住民税の非課税の対象とは

高い住民税でピンチ

6月以降は高い住民税で多くの人が憂鬱になる季節です。

しかしその一方、非課税の適用を受ける人もいます。

非課税の適用を受けるには、何が必要なのでしょうか。

住民税には

・ 均等割… 所得に関係なく済んでいたら課税になるもの

・ 所得割… 所得の金額に応じて課税額が決まるもの

があります。

要件に応じて、

・ 均等割も所得割も非課税になるケース

・ 所得割だけが非課税になるケース

があります。

1. 均等割・所得割の両方が非課税になるための要件

いずれかを満たしていること。

・生活保護を受けていること

・障がい者、未成年者、寡婦又は寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下(給与所得者の場合は年収204万4,000円未満)であること

・前年中の合計所得金額が市区町村の条例で定める金額以下であること

例)東京都23区の場合の定める金額は次の通り

控除対象配偶者・扶養親族ありの場合:35万円×(扶養者・控除対象配偶者の数の合計+1)+21万円

控除対象配偶者・扶養親族なしの場合:35万円

東京都23区の場合の定める金額

2. 所得割のみが非課税になる場合

前年の総所得金額等が次の金額以下であること。

・控除対象配偶者・扶養親族ありの場合:35万円×(扶養者・控除対象配偶者の数の合計+1)+32万円

・控除対象配偶者・扶養親族なしの場合:35万円

たとえば、給与だけで生計を立てている独身の人の場合、完全に住民税が非課税になるには年収100万円以下で生活していることが条件です。

よほどの事情がない限り、完全に非課税になるのは難しいのです。

離婚や死別などで母子家庭になった場合の平均年収はおよそ291万円

平均から考えると、年収200万円以下である母子家庭世帯は決して少なくないことが分かります。

未成年もYouTubeなどで大金を稼ぐのはほんの一握りで、ほとんどの場合、収入はとても少なく、生活が苦しいのが実情です。

非課税制度は、こういった事情を配慮した人のためのものであることが分かります。

母子家庭の年収

自治体に相談が必要なケース

・ 勤務先の会社が年末調整などで控除のチェックミス

・ 自身の確定申告で障害者控除や寡婦控除などの記載をし忘れた

このような場合には、本来住民税の非課税が受けられるにも関わらず、受けられていないことがあります。

住民税の非課税は、

・ 国民健康保険料や高額医療費の減免

・ 障がい者の場合にはNHKの受信料の免除

・ 保育料の減額や無料のがん検診受診

などといった恩恵のベースにもなっています。

住民税の非課税が受けられないことは、本来受けられるはずの公的サービスを受けられないことにつながるのです。

自分で計算してみて「なんか変だ」と感じたら、自治体に一度確認してみるとよいでしょう。

税務署にも税金の計算し直しについて相談することも忘れずに。(執筆者:鈴木 まゆ子)