「銀行員らしくない人間を採用したい」って本当? 元銀行員が「銀行員採用の裏側」をお話しします。

銀行員らしくない若手を採用したい

銀行員らしくない若手を採用したい

最近では、銀行において従来とは異なる人事評価体系が必要であり、こうした中で採用においても、新しい見方で銀行員らしくない人間を求めているといった記事をよく見かけます。

これって本当なのでしょうか?

きっかけは「ゼロ金利」、「フィンテック」

きっかけは「ゼロ金利政策」と「フィンテックの普及」によるもの

こうした流れが強まってきたのは、「ゼロ金利政策」と「フィンテックの普及」によるものです。

「ゼロ金利政策」により、銀行としては今まで計上出来てきた金利収益があげられなくなってきています

また融資についても、過当競争の中で利幅を採れなくなっており、従来の融資業務による利益というのも低下している状態です。

また、「フィンテック」という新たな流れが出つつあり、今までとは異なるビジネスが強く求められている状態となっているのです。

採用活動にも影響が

こうした流れを受けて、採用においても新しい人材を求める流れがあり、その代表格として「銀行員らしくない人材が欲しい」といった動きとなっているのですが、これは事実です。

しかし結果的に言えば、

全く従来と変わることはない

のです。

というのも、採用を担う銀行の人事部と言えば、エリート路線真っただ中であり、減点主義の銀行においては、素晴らしく減点を受けなかった人の集合体です。

つまり、上の命令には100%で従い、合っていようが、間違っていようが、上の意見は絶対に守るという人間です。

また業務上の判断においても、既定路線、過去の慣習、従来からのやり方から、決して大きな逸脱はせず、影響のない範囲で、少し改善を加えるという事に長けている人材です。

こうした人々にとって、従来とは異なる人員を採用するという事は、自身を否定する事となります。

こうした人々は決して自己否定はしませんので、大きな変革や、改善を行う事は絶対に無理なのです。

大きな変革や、改善を行う事は絶対に無理

なぜ今になって

こうした求める人材の変化は、実は何も最近になって生じてきた事ではありません。

10年から20年前、バブル崩壊から回復する時期、またリーマンショック後においても、常々こうした意見、主張はなされてきました。

しかし、実態を見てみると、銀行の考え方や採用のあり方、人事評価の在り方は、基本的に全く変わっていません

過去のその当時も、週刊誌や経済紙には、メガバンクの人事担当者が、これから必要とする銀行員像について、従来型でない人材を求めてきていたのです。

しかし変化を実現化する事はできずにいるのです。

総括

変化を実現化する事はできずにいる

銀行として変わらなければ行けない、変化の必要性については正しい判断が出来てはいるのですが、いざ、それを実行するまでの風土というか、本気度は全くないのです。

どの企業でも一緒かも知れませんが、変わろうとする宣言、その計画は正しいのですが、それを実行に移していく部分が一番困難であり、銀行も間違いなくこの障壁を超えられない組織の代表なのです。(執筆者:松野 のりこ)

この記事を書いた人

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メガバンクでの勤務経験あり、法人融資から個人ローンまで様々な経験があります。現在、平日は子供のお弁当作り、週末は趣味のサーフィンに夢中です。今までの経験を活かして行きたいと思っています。
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