化区域の土地であれば、相続税路線価に敷地面積を乗じた額であり、建物であれば固定資産評価額となります。

*こちらも、詳細には敷地の地型や立地(角地)や道路への接道の仕方をはじめ使用形態によっても異なることがありますが、詳細は割愛させていただきました。

納税や申告の義務は基礎控除額で決まる

相続が発生する前であっても自身をはじめ親族の内の誰かに相続が発生したときに、「相続税」について「申告」や「納税」の心配をする必要があるか否かを判断するには…

* 被相続人(お亡くなりなったと仮定される方)の(相続)財産が、基礎控除額未満であれば「申告」すらも不要

* 基礎控除額を超える場合は「申告」は義務

どのような対策を打つべきなのかは然るべき方(「資産税」つまり、相続税に強い税理士や、相続コンサルタント)に相談いただければと思います。

もちろん、「相続税」に関係なく「遺産分割」で争いにならないように「分割対策」をしておくべき…ということは、言うまでもありません。(執筆者:佐藤 雄樹)

この記事を書いた人

佐藤 雄樹 佐藤 雄樹»筆者の記事一覧 (41) http://www.tokyoto-souzoku.com/

一般社団法人東京都相続相談センター 理事
学習院大学卒業後、財閥系不動産会社にて6年半勤務。企業をはじめ、地主・富裕層へのコンサルティングに従事。平成19年以降、会社更生・民事再生・破産案件に対して法律事務所と一体となり企業再生業務に従事。平成23年に相続コンサルティングに特化した(株)brandsを設立。平成25年には相続の実務家と(一社)東京都相続相談センターを設立。法律・税金・不動産等の各専門分野における垣根を超えた相続コンサルティングは各士業から絶大な支持を得ている。
<保有資格>:NPO法人相続アドバイザー協議会 上級アドバイザー、公認不動産コンサルティングマスター、相続対策専門士、不動産証券化協会 認定マスター、AFP、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、土壌環境リスク管理者、賃貸不動産経営管理士、住宅ローンアドバイザー、終活カウンセラー
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