車の所有は本当に損なのか? 自家用車の貸し出しサービス登場を踏まえ、「所有 vs カーシェア」論争が再勃発。»マネーの達人

車の所有は本当に損なのか? 自家用車の貸し出しサービス登場を踏まえ、「所有 vs カーシェア」論争が再勃発。

「車を所有すべきか否か!」

車所有論争は賃貸持ち家論争と並ぶ、2大盛り上がる論争です。



結局は「どちらもメリットデメリットがあるから好きなほうを選べばよい」という結論に落ち着くのですが、「車は所有すべき派」にとっては大きな援護射撃となる「自分の車をシェアする」サービスが登場しました。

今回はこの仕組みを使った上で、「車を所有すべきかどうか」を費用面から検証してみることにします。


自家用車をシェアするサービスって?

シミュレーションする前に自家用車をシェアするサービスを簡単にご紹介しますね。



≪画像元:Anyca


Anyca(エニカ)は、Denaが提供している自家用車シェアシステムです。

シンプルに言うと、自家用車を人に貸したい人と借りたい人を結びつけるサービス。

貸したい人 = オーナーは、貸した日数に応じた金額を受け取ることができます

例えばトヨタのプリウスの場合、1日当たりの料金は3,000円から5,000円程度です。

オーナーが受け取ることができる金額は、「1日料金 × 利用した日数 – 手数料10%」になります。

ユーザーは、オーナーに支払う日額料金の他に、自動車保険代を1日当たり1,800円負担することになります

ほとんどの場合、ガソリンも使った分だけ補給しなければなりません

エニカの統計によると、23区内で月に1度以上シェアした経験のあるオーナーの平均受け取り金額は2万5,000円だったそうです。

「今日は車を使わないよ」という日が多い場合は、このシステムを使えば車のランニングコストを軽減できそうですね。


車をシェアしながら所有する場合 VS シェアとタクシーで車を所有しない場合

検証するために登場してもらうのは人気のトヨタプリウスです。

東京に住む家族が、プリウスを新車で購入してシェアする場合と、車は所有せずにシェアとタクシーを利用する場合で比べてみます。

どちらも毎週末は車でレジャーを楽しみ、平日の通勤や近場のお買い物はほとんど車を使わない設定

にしました。

平日に車を使うのは「急な病気」や「重たいお買い物」だけです。

プリウス 10年乗る場合(年間6,000km月に500km走行)


プリウスを新車で購入した場合、10年間にかかる費用の総額を計算しました。

・ 取得時総額 299万6,314円
(トヨタ公式サイト見積価格:プリウスSスーリングセレクション本体にカーナビ、オーディオ、諸費用込み)

・ ガソリン代 28万5,440円(プリウスの燃費が27㎞、ガソリン代は128円で計算しました)

・ 車検 4回 20万(重量税自賠責保険以外の費用)

・ 自動車税 35万5,500円

・ 重量税  5万2,500円(減税適用あり)

・ 自賠責保険 93,010円(初回車検分は取得費に含む)

・ 自動車保険 37万(20等級10年で計算)

・ 駐車場代 300万円(月2万5,000円で計算)

・ タイヤ代 10万円

・ メンテナンス費用 20万

総額765万2,764円

シェアした場合の収入月額1万7,500円、10年で189万円

段々古くなり、シェア単価が低下することを考えて10年間平均1日3,500円で月に5回借りてもらえる場合で計算しました。

シェア収入からシステム使用料10%を差し引いています。

Anycaの統計では月々2万5,000円になりますが、このシミュレーションの場合、週末はレジャーで自分たちが車を使うため平日のみのシェアとなることから、シェア収入を低く設定しました。

総額765万2,764円 – シェア収入189万円 = 576万2,764円


シェア & タクシーの場合

毎週末プリウスをAnycaで借りて、急病の時や重い買い物時だけタクシーを使う前提で計算してみます。

プリウスを月に8回Anycaで借りる

・シェア費用 3万8,800円

1日4,850円×8日 東京でシェアされているプリウス10台の平均額です。

・保険料 1日1,800円×8日=1万4,400円

・ガソリン代 400㎞ 1,896円

タクシー 通院や大きな買い物の際に週に1度程度 月5,000円

合計5万9,148円

10年 709万7,778円


10年分の総額の差は?

それでは結果を比べてみます。

・ 所有ししてシェアした場合の総額 576万2,764円

・ シェア8回 & タクシーの総額 709万9,148円


毎週末車を借りて、お出掛けするレジャー好きタイプのご家庭はシェアよりも所有したほうが133万6,384円お得になりますね。

せっかくなので8回以下の総額もチェックしてみましょう。

一体どれくらいの使用頻度であれば所有したほうがお得になるのでしょうか。

借りる頻度


・1日 総額142万6,444円
・2日 総額225万2,889円
・3日 総額307万9,333円
・4日 総額390万5,778円
・5日 総額473万2,222円
・6日 総額555万8,667円
・7日 総額638万5,111円

月に7回以上借りるのであれば、所有したほうがお得になることが分かりました


まとめ



最後にもう一度結果をおさらいしておきましょう。

・ 車を所有してシェアした場合の10年間のイニシャルコスト & ランニングコスト総額 576万2,764円

・ 車は所有せずシェアやタクシーを利用した場合の10年間の総額

月に8回借りる場合 → 709万7,778円

月に4回借りる場合 → 390万5,778円

毎週末2日間は遠出や遠方のお買い物を楽しむ、というご家庭はシェアよりも所有したほうがお得ですが、月に数回遠出をする以外は近場で済ませるというご家庭は、シェアしたほうが良さそうですね。

車を所有するかどうかを判断する際の参考にしていただけるとうれしいです。

ちなみに、私のように超地方都市在住の場合は、通勤に車が必須な上にカーシェアなんてハイカラなことをしている人が皆無なので、「1人1台所有する一択」です(笑)(執筆者:平林 亮子)

この記事を書いた人

平林 亮子 平林 亮子»筆者の記事一覧

小さな商社から損害保険会社に転職後、結婚、妊娠を経て専業主婦になりました。今はライターとして保険、税金、美容関係の記事を執筆しています。趣味は貯金!特技も貯金!節約から株式投資まで、資産形成のために奮闘中です。

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