自転車による事故や飲酒運転の取り締まりといったニュースを目にする機会が増え、自転車保険に加入することは常識となりました。
昔より少し敷居が高くなったイメージの自転車ですが、
と言いたくなるシェアサイクルの普及と進化についてお伝えします。
目次
2018年 自転車活用推進計画

2016年12月、国民の健康増進や環境への配慮をベースに「自転車活用推進法」という法律が成立しました。
続いて2018年6月には、自治体や事業者へのはたらきかけが盛り込まれた「自転車活用推進計画」が閣議決定されています。
以下に、2020年までに実施される自転車活用推進計画のポイントをまとめました。
とにかく
という国土交通省の本気度が伝わる具体的な内容です。
・ 都道府県と市町村200団体に、地方版の自転車活用推進計画を策定させる
・ 世界に誇り得るサイクリングのモデルルートを40ルート作る
・ 自転車通勤や業務利用を拡大するため、駐輪場の整備をする
・ 官民あわせた自転車通勤を16.4%に引き上げるため、事業者向け手引きを作る
・ シェアサイクルの普及促進のため、サイクルポート(シェアサイクルの駐輪所)を1700カ所に倍増する
・ その他(自転車の安全教育や民間事業者との協力など)
たしかに最近、自転車の交通ルール再周知や注意喚起の広報が増えたと思いませんか?
駐輪所の整備やサイクリングコースの舗装がはじまった地域も多いはずです。
気軽に利用できるシェアサイクル
みんなが自転車を活用するのは好ましいことですが、道路の整備がすすんでいるとはいえ、自転車で通るのは怖い車道が多いのも事実。
しかし、移動先でシェアサイクルを利用するのは、とてもお得でかしこい選択です。
・ 岡山市のももちゃり

・ 札幌市のポロクル
・ 東京都千代田区のちよくる
各自治体のシェアサイクル(コミュニティサイクルともいう)は増えています。
エリアは拡大傾向にあり、電動アシストの自転車が用意されていることもめずらしくありません。
シェアサイクルの利用料金(目安)
30分以上1時間以内… 100円~150円
1日乗り放題… 600円~1000円
月定額… 1500円~1800円
支払い
・ 各種ポイント
・ おサイフケータイ
・ 交通系ICカード
などが使えます。
返却
目的地に着いたらエリア内のポートマップに返却するだけなので、片道利用も大丈夫です。
エリアマップ
随時更新され、サイトやアプリでリアルタイムに確認できます。
わざわざバス代や電車代をかけるのはもったいないけれど、徒歩だと面倒な距離。
ちょうど駅2つ分くらいでしょうか?
自転車に乗ればあっという間ですし、小銭がたまってカロリーが減ります。
民間事業者
・ メルカリのメルチャリ
・ ドコモのバイクシェア

・ ソフトバンクのハローサイクリング
などがよく知られていますが、自治体と事業者のシェアサイクルはライバル関係ではありません。
「福岡市とメルチャリ」や「仙台市とバイクシェア」のように、自治体がどこかの事業者を選定して実証実験を進め、最終的にタッグを組みます。
ゆくゆくは自転車も通勤手当の対象に?
冒頭でまとめた自転車活用推進計画に、「官民あわせた自転車通勤を16.4%に引き上げるため、事業者向け手引きを作る」という文章がありました。
この手引きには、通勤手当の支給を促進する内容も含まれます。
通勤手当を出すかどうかは事業者の任意なので断言はできませんが、徒歩や自転車通勤者にも「健康手当」などの名目で手当を支給する企業は増えています。
また、株式会社ヴァル研究所は2018年4月にドコモと連携し、シェアサイクルのシステムを利用した通勤費精算サービスをリリースしています。

ゆくゆくは、自転車も通勤手当の対象になる日がくるのかもしれません。(執筆者:白戸 春)