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かなり聞きにくいけど、実家に帰った時に確認したい「相続まわり」のこと3つ

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かなり聞きにくいけど、実家に帰った時に確認したい「相続まわり」のこと3つ

8月はお盆の季節です。

すでにご実家に戻った方、あるいはこれから帰省する方、さまざまだと思います。

中には仕事や他の用事で帰省できず、親御さんと電話で話すだけの方もいるかもしれません。

こんなふうにして実家と接点を持つ時期だからこそ、ぜひ確認しておきたいことがあります

それは「相続の周辺状況」です。

実家に帰ったら話し合いたいこと

相続のトラブルは発生してからでは解決できない

2015年の改正相続税法の施行以来、相続税が他人事ではない世帯が増えました。

しかしその一方、それでも「ウチにはそんなに財産ないから関係ない」で済ませ、向き合おうとしない人が多いのも事実です。

親の生前はスルーして済ませ、亡くなってから「まさかこんなにあるとは思わなかった」と慌てるケースもめずらしくありません。

仮に相続税がかからないとしても、遺産分割で揉めることもあります

相続対策という言葉を最近よく聞きますが、財産の持ち主の死後になってからでは対策の取りようがありません

対策は生前に行う必要があります。そして、その第一歩が「親の財産状況を確認すること」なのです

では、どういう点に注意すべきなのでしょうか。

【チェック1】共有財産の有無

財産を引き継ぐ子や孫にとって重くのしかかるのが共有持ち分の財産です。

親世代が共有しているだけならまだいい方ですが、中には何世代も前の祖先が共有にしていた財産などもあります。

共有持ち分の財産は、所有者全員の同意がないと処分できません

今ある「所有者不明の不動産」問題の一因ともなっています

親世代で共有財産などがあるようならば、なるべく早めに親世代で解決してもらうのが望ましいのです。

所有者全員の同意がないと処分できない

【チェック2】名義預金の有無

「子や孫のために」と知らぬ間に用意されて困るのが名義預金です。

親世代の中には、相続対策の意味も込めてこっそり貯金をし、死んだ後で見つけてもらおうとする人が多くいます。

しかし思惑とは異なり、税法上では、名義人本人が預かり知らぬ資産を遺された場合には、相続税の課税対象となります

「貯金をしたのはあくまでも親世代であって名義人ではない」と税務署は実質を見るからです。

このような「名義だけ子ども」の預貯金がないかどうかを確認しましょう。

【チェック3】負債の有無

相続は資産というプラスの財産だけでなく、借金や未納の税金といったマイナスの財産も引き継ぐことになります。

被相続人が生前、課税を逃れていたとしても、逃げ切れるわけではありません。

ツケは相続人たちに回ってきます。民間の借金も同じです。

多額の借金や未納の税金や保険料などがないかどうかを確認しましょう。

親が元気なうちに相続対策を始めましょう

親が元気なうちにア話し合おう

「相続対策が必要な時代になった」とは言われますが、それでも「死」にまつわる話題を忌避する風潮は根強いものです。

「相続の話なんて、まるで死ぬことを期待しているかのようで縁起が悪い」という気持ちは分かります。

が、避け続けた結果、痛い目に遭うのは遺された子や孫です。

禍根を残さないためにも、親が元気なうちに相続対策を始めましょう。状況確認はその第一歩です。(執筆者:鈴木 まゆ子)

《鈴木 まゆ子》
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鈴木 まゆ子

鈴木 まゆ子

税理士・税務ライター 中央大学法学部法律学科卒業後、㈱ドン・キホーテ、会計事務所勤務を経て2012年税理士登録。朝日新聞『相続会議』、納税通信、KaikeiZineなどメディアで税務・会計・お金に関する記事を多数執筆。著書に『海外資産の税金のキホン』(税務経理協会、共著) 寄稿者にメッセージを送る

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