投資に不安を感じたら

ニュースを見ると北朝鮮とアメリカの話題が必ずと言っていいほど報道されています。

8月9日には北朝鮮のミサイル問題から日経平均は257.30円安となり、この問題が株式市場にとっても大きな問題であることが、改めて認識されました。

投資への不安を、リスク分散の必要性について考えられた方も多いのではないでしょうか。

一般的に「分散投資」は投資において重要

A社という企業のみに投資している場合、もしA社が経営破たんなどの事態になれば、株価は一気に下がり、資産が大きく目減りしてしまう可能性があるからです。

もしA社だけでなく、他にも投資していれば、資産の大きな目減りを回避することができるかもしれません。

しかし実際に分散投資をするとなると、資金面の問題や口座管理の煩雑さなど、実行に移しにくい面もあります

そこで、分散投資の方法として「ETF」を選択肢として入れてみてはいかがでしょうか。

ETFのメリット・デメリット

ETFとは上場投資信託と呼ばれ、企業の株のように株式市場に上場した投資信託のことです。

さまざまな指数に連動して変動することを目指しており、さまざまな市況をほぼそのまま反映しているという点から考えると、運用者の主観が入らず、一般的な投資信託よりも透明性が高いと言えます。

ETFの3つのメリット

1. 日本株と同じように売買・管理ができる。

一般的な投資信託は、1日1回終値から基準価格が算出されますが、ETFは取引時間中にリアルタイムで変動します。銘柄コードがあり、株式と全く同じように管理できます。

2. 数千円~数万円程度の少額から投資できる。

銘柄によって価格や売買単位は異なりますが、少額で投資できるものがほとんどです。

3. 日本株や外国株、商品、債券など幅広い投資対象がある。

上場しているETFの数は200銘柄以上あり、その内容も多種多様です。分散投資の対象として充実していると言えます。

ETFのデメリット

1. 売買のタイミングや価格を自分で判断しなければならない。

この点は株式と同じです。

2. 信託報酬という見えないコストがかかっている。

株式と同様の売買手数料がかかるほか、投資信託でいる「信託報酬」というコストが発生します。実際には日々の取引価格からすでに引かれているため、私たちには見えません。

一般的な投資信託よりも低めの設定であることがほとんどです。

メリット・デメリットを考えると、分散投資の手段としてはメリットの方が大きいと言えるのではないでしょうか。

実際に分散投資をする場合には、投資対象の状況がある程度分かりやすいものがおすすめです。いくつかご紹介していきます。

1. 金

「有事の金」とも言われるように、世界的な不況や戦争などの大きな問題が発生したとき必ず注目されるのが金です。

最近では金の価格が値上がりし、ジュエリーなどの金を売却する人も増えているようです。

貴金属店やブランド品買い取り店などでは、日々の金価格(買取価格)が示されているので、価格の変動も普段の生活の中で目にすることもできます

2009年に上場した「ETFS金上場投資信託(1672)」は当初1万円を切る価格でしたが、8月17日時点では、1万3,290円となっています。

2. 原油

原油価格の上下が私たちの日々の生活に与える影響は、ガソリン価格だけでなく、さまざまな商品価格の変動などでも体感されているかと思います。

原油の動きについてはニュースで報じられることも多く、またガソリン価格からの現状把握もしやすく、売買のタイミングも自分で判断しやすいかもしれません。

2014年11月にOPECが原油の減産を見送りしてから、原油価格は大きく下げました。そのころ6,000円台を付けていた「WTI原油価格連動型上場投信(1671)」は、8月17日時点では2,003円です。

3. 外国株

外国株へ興味があっても、実際に個別株に投資するとなると情報収集や為替の計算など、国内株よりもより慎重な判断が求められます

しかしETFなら円で管理でき、また指数に連動しているので、状況を把握しやすいと言えます。

例えば「NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信(1678)」は、上場した2009年11月26日は100円でしたが、8月17日の終値は150円です。

今後成長しそうだなと思う国のETFがあれば、投資してみるのもおもしろいですね。

4. 「ブル型」、「ベア型」

ETFの中には、「日経平均ブル2倍上場投信(1579)」「日経平均ベア2倍上場投信(1360)」のように銘柄名に「ブル」、「ベア」あるいは「ダブル」、「2倍」と入っているものには注意が必要です。

これらは、指数の変動に対して2倍の値動きをするような仕組みとなっています。

例えば「日経平均ブル2倍上場投信(1579)」の場合は、日経平均が2%上昇すれば4%上昇し、2%下落すれば4%下落します。

日経平均が上昇すると考え、実際に上昇すれば大きな値上がりが期待できる反面、下落すると大きな値下がりとなります

「ベア型」はさらに特殊な仕組み

ベア型」は「指数が下がると儲かる」仕組みです。

「日経平均ベア2倍上場投信(1360)」でいえば、日経平均が2%値上がりすると、基準価格が4%下落、日経平均が2%値下がりすると基準価格は4%上昇します。

うまく活用できれば、信用取引の口座を持っていなくても、下落局面で利益を出すことができます。リスク分散の一つとして有効といえるでしょう。

まとめ

「金」の指数に連動したETFでも複数の商品があります。基準価格も違えば売買単位も異なり、必要な資金も違ってきます。

詳しく確認すると、連動する指数自体が異なり値動きも違う場合もありますので、必ず内容について確認の上、投資するようにしてください。

分散投資が少額から手軽に行えますので、ぜひ活用してみてください。(執筆者:高橋 珠実)