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元・銀行支店長がアパートオーナーになった理由は「親父」 ~心地良い金バナ(12)~

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元・銀行支店長がアパートオーナーになった理由は「親父」 ~心地良い金バナ(12)~

元・銀行支店長がアパートオーナーに

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元・銀行支店長の菅井敏之さん。


菅井さんは、25年間の銀行員生活に終止符を打ち、現在は6棟のアパート経営で年間7,000万円の不動産収入を得ながら、田園調布でカフェ「SUGER COFFEE」を経営している。

昨年発売されたベストセラー、「お金が貯まるのはどっち!?」の著者でもあり、新著「金の卵を産むニワトリを持ちなさい(菅井敏之/アスコム)」も好評発売中。

お金は、本来、私達を愉しく、豊かな気分にさせてくれるエネルギー。あなたが「お金の心地いい側面」を感じた時の話を聞かせて下さい!

お金持ちになるのは、楽しいこと

僕のお金の定義は、

「人を喜ばせた対価として入ってくるもの」

たとえば、「他人が困っていることを、発見して、それを解決した」とか、「ピアノを弾いたり、バレエを踊ったりして人を感動させた」、そういったことの対価として頂けるものなのです。

日本人の中は、「お金を稼ぐが後ろめたいこと」という意識の人もいるようですが、本来、お金を稼ぐことは楽しいものだし、だから、お金持ちになることは、楽しいことだと僕は思っています。

親父が繰り返し話してくれたエピソード

―どうやって「銀行員」から、その境地に辿り着いたのでしょうか?

自分の親ですよね。うちの親父が繰り返し、僕に伝えてくれたエピソードがあるんです。

お父様が伝えてくれたエピソード

親父が小学校3年生の時に教室に入ったら、先生が椅子に上に乗って画びょうで貼りものをしていた。

その姿を見た親父は、とっさに先生の椅子を持った。先生が椅子からおりてきたので、親父が何を貼っていたかと聞くと、「進取の気性」という言葉を貼っていた。

「どういう意味なんですか?」と聞くと、先生が

「お前が今、先生にしてくれたことだ」

と。先生が言う前に、椅子をバッと持ってくれた、それが進取の気性というものだ、と。

―進取の気性とは、先取りをするという意味だと思っていました

本当の意味は新しいことを取り入れるという意味ですが、親父は「自律的に行動すること」と教えてくれました。

「周りに困っている人を見たら、すぐ動け、親切にしろ」と。

何回聞いたかわからない。耳にタコができるくらい聞きました。僕に対してももちろん、うちの息子が3歳くらいの頃から、孫(うちの息子)を捕まえてその話をするもんだから、息子は「ちんちゅのきちょう」と、回らない口で言っていましたよ(笑)。

村の知恵者だった親父

親父は、村の知恵者で、いろんな人が人生相談にきていました。土建屋の番頭だったから、お金のことに明るかったんですよ。財産のこと、税金のこと、結婚問題……。ありとあらゆる問題に、うちの茶の間でお茶をのみながら、相談に乗っていた。

お礼は、農作物。大根や、米が玄関に置いてあって、親父が茶の間で人の相談に乗った後、相談にきた人達が、大根や米を親父に渡しながら、こんな会話をするんです。

相談者「きもちばんだけっども(気持ちばかりですが)」

親父「おたがいさまったら、気づかうことねぇんだ(お互いさまだから、気を使わなくて良いですよ)」

この風景が、僕の原体験。幼少期から、ずっと、そんな風景を見て育ちました。

なぜ、お金持ちになりたいのか?

銀行員時代、親父にひとり暮らしさせていたのが本当に辛くて。もちろん、「東京で一諸に暮らそう」と、何度も声を掛けましたよ。

でも、そうやって地域に根付いている人だから、「絶対にイヤだ」と。じゃあ、僕が山形に帰れるか? というと帰れない。長男のくせに、親父ひとりに寂しい思いをさせちゃって、その苦しみたるや。

―それが一番の悩み?

もうダントツ一番の悩み。銀行員でノルマもいっぱいあったけれど。そんなの関係ない。

そこで問題解決をしようと思って、「経済的にも時間的にも、自由な人って誰だろう?」と考えて、アパート経営を思いつきました。

アパート経営ができたのは、「東京と親父のところを行ったり来たりしたい」という強い目的意識があったから。だから、僕は、相談にきた人に必ず聞きます。「何で、お金持ちになりたいんですか?」と。「何でだろう?」なんて、考えこんでしまうようでは、ダメですね。

親の死に目に付き添えて良かった!

―「東京と親父のところを行ったり来たりしたい」を絶対にやりたかった?

そう、絶対にやりたい。絶対に!


このまま自分の大事な人を大事にできない人生なんて、意味がないと思ったので、必死でした。


親父の年齢を考えると、僕が50歳までには何とかしないといけなと思っていたので、逆算して44歳~46歳の間に6棟のアパートを手にいれました。

―すごいですね

「早くやらないと、間に合わない」という一念で。銀行員を辞めて、翌年、親父が倒れました。

その時は、セミリタイヤしていたから、親父が亡くなる前1週間ずっと付き添えた。「間に合った! 死に目に付き添えて良かった。アパート経営にトライして良かった」って、本当に思いました。

幸せについて徹底的にこだわって考えた


≪SUGER COFFEE 画像元:https://www.facebook.com/SugerCoffee/≫


「どういう時に、俺って嬉しいんだろう?」

ということは、徹底的にこだわって考えました。僕は、幸せになることについては、真面目なんですよ(笑)。そして行きついたのが、「人に貢献できた時が快感だな」と。人が困っていることを解決できると、快感で、ハマります。「あ、これだ!」と。

今、ここ(取材をさせてもらった田園調布で菅井さんが経営しているSUGER COFFEE)で、親父と同じことをしている。僕は、人の相談に乗ることが自分の元気の素。幸せだなと思えることなんです。

本を書いた動機も同じ。現在、富が一極集中しちゃっている。金融知識というのは、今の日本では、誰からも教えてもらえない。親からも、学校の先生からも、会社の上司からも。

僕は30年近く銀行にいて。お金で失敗した人、成功した人、豊かな人を見てきているので、「こうすれば豊かになれる」という法則をシェアしたいと思っています。(執筆者:楢戸 ひかる)

《楢戸 ひかる》
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楢戸 ひかる

楢戸 ひかる

HP「主婦er」を通じて、「これからの主婦の在り方」を、発信中。 吉祥寺の人気カフェ、A.K.Laboで、マネーライター歴20年の経験を生かしたお金についての個人セッションをしています。 <保有資格>:FP技能士2級 寄稿者にメッセージを送る

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