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アメリカ経済の「トリプル高」という異常な現象を解説します。

ビジネス 経済
アメリカ経済の「トリプル高」という異常な現象を解説します。

アメリカ経済が好調を通りこして絶好調という段階に入っています。今回の話は若干、難しい話になりますが、その話をしてまいりましょう。

トリプル高というのは何?

経済を支えるというのは「お金」であり、そのお金は金利を派生して、その価値は為替相場のように上下動します。

そしてお金の貸し借りの市場に株式市場があります。株式市場は上場会社が投資家から資金を借りる市場ですので、貸し借りの市場ということになります。

その言葉を端的には

・ 金利
・ 通貨
・ 株

と言い、トリプル高とは、金利高、通貨高、株高のことを指します


通常の経済状態

通常、金利が高くなれば、通貨高になり、そして通貨高であるならば株安になるのです。逆も真なりで金利が安くなれば、通貨安、株高を示現するのです。

金利高、通貨高、株高というのは、ありえない現象であり、トリプル高というのは異常な現象になるのです。

アメリカ経済を考えた場合

金利はFRBの利上げが確実と言われる現在、金利高は誰にでもわかる話になりますし、今のドル円相場を考えた場合、昨年の100円割れを考えるとドル高、円安になります。

株は新高値を更新しているのですから、誰の目からみてもトリプル高という現象が起こっています。

トリプル高=「バブル」

トリプル高には、前述のように通常の経済状態ではならないのです。つまり、上記3つの構成要素のなかで2つが高ければ、必ず1つは安い状態になっているのが通常の経済です。

上記の3つが全部高い、ないしは全部安いという状態は異常な経済状態になるのです。

全部高いことをトリプル高といい、具体的な固有名詞では「バブル」といいます。

逆に全部安いことを、あまり適当な固有名詞はありませんがクラッシュ、大恐慌といいます。具体的にはリーマンショック直後はこの状態でした。

「ドットコムバブル」に似た現象

過去のアメリカのトリプル高の現象で長期間続いたものに「ドットコムバブル」があります。

「ドットコムバブル」とは

1999年から2000年にかけてアメリカを中心に起きた、ドットコム企業の隆盛と異常な株価上昇を指す経済現象。2001年にはバブル崩壊を招き、倒産する企業が相次いだ。◇「インターネットバブル」ともいう。≪コトバンク

ドットコムバブル発生時にはドル高、金利高、株高が発生し、「いずれ調整するだろう」と思ったら、そのまま全部、上昇してしまって「バブル」と認識されるようになったのです。

今回も現象としてはそっくりです。しかし、今回のバブルは史上最大の金融緩和後になりますので、その規模も空前絶後になる可能性が想像できます。

いつかは崩壊する「バブル」


そしてバブルというのは経済実態を反映していないのですから、いつかは必ず史上最大規模で崩壊します。それはリーマンショックを上回る規模になるでしょう。

何度も言いますが、円はドルに対して割安過ぎますから円安になると言っている訳ではないのでご注意のほどをお願いします。(執筆者:角野 實)

《角野 實》
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角野 實

角野 實

京都市東山区出身。大学卒業後、金融機関に勤める。10年ほとんど営業マンとしてセールスの道を究める。ほぼ、毎年のようにトップセールス。在職期間中の1995年頃に外国為替証拠金取引の開発(現在のFX)と営業に取り組む。その後、歩合外務員を経て独立。現在は投資顧問会社、オーナー、栃木県那須町にてセミリタイア生活。相場師として常に心がけていることは。「人格が相場への影響が甚大であること」。実績からいえば「売り屋」なのですが、アベノミクス以降から買い屋として市場に対峙をしています。 寄稿者にメッセージを送る

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